【べらぼう】片岡愛之助「あのシーンで良かった」 蔦重との和解シーンで“卒業”に感動

俳優・片岡愛之助が鱗形屋孫兵衛役で出演するNHK大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』(日曜午後8時)について、18日放送の第19回が自身最後の出演になったことで、現場を去る思いなどを語った。作品は18世紀半ばに江戸のメディア王として時代の寵児(ちょうじ)となった“蔦重”こと蔦屋重三郎(横浜流星)を軸に描く痛快エンターテインメント。

鱗形屋孫兵衛を演じる片岡愛之助【写真:(C)NHK】
鱗形屋孫兵衛を演じる片岡愛之助【写真:(C)NHK】

本屋商売の“師”であり業界最大の“敵”の鱗形屋孫兵衛を熱演

 俳優・片岡愛之助が鱗形屋孫兵衛役で出演するNHK大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』(日曜午後8時)について、18日放送の第19回が自身最後の出演になったことで、現場を去る思いなどを語った。作品は18世紀半ばに江戸のメディア王として時代の寵児(ちょうじ)となった“蔦重”こと蔦屋重三郎(横浜流星)を軸に描く痛快エンターテインメント。

 第19回の蔦重と和解するシーンでクランクアップだった。

「なんだか感動しました。最初からずっと蔦重の成長の物語で、彼が何者でもないところから驚異的な存在になってくるわけですから。いろんな思いがあったということを蔦重本人に伝えられて、僕の中ではいいシーンになったと思いましたし、クランクアップがあのシーンで良かったと思いました」

 演じた鱗形屋孫兵衛をどんな人物と感じたのか。

「鱗形屋さんはすごく先見の明があると思います。いろんなことがうまいんだけど、ただ1つ、商売が下手(笑)。ものすごいことをやるんだけど、自分の店は全然売れてないという。やっぱりこの時代みんな生き抜くことはとても難しい。こちらから見るとものすごい悪人に見えるけど、違う角度から見ると『この人がいるから成り立っている』みたいな感じって、今の社会でもどこでもあるわけです。彼も悪いことをやろうと思ってやっていたわけではなく、すごく人間くさい人物だったと思いました」

 印象に残っているシーンも紹介した。

「牢屋に入れられたシーンですね(笑)。捕まって、しばかれて……これはしばかれる人がうまくないと痛々しくも見えないし、難しいんです。歌舞伎でも刀で斬る役はあっても、斬られる役をやることがほぼないので、やられるということの難しさが分かって、勉強になりました」

『べらぼう』を去ることについての思いもコメントした。

「とても寂しいですね。これから先どうなるのか、僕も台本をもらってないので知らないんです。蔦重がどういうふうな足がかりでメディア王になっていくのか、皆さんと一緒に楽しみながら見守りたいと思います」

 愛之助が演じた鱗形屋は大人向けの絵本・黄表紙『金々先生栄花夢』で黄表紙のパイオニアとなった江戸を代表する日本橋(いまの中央区)や深川(いまの江東区)の地本問屋の主。蔦重(横浜流星)に初めて本格的な本づくりの仕事を任せるなど、商売の基礎を指南。やがて蔦重が本格的に本屋業に乗り出すと一転、ライバル関係となり、激しい争いを繰り広げていく展開だった。

トップページに戻る

あなたの“気になる”を教えてください