「これは泣ける」 閉店のゲームセンターから出てきたまさかのものが話題「愛されてたんだなあ」

全国各地でゲームセンターの閉店が相次いでいる。帝国データバンクによると、全国のゲームセンターの店舗数は過去10年間で8000店近く減少、直近5年間では3割減となるなど、淘汰の波が押し寄せている。そんななか、今月閉店したとあるゲームセンターで、最後の営業日に店内に残されていた書き置きがSNS上で話題を呼んでいる。心温まるメッセージを発見した同店の店長に、詳しい話を聞いた。

長年営業のゲームセンターで発見されたメッセージが話題(写真はイメージ)【写真:写真AC】
長年営業のゲームセンターで発見されたメッセージが話題(写真はイメージ)【写真:写真AC】

店長は「やっていて良かったな」と感慨

 全国各地でゲームセンターの閉店が相次いでいる。帝国データバンクによると、全国のゲームセンターの店舗数は過去10年間で8000店近く減少、直近5年間では3割減となるなど、淘汰の波が押し寄せている。そんななか、今月閉店したとあるゲームセンターで、最後の営業日に店内に残されていた書き置きがSNS上で話題を呼んでいる。心温まるメッセージを発見した同店の店長に、詳しい話を聞いた。

「筐体清掃してたら、機械の陰から発見。

うん、卑怯やん。
持ち帰らせて、見物しながら美味い酒を呑みます。
ありがとうございます!」

 今月15日、21年間の営業に幕を下ろした兵庫・西宮のゲームセンター「プレイステーションネーブル西宮店」。公式アカウントに投稿された写真には、「近所にゲーセンができた時はうれしかったです。ありがとうございました」と書かれた小さなメモが収められている。

 常連客からの粋なはなむけの言葉に、ネット上では「これは泣ける、ええ話やぁ」「粋なことしやがる」「字がめっちゃ良い心込めて丁寧に書いてる」「ゲーセンが減ってゆくね」「愛されてたんだなあ…長い間お疲れさまでした」など、感動の声が多数寄せられている。

「閉店する15日、店内を巡回中に、すでに作動を止めていた両替機の受け皿の中にありました」と同店の店長。「見つけた瞬間は『ははは、嬉しいなー』くらいの気持ちでしたが、店をたたんだ後にジワジワと、『あー喜ばれる店になっていたのか。やっていて良かったな』と堪能しています」とメッセージを発見したときの心境を振り返る。

 店長として、店の営業年数と同じ21年間を勤め上げたといい、これまでの歴史に思いをはせ「いろいろな方に遊んでいただけるよう、配慮と努力をした結果、自分でも予想外に記憶に残るゲームセンターにできたかな? と思っています」と感慨。閉店の理由については「一概に『コレ』とはいえませんが、『昔ながらのゲームセンター』環境には厳しい時代だと思われます」と、時代の変化により営業が困難になってしまった事情をにじませる。

 地元で愛された同店の閉店には、「そっかぁ閉店かぁ……」「ほんまにここなくなるの悲しい ホームやったのに…」「一生忘れることのないゲームセンターです、青春をありがとう」など、実際に同店を訪れていた客から惜しみの声が多く寄せられており、幅広い年齢層の方から惜別のあいさつを受けたという。

 あらためて、店を愛してくれた常連客やゲームファンに向けては「21年間ありがとうございました。最終日に『ゲームセンターで働いていて良かった』と痛感し、まだまだお客様に愛されるゲームセンターはできると確信もしております。今ゲームセンターは閉店が続き、厳しい時代になっていますが、ワイワイガヤガヤとゲームを楽しめるところがゲームセンターであり、家では作れない緊張感と環境で一人で遊べるのもゲームセンターです。たまにでもいいですから『昔のゲームセンター』も愛でてください」と話している。

次のページへ (2/2) 【写真】閉店のゲームセンターで見つかったメッセージ
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