「どんな悪徳?」 退去費用160万円請求に怒り 不動産関係者や弁護士からも「高すぎる」の声
賃貸物件でよくあるトラブルの1つに、高額な退去費用の問題がある。可能な限り原状回復を行い、部屋をきれいな状態で引き渡すことで費用が抑えられる一方、中には根拠が不明瞭な高額請求を行ってくる賃貸業者も存在する。1LDKの賃貸物件で160万円もの退去費用を請求されたという女性に話を聞いた。

ペット不可の物件ではなく、小型犬OKと事前に了承を得て入居
賃貸物件でよくあるトラブルの1つに、高額な退去費用の問題がある。可能な限り原状回復を行い、部屋をきれいな状態で引き渡すことで費用が抑えられる一方、中には根拠が不明瞭な高額請求を行ってくる賃貸業者も存在する。1LDKの賃貸物件で160万円もの退去費用を請求されたという女性に話を聞いた。
「は? 退去費用160万円? やばすぎて笑えないWWWW 女だから舐めてるんですかね?」
今月11日、SNS上に投稿された画像には、「原状回復費」として160万5019円の見積もり金額が記された退去明細書が収められている。投稿者の女性は続く投稿で、「指で擦れるくらいの汚れも15000円 1LDKだよ? 小型犬飼ってた。どんな悪徳? まじで社名出してやりたい」と怒りをぶちまけている。
東京・中央区の1LDK、41平米の物件に22か月間入居していたという投稿者のゆいぴす(@yuipis18)さん。ペット不可の物件ではなく、小型犬OKと事前に了承を得ていたという。
「無職の21歳が連帯保証人なしで借りたので、逆になぜ借りられたのか当時から不安でした。家賃引き落としが存在せず、自分で振り込まなければならないこと(1日でも遅れたら1万円以上追加で請求されます)、退去費用の過剰請求、問い合わせた時の横暴な態度など、いろいろな場面で最悪でした」
賃貸契約を結んだのはデザイナーズ賃貸マンションのサブリース事業で有名な上場企業。「上場してるから大丈夫だと安心していました。DMやリプライで、同じ業者からいろんな方がぼったくりされてるみたいだったので、怖いなぁと感じました」と語る。
知り合いの不動産関係者や弁護士にも相談したところ、一様に「おかしい」「高すぎる」という意見が寄せられたといい、現在、費用については不動産会社と交渉中。「160万円もの請求額を払うつもりはありません。最終的な請求次第で弁護士に頼もうと思っています」と話している。
独立行政法人「国民生活センター」の公式サイトによると、賃貸住宅に関する消費生活相談は毎年3万件以上寄せられており、そのうち原状回復に関する相談件数は毎年1万3000~4000件程度で、賃貸住宅に関する相談のうち約4割を占めている。同サイトでは、原状回復に関するトラブルについて、「退去時には、精算内容をよく確認し、納得できない点は貸主側に説明を求めましょう」「納得できない場合やトラブルになった場合は消費生活センター等に相談してください」とアドバイスしている。
