剛力彩芽「一流のコメディエンヌ目指します」 熱海五郎一座で三宅裕司から喜劇指南
俳優・剛力彩芽が、三宅裕司が座長を務める熱海五郎一座の舞台『黄昏のリストランテ~復讐はラストオーダーのあとで~』(6月2日初日、東京・新橋演舞場)に出演する。剛力が公演前に取材に応じ、作品の魅力を紹介するとともに「一流のコメディエンヌを目指す」と喜劇への意欲を示した。さらに食がテーマの作品出演にあたり「畑をやりたい」と強い野菜愛も明かした。舞台はリストランテを舞台に笑い、音楽、ダンス、アクションを繰り広げる喜劇。料理、悲しい過去、復讐がキーワードとされる。

熱海五郎一座の舞台『黄昏のリストランテ~復讐はラストオーダーのあとで~』出演
俳優・剛力彩芽が、三宅裕司が座長を務める熱海五郎一座の舞台『黄昏のリストランテ~復讐はラストオーダーのあとで~』(6月2日初日、東京・新橋演舞場)に出演する。剛力が公演前に取材に応じ、作品の魅力を紹介するとともに「一流のコメディエンヌを目指す」と喜劇への意欲を示した。さらに食がテーマの作品出演にあたり「畑をやりたい」と強い野菜愛も明かした。舞台はリストランテを舞台に笑い、音楽、ダンス、アクションを繰り広げる喜劇。料理、悲しい過去、復讐がキーワードとされる。(取材・文=中野由喜)
剛力は現在放送中のフジテレビ系ドラマ『ミッドナイト屋台~ラ・ボンノォ~』でフレンチの人気シェフを演じている。ドラマに続き、舞台も食がテーマだ。
「不思議ですけど今、プライベートで食にまつわることがすごく気になっているんです。実は畑をすごくやりたくて。野菜が好きで、野菜ソムリエの勉強をしたいと思っていますし、無農薬とか食に関することに触れる機会が多いタイミングで意図せず食に関する仕事を頂きました。不思議な縁。剛力彩芽としても食について考えざるを得ない状況になっているのかな(笑)。食、畑は今、切っても切れない縁だと感じています」
作品は秘密を抱えるシェフ(羽田美智子)に関わる料理、悲しい過去、復讐がキーワード。剛力が演じるのはレストランを訪れる農水省の役人。見どころを聞いてみた。
「私が演じるのは、IQが高いのですが笑いのツボが浅い女性。笑いのツボの浅さがどこで披露されるのか楽しみにしていただけたらと思います。サブタイトルに復習という言葉がありますが、とにかく笑えます。笑いでおなかが痛くなるし、おなかがすくと思います。私はダンスやアクションなど動く役。間違いなく私はおなかがすきます(笑)」
周りは笑いのオーソリティーたち。
「三宅さんには『笑いの種類を変えるといい』とアドバイスされました。普段、笑うのと違い、お芝居だと意識しないと笑えないと気付いて……いかに相手のセリフやネタにどう反応するかが大事かを学びました。難しいです。『そのまま素直に受け取るのが一番いいよ』とも言われました。つまり相手の“面白い”に、すごく笑える面白いなのか、納得する笑いなのか、くすっ、なのか、素直に対応をしたらいいと。喜劇はすごいです。笑いの演技って難しい、笑わせるってすごく難しいと実感しました。間の使い方、相手との息の合わせ方…それをどれだけ理解できているか」
ここで三宅の魅力も聞いてみた。
「頭の中はどうなっているんだろうと思うほど面白いことをさらに面白くしようと常に考えている方。稽古場でウケても劇場で全然ウケないこともあります。そんな難しい喜劇をたくさん経験し、常に面白くしようとブラッシュアップすることを意識し、面白いことをさらに面白くするセンスはすごいです。演出のほか、座長として周りの空気もみて、ご自身も演じる。頭の使い方はどうなっているの?と驚きます。“面白い”を追求する姿勢はすごい。だからニコニコしていても目の奥が怖いです。何かを鋭い目で見ている感じです」

手料理を食べさせたい相手は「家族や友だち」
コメディエンヌの剛力を見ることができそうか。
「殻を破らないと、と感じています。三宅さんも渡辺正行さんも、自分がこれをやれば絶対に面白いという武器を持っています。私は持っていませんので探せたらいいなと思います。日常生活では私の自覚のない部分で家族から『天然だよね』と言われることもあります。自分の知らない部分、意外な個性と言ってもらえるものを身につけたいです」
あらためてテーマの一つの料理について尋ねた。ドラマではシェフ役。料理の腕はどうか。自分へのご褒美料理も聞いてみた。すると再び「野菜…畑」。
「よく母の手伝いをしていたので、きんぴらごぼうや肉ジャガなど、ある程度の料理は作れます。ご褒美料理はやっぱり野菜です。野菜がメインのごはん屋さんに行きたくなります。そこでいただくのは、その日採れた野菜。生命力の凄さを感じるんです。お店の人から野菜の話を聞けば聞くほど面白くて、だから畑をやりたいんです。好きなトマト、白菜やケール、チンゲン菜、何でも作りたいです。野菜について詳しくなりたいです。自分の畑で育てた野菜を自分で食べるのもいいですが売ったり、お店もやれたらなと思います。もちろんシェフは雇いますけど(笑)」
野菜愛の要因はどこにあるのか。
「小さい頃から好きだったのもありあますが、野菜を食べると私なぜか元気になるんです。基本的には生野菜、あとは炒めるのが好きです。基本的に和食が多く、小鉢が好きなのでいろんな作り置き料理を冷蔵庫にストックしておきたいです」
手料理は誰に食べさせたいのか。
「家族や友だちです。友だちとは餃子パーティーをやろうと話していて育てた野菜を入れた餃子作りたいです」
ここで舞台の他のキーワード「悲しい過去」と「復讐」も尋ねた。
「作品は喜劇なので『これ復讐ものだっけ?』と思うほど実はハッピーな空気が流れています。でも復讐のブレない芯の部分はすごく感じます」
最後に舞台への意気込みを語ってもらった。
「熱海五郎一座の皆さんの“面白い”の中に入れてもらえるありがたい環境の中、いかに私が振り切ってできるか。真剣にお芝居をしながら笑いを提供したいです。あと一座の皆さんは常に面白いことをすると思いますので隅から隅まで見てください。私がそれに必死についていく姿を温かく見守ってほしいです。楽しく幸せになってもらえるように頑張ります。殻を破ります。一流のコメディエンヌ目指します(笑)」
