堺雅人、8年ぶり映画主演を受けた理由「忘れちゃった」 共演の井川遥は「ますます魅力的だなと思った」
俳優の堺雅人が22日、都内で行われた主演映画『平場の月』(11月14日公開)の製作報告会見に出席した。『DESTINY 鎌倉ものがたり』(2017年)以来、約8年ぶりに映画主演を務める心境などを語った。

主演映画『平場の月』の製作報告会見に出席
俳優の堺雅人が22日、都内で行われた主演映画『平場の月』(11月14日公開)の製作報告会見に出席した。『DESTINY 鎌倉ものがたり』(2017年)以来、約8年ぶりに映画主演を務める心境などを語った。
『平場の月』は、第32回山本周五郎賞を受賞した、朝倉かすみ氏の同名小説を原作とするラブストーリー。妻と別れ、地元の印刷会社に再就職し、平穏な生活を送る等身大の男性・青砥健将(堺)が、中学時代に想いを寄せていた須藤葉子(井川遥)と再会し、惹かれ合う様が描かれる。
8年ぶりに映画のオファーを受けた理由を問われて「理由はもう忘れちゃったんですけど(笑)、気がついたら原作を夢中になって読んでいた。台本をいただく前に原作小説を手にとっていた。そこから台本ができるまで、かなりの時間、読んでいた。何度読んでも面白いし、読めば読むほど新たな発見がある。『ここからここまでは、こんな時間が実は経っていたのか』と。本当にじわじわ来る小説でした」と振り返り、「気がついたら『平場の月』の世界に入っていたという感じ。理由ももう、忘れちゃった」とニッコリ。「じわじわ来る作品。長く愛していただければ」と述べた。
現代劇において、ラブストーリーの主演を務めるのは初めてだと聞き知ると堺は「そうなんですか!? あら。僕も驚きました」を目を丸くし、「お相手が井川さんなので、本当に何も気がねなく、苦労も何もなく、全部任せて、全部相談して、全部やっていけた。井川さんのことを、ますます魅力的だなと思った」とほほ笑んだ。
堺と共演経験がある井川は「2人っきりのシーンって、そんなに今までなかったんですよ」とコメント。堺は『半沢直樹』を引き合いに「あの時は、(ストーリー内容などが)随分しっかりしていた」と述懐。井川は今作について「いつものような作戦を練らない(笑)」と言い、堺も「作戦を練らない系(笑)」とうなずいた。
堺はまた、土井裕泰監督と初タッグ。「早稲田の演劇サークルの大先輩。TBSにいらっしゃることは知っていた。大先輩なので、使ってくれるだろうと思っていた。そこから何年だろう。20歳くらいから30年。満を持して。僕はずっと待ってたんですよ。気がついたら30年」とぼやき。
土井監督は「後輩なのでいつかご一緒したいなと思っていた」ものの、「そうこうしているうちに、どんどん国民的な、手の届かないところに……!」と苦笑い。今作の堺は「国家の機密などを背負っていない(笑)」と述べた。
同会見には、出演が明らかになった中村ゆり、でんでん、吉瀬美智子、堺と井川の中学生時代を演じる坂元愛登、一色香澄も出席した。
