中居正広氏側が反論で再注目 第三者委員会の調査報告書に古市憲寿氏が持論「非常に配慮が足りなかった」

社会学者の古市憲寿氏が16日、関西テレビ『旬感LIVEとれたてっ!』(月~金曜午後1時50分)に出演。当時フジテレビのアナウンサーだったAさんとの間のトラブルをフジ・メディア・ホールディングスとフジテレビが設置した第三者委員会が提出した調査報告書で『性暴力』と認定された元タレント・中居正広氏の代理人弁護士が、12日に反論したことについてコメントした。中居氏側は「『性暴力』は確認されなかった」「中立性、公平性を欠いていると言わざるを得ない」などと発表している。

関西テレビ【写真:ENCOUNT編集部】
関西テレビ【写真:ENCOUNT編集部】

『旬感LIVEとれたてっ!』に出演

 社会学者の古市憲寿氏が16日、関西テレビ『旬感LIVEとれたてっ!』(月~金曜午後1時50分)に出演。当時フジテレビのアナウンサーだったAさんとの間のトラブルをフジ・メディア・ホールディングスとフジテレビが設置した第三者委員会が提出した調査報告書で『性暴力』と認定された元タレント・中居正広氏の代理人弁護士が、12日に反論したことについてコメントした。中居氏側は「『性暴力』は確認されなかった」「中立性、公平性を欠いていると言わざるを得ない」などと発表している。

 古市氏は「第三者委員会って裁判所ではないわけですよね。にもかかわらず、(『性暴力』認定によって)一個人、中居正広っていう人物を社会的に抹消したぐらいの効果があったと思うんです。やっぱり、そこは第三者委員会は、今回の(中居氏の)弁護士側の反論に対して、真摯に向き合わないといけないのかなってことは思います」と見解を示した。

 反論の中身については、「第三者委員会の報告書って、今回はあくまでも『フジテレビのガバナンスをどうするか?』『フジをどう再生するか?』ってことがメインの目的だったはずなんですね。にもかかわらず、中居さんって個人に対する『性暴力』があったか、なかったかっていうところに焦点をあてる必要は、僕はなかったと思うんですね」と言及した。

「仮にあてるにしても、第三者委員会をやる時に、日弁連のガイドラインがあって『事実認定をする場合はその影響にも十分配慮する』って項目があるんですね。果たして、今回の第三者委員会は十分に影響を配慮して『性暴力』って表現を使ったのか。そこは配慮が足りなかったと思うんですね。当然、こう発表したら、メディアが報じるってことは分かってたことだから。しかも『性暴力』って言葉が踊る事態は、相手方女性にとっても二次被害になりかねないと思うんです」と性暴力から連想する最悪事案を挙げ、中居氏、女性にとっても「影響力をまったく考慮してないって意味で、報告書は非常に配慮が足りなかったなと思っています」と主張した。

 石戸諭氏は「反論する自由は誰にでもあります」とした上で、「ただ、事の本質としては、被害を訴えた女性の発言は終始一貫していたってことと、産業医とかフジテレビのアナウンス室も『問題がある。重大な人権侵害事案がある』ってことに関しては、常に一致した見解をもってきたっていうことはかなり重たいと思いますね」と発言。(2023年の)6月2日に重大な人権侵害事案があったというのは一致しているとし、「密室の中で何があったかはわからないですけど、6月2日に起きたことが要因で、(女性が)その後PTSDまで発症してるっていうこと。この流れっていうのは覆すことはないし…」と説明。

 MCの青木源太アナウンサーが「ということは第三者委員会の表現はあれでいいという?」と確認すると、石戸氏は「根本の部分に関して、何か覆すような『決定的にこれ違うんだ』っていうようなものが出て来てるって言うふうには、中居さんの反論を見ても思いませんでした」と持論を展開。「ただし、『性暴力』っていう言葉はWHO(世界保健機関)の定義に基づいていて、この定義はかなり広い。ここ(WHOの定義に基づくこと)はちゃんと強調されてましたので、『その中において、どれにあたるのか丁寧に説明すべき』という声もわからなくはない。ただ、中身どうこうより、フジテレビの取引先のタレントである中居さんと当該女性との間に重大な人権侵害行為があったんだということはずれてはいない」とした。

 石戸氏が「その重大な人権侵害事案に対して、フジテレビ側がどう対応してきたかが主眼」と言うと、古市氏は「そこが主眼だと思います」と同調し「だからこそ、6月2日のこと含めて『性暴力』と認定する意味があったのか。そこを『性暴力』と表現したことによって、3月31日の報告書の発表以降、『結局、何があったんだ?』って議論がまた盛り上がってしまった。それは誰の人権救済になってるんだ。むしろ誰の人権も救ってない」と指摘。青木アナが「そこは踏み込み過ぎたと思う?」と聞くと、「そこは必要なかったです。あくまで対象の女性がフジテレビに相談しました。相談後、フジテレビが適切にちゃんと対応したのかどうかがポイントであって、結局、報告書でもそこでは隠してある」と話した。また、石戸氏は中居氏に肉声での対応を勧めた。

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