青木マッチョ、大ブレイクも「筋肉が縮んだ」が今の悩み 多忙で筋トレできず…帰宅後に後悔も
身長180センチ、上腕47センチという極太な腕で見る者にインパクトを与える筋肉芸人でお笑いコンビ・かけおちの青木マッチョ。昨年、TBS系『ラヴィット!』(月~金曜午前8時)に登場するとユニークな個性で一気にブレイクした。ラグビーと筋トレで鍛えた肉体が武器で、大型スポーツバラエティー番組にも出場する。そんなマッチョに、ENCOUNTがインタビュー。現在の悩みやトレーニング法などについて話を聞いた。

中1からジムに通い、高校でベンチプレス100キロ挙げていた
身長180センチ、上腕47センチという極太な腕で見る者にインパクトを与える筋肉芸人でお笑いコンビ・かけおちの青木マッチョ。昨年、TBS系『ラヴィット!』(月~金曜午前8時)に登場するとユニークな個性で一気にブレイクした。ラグビーと筋トレで鍛えた肉体が武器で、大型スポーツバラエティー番組にも出場する。そんなマッチョに、ENCOUNTがインタビュー。現在の悩みやトレーニング法などについて話を聞いた。(取材・文=福嶋剛)
昨年12月放送のTBS系『SASUKE2024~第42回大会~』や今年5月の同局系『最強スポーツ男子頂上決戦2025春』などで存在感を見せたマッチョ。特に『最強スポーツ男子―』では、レスリング金メダリストとの力比べに勝利する番狂わせをやってのけ、SNSでトレンド入りするほど盛り上がりを見せた。一体どうやって鍛えているのか、トレーニングは気になるところ。
――マッチョさんが筋トレをはじめたきっかけは、地元の不良に絡まれたくないという理由だったそうですね。
「はい。僕の地元って、外を歩くと不良やコワい人が多くて駐車場に必ずたむろしていました。近所のコンビニさえも普通に入れないくらい街の雰囲気が良くなかったんです(笑)。僕は子どもの頃から大人しい性格で人と争うのが嫌いなタイプでした。でも、身長が高くてヒョロっとしていたので目立ってしまい、帰宅の時に気をつけないと玄関の前でも絡まれそうになりました。『もうこれ以上、絡まれたくないし、絶対にケンカもしたくない』と思い、体を大きくすれば絡まれずに済むと思って中学1年からジムに通い始めました」
――中学1年でジムに通う人もなかなかいなかったんじゃないですか。
「中学生は僕だけでしたね。今みたいに筋トレ動画なんてなかった時代なので、トレーニング方法は周りの大人を見ながら独学で始めました。今だったらきちんとしたトレーニングをすれば3年くらいでしっかりした体形になると思いますけど、僕は10年掛かりました」
――学校の部活は何をやっていましたか。
「中学は陸上部で高校に入るとラグビー部に所属していました。高校の頃はベンチプレスで100キロ挙げていました」
――筋トレもやって、ラグビー部に所属して、おまけにピアノも本格的に習ってと忙しかったのでは。
「加えてバイトもしていたので、めっちゃ大変でした」
――芸人になってからは野田クリスタルさんがオーナーを務める「クリスタルジム」のパーソナルトレーナーも務めているそうですが、現在は、テレビや公演に引っ張りだこの人気で筋トレする時間もないくらい忙しい毎日だと聞きました。
「今は仕事の合間にジムに行ったり、家に帰る前にジムに寄ったりして、何とか時間を作っている感じです」
――ジムに行きたいのに行けない日は。
「その時は、あきらめるしかないです。でも、家に帰ってから後悔するんですよ。『やっぱ、あそこのジムだったら行けたかも』とか、『あの時、筋トレしなかったから筋肉が縮んだんだよ』とか、居ても立っても居られないくらい心配になっちゃいます」

多忙な合間で心がける“丁寧な”トレーニング
――時間のない中でどんなトレーニングを行っているのですか。
「基本的にトレーニングって『ボリューム(回数)』と『質』の2種類があるんです。もちろん両方とも大事なので、どっちもやりたいんですけど、時間がない中では、とにかく質重視で1回1回のトレーニングを丁寧に丁寧にやるように心がけています」
――丁寧にというのは具体的に。
「専門的な話になっちゃいますけど、正しいフォーム(体勢)でトレーニングすることがもっとも大事になります。その上で、関節の可動域を広く取ってあげることを意識しています。たとえば腕のトレーニングだとしっかり腕を伸ばして、きちんと曲げて縮めてあげること。これは初心者にも通じるトレーニングで、自分に合った重量で最大ストレッチと最大収縮を1回1回丁寧に行うことを意識しながらやってみるといいと思います」
――では、ウエイトトレーニングは普段はどのくらいしていますか。
「毎回、高重量を持ち挙げてトレーニングしているイメージがあるかもしれませんが、力こぶのできる上腕二頭筋のトレーニングは、シートを斜めに倒してダンベルを持ち上げる『インクラインダンベルカール』という練習で、10キロのダンベルを使っています。大人の男性なら比較的簡単に持ち上げられる重量なんですけど、自分のやり方は、止まっているくらいの超スロースピードでゆっくり伸縮運動をするので、かなりしんどいです」
――「筋肉には睡眠時間も大切」という動画も最近は多く見かけます。
「睡眠は筋肉に限らず健康維持に大切なことですが、僕は元消防士なので睡眠時間が少なくてもかなりタフな方だと思います」
――でも人生って面白いですね。不良に絡まれたくないとマッチョ体型を目指し続けてきた筋トレが、ブレイクのきっかけになりました。
「そうですね……。ただ争いごともケンカもしたくないと思って始めた筋トレが平和につながったのかは分かりませんけど(笑)。平和といえば、特技のカリンバという楽器の音色も周りの人を平和にさせる効果を持っているんです」
――特技のひとつ、楽器の話に移りましたね。
「筋トレをやるとスッキリして心が穏やかになるじゃないですか。それと同じようにカリンバの癒やされる音色を聴いたり、実際に演奏してみると筋トレと同じくらいスッキリして心が穏やかになるんです。筋トレ好き、マッチョな人にはぜひ僕みたいにカリンバを演奏してみることをお薦めします。カリンバという楽器は、プロテインと同じくらいの価格で購入できますし、僕がカリンバを始めるきっかけになったカリンバ奏者のMisaさんが出版した『ていねいなレッスンでくじけさせない! とってもやさしいカリンバ入門』(Gakken刊、6月5日発売)を見ながら練習したら、あっという間に覚えられますので、いつか筋トレ好きのみなさんとカリンバを演奏するイベントができたら面白いですよね(笑)」
□青木マッチョ 1995年7月31日生まれ。名古屋市出身。高校時代から消防士になった社会人までの9年間、ラグビーに励む。消防士を24歳で退職し、2020年、NSC(吉本総合芸能学院)に東京27期生として入学。卒業して、2022年4月に、お笑いトリオ・かけおちを結成。現在は赤木細マッチョとコンビで活動する。マッチョ芸人としてピンでも活動中。腕の太さは女性モデルのウエストサイズ並みの50センチ近くを誇り(上腕47センチ)、デッドリフトは260キロを挙げる怪力。お笑いコンビ・マヂカルラブリーの野田クリスタルがオーナーを務める「クリスタルジム」のパーソナルトレーナーも務めている。特技はピアノ、ドラム、カリンバなどの楽器演奏、絵画など。身長180センチ、体重90キロ。
