国内外レアカーが勢ぞろい 「全部売れたら4億円」の希少オークションに海外ファン殺到

伝説の1台や歴史的な名車が放つオーラに圧倒――。東京・東雲のA PIT AUTOBACS SHINONOMEで、希少車を集めたオークション「COLLECTIBLE AUCTION」(株式会社BINGO主催)が9日から始まった。屋外駐車場に、国内外のレアカー27台がそろい、予想落札価格の総額は「全部売れたら4億円」を見込んでいるといい、多くの車ファンが熱視線を送っている。

予想落札価格1億6000万円、トミーカイラのフルコンプリート車に驚き【写真:ENCOUNT編集部】
予想落札価格1億6000万円、トミーカイラのフルコンプリート車に驚き【写真:ENCOUNT編集部】

日産フェアレディZ432Rやスカイライン2000GTも

 伝説の1台や歴史的な名車が放つオーラに圧倒――。東京・東雲のA PIT AUTOBACS SHINONOMEで、希少車を集めたオークション「COLLECTIBLE AUCTION」(株式会社BINGO主催)が9日から始まった。屋外駐車場に、国内外のレアカー27台がそろい、予想落札価格の総額は「全部売れたら4億円」を見込んでいるといい、多くの車ファンが熱視線を送っている。

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 今回のオークションは、日本発信型の本格派オークションハウスとして活動するBINGO社と、株式会社オートバックスセブンがパートナーシップ契約を締結して協同事業を展開していることを受け、2回目の開催が実現した。

 オートバックス旗艦店の平面駐車場がゴージャス一色に染まっている。出品車両27台中、13台が国産車。目玉の一つが、トミーカイラのフルコンプリート車、1999年式の「Tommykaira R-Z Nissan Skyline GT-R V-spec(BNR34)」だ。最上位グレードのモデルで、走行距離は約2万キロ。わずか十数台しか生産されなかったという。予想落札価格は最大で1億6000万円というから驚きだ。

 日産フェアレディZ432Rも、生産台数30~50台とも言われる伝説的モデル。出品車両は72年式、ファンネル仕様の逸品だ。BINGO担当者は「レーシングカーとして生まれたクルマが公道を走れる。そのすごさを感じます」と熱く語る。

 担当者が注目している1台が、66年式のプリンス・スカイライン2000GT(S54B-III)だ。「ポルシェを抜いた伝説の国産レーシングカーへのオマージュが込められ、手が加えられている車両です。通好みの1台だと思います」と太鼓判を押す。

 他にも、93年のサファリ・ラリーでクラス優勝を果たしたワークスマシンも。ゼッケン19番のダイハツ シャレードは、エンジンも当時のまま残されている。自動車レースSUPER GT GT300クラスに参戦するLM corsaの監督を務める飯田章氏がオーナーで、世界的に知られるチューニングショップ「トップシークレット」のスモーキー永田氏がレストアを手がけた、70年式のトヨタ・クラウン(ハードトップ MS51)も話題を呼んでいる。

 フェラーリやポルシェ、アストンマーティンの激レアモデルなど、海外車も負けていない。こうした中で、担当者イチオシなのが、62年式のフォード・ギャラクシー 500XL コンバーチブルだ。品川34の2桁ナンバーが目を引く。90年代初頭に米国で購入し、現地でエンジンをオーバーホール。93年に帰国後は日本で大事にメンテナンスを続けてきた。内装は張り替えたが、外装はオリジナルペイントを維持している。「あえて外装をレストアしていないのは、次に乗ってくれる人に『好きなようにしてほしい』というオーナーさんの思いがあるんですよ」とのことだ。

 出品車両は見学可能で、エンジンをかけて状態をチェックすることもできる。事前の問い合わせも多く寄せられているというが、9日午前中のプレビューでは、外国人の愛好家が詰めかけ、写真を撮るなど熱心に見入っていた。プレビューは10日にも実施され、オークション本番は同日午後5時から開始される。

 自動車文化の歴史へのリスペクトも多分に感じられるオークション。BINGO社担当者は「出品者と落札者の思いとクルマをつなぐオークションとなっています。弊社は整備工場も持っており、ご要望があればレストアや海外への輸送なども含めてご相談できます」と話している。希少車オークションは今後の展開についても検討しているという。

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