長澤まさみ、菊田一夫演劇賞受賞「まだまだやらなければいけないことがたくさんある」
俳優の長澤まさみが21日、都内で行われた第50回菊田一夫演劇賞の授賞式に出席した。

第50回菊田一夫演劇賞の授賞式
俳優の長澤まさみが21日、都内で行われた第50回菊田一夫演劇賞の授賞式に出席した。
長澤はNODA・MAP『正三角関係』の唐松在良/グルーシェニカ役という、性格が真反対の男女の二役を演じた演技に対して菊田一夫演劇賞を受賞した。授賞式では「とてもうれしいです」と破顔すると「映像からお芝居を始めた私にとって、演劇というのはとても遠い世界だと感じていた場所でした。でも演劇の世界に立ってみたいと思い切って前に進む勇気を出したあのときがあったから、いまの自分自身に返ってきているのかなと感じています」としみじみ。
由緒ある演劇賞を受賞したが「まだまだ賞をいただいたことに対して、自分になにができたのだろうか……と自分に問いかけると、まだまだやらなければいけないことがたくさんあるなと思うことが多いです」と恐縮すると「こうして素晴らしい賞をいただいたことを勇気に変えて、がんばっていきたいです」と未来に思いをはせていた。
NODA・MAP『正三角関係』は、第二次世界大戦末期の長崎を舞台に、花火師一家「唐松族」の三兄弟の長男・富太郎(松本潤)は花火師、次男・威蕃(永山瑛太)は物理学者、そして三男・在良(長澤まさみ)は神に仕える人に。それぞれの夢を叶えた三兄弟が集められたのは、長男の富太郎が父親殺しの罪に問われる「法廷」だった。
長澤は「『正三角関係』は、キャスト・スタッフと共に約半年間という時間をかけて作る機会をいただきました。日々演劇の学校に通っているようなほど、芝居の稽古を学ばせていただいた場所でした」と振り返ると「お世話になったスタッフ・キャストの方に感謝を伝えたいです」と述べていた。
菊田一夫演劇賞は、日本の演劇界に多大なる影響を与えた菊田一夫氏の業績を長く伝えると共に、氏の念願だった演劇の発展のため、大衆演劇で優れた業績を残した芸術家(作家、演出家、俳優、舞台美術家、照明、効果、音楽、振り付けなど)を表彰する賞。
<受賞者一覧>
◇菊田一夫演劇大賞◇
■栗山民也 (「オーランド」「ファンレター」をはじめとする今年度の演出の成果に対して)
◇菊田一夫演劇賞◇
■明日海りお (「王様と私」のアンナ役、「昭和元禄落語心中」のみよ吉役の演技に対して)
■長澤 まさみ (「正三角関係」の唐松在良/グルーシェニカ役の演技に対して)
■甲斐翔真 (「ムーラン・ルージュ!ザ・ミュージカル」のクリスチャン役、「ネクスト・トゥ・ノーマル」のゲイブ役の演技に対して)
■上田 一豪 (「この世界の片隅に」「HERO THE MUSICAL」の演出の成果に対して)
◇菊田一夫演劇賞特別賞◇
■伊東四朗 (永年の舞台における功績に対して)
■林与一 (永年の舞台における功績に対して)
