トヨタ貴重車が盗難→ナンバーが外された車両を見かけた人が…奇跡の発見に驚愕「本当によかった」
大阪府内でトヨタ MR2(SW20型)が何者かによって盗まれ、盗難発覚から1週間後に発見された。22歳のオーナー、けんと(@1122Parapara)さんがSNSを通して必死の訴えを呼びかけ続けたことにより、ナンバープレートが外されているMR2がコインパーキングに駐車されているのを、別の人が発見。DM連絡が入ったことで、盗難車両が戻ってくることにつながったという。けんとさんは「SNSのすごさを感じました」。SNSでの拡散や情報提供をしてくれた人たちへの感謝の思いを口にする。“奇跡の発見劇”について聞いた。

産みの父親がサーキットを走っている写真が入っていたグローブボックスは「中身一式がなくなっていました」
大阪府内でトヨタ MR2(SW20型)が何者かによって盗まれ、盗難発覚から1週間後に発見された。22歳のオーナー、けんと(@1122Parapara)さんがSNSを通して必死の訴えを呼びかけ続けたことにより、ナンバープレートが外されているMR2がコインパーキングに駐車されているのを、別の人が発見。DM連絡が入ったことで、盗難車両が戻ってくることにつながったという。けんとさんは「SNSのすごさを感じました」。SNSでの拡散や情報提供をしてくれた人たちへの感謝の思いを口にする。“奇跡の発見劇”について聞いた。
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大阪・松原市内、いつものように自宅近くの月極駐車場に愛車を止めたけんとさん。3月22日の朝、仕事のために家を出たところ、そこにあるはずの愛車がなくなっていることに気付き、警察に通報した。
子どもの頃から乗り物好きで、高校生の頃から「船舶、原付、自動二輪、四輪の免許」を取得。今回被害に遭ったMR2は「仕事をし始めてやっと昔から好きだった90年代の車を買おうと思い、21歳の時にさまざまな中古自動車販売店を回り、一目ぼれでした」。予算ギリギリ、約200万のローンを組んで購入した。古い車だけに故障やトラブルが出てくるが、「それを直しつつ少しずつカスタムしていくことを楽しみに過ごしていました。とにかく走ることが楽しくて月のガソリン代が5~6万かかるほど走り回っていました」。思い入れと愛情たっぷりに、トヨタの貴重車に乗ってきた。
憧れを手に入れたMR2。その夢は無残にも踏みにじられた。盗難発覚後、けんとさんはXをはじめとするSNSで被害を報告。情報を集め続けた。
自分でできることとして、さまざまな場所での聞き込み、Xでの拡散などをお願いして回った。ほとんど進展がなかったが、29日になって急展開が。
「朝仕事に行く前にDMに通知が入っており、内容を確認すると、『けんと様の車両と思われるsw20がありました』という文言と共に写真が添付されていて、位置情報と併せて送られてきました」。場所は大阪市の住之江にあるコインパーキングだった。
そのコインパーキングに直行すると、見覚えのあるブルーの車体が。奇跡的に、愛車と対面することができた。
「発見者の方にお話をお聞きすると、朝外に出たら前後ナンバープレートのないsw20を見かけたそうです。前日まではなかったため、Xで盗難被害が出ていないかを確認してくださり、私のアカウントが出てきたのでその方とその方の車友達が連絡をくれたみたいです。発見者の方はそこから警察が来るまでの間、そして私が到着してから警察が捜査をする間まで現場にいてくれました。発見者の方と私のアカウントを探してDMをくださった方には本当に感謝しております」。善意のリレーがつながった。
車両のボディー外装には傷やへこみなどはなかったが、キーシリンダーとステアリングコラムカバーが壊されていた。一方で、社内に置いてあったものがいくつも持ち去られていた。「車内のドライブレコーダーが前後2台、車検証、ナンバープレート、工具箱やグローブボックスの中身一式がなくなっていました」。グローブボックスには、けんとさんの産みの父親がサーキットを走っている写真が入っていた。大切な思い出が奪われてしまった。
MR2発見の一報を受けて、ネット上では「見つかって良かったですね! これからこのような被害に遭う車が減ることを願います」「回ってきた盗難情報を見て、拡散協力させていただき、勝手ながらMR2乗りとして心配していました。見つかって本当によかったです!」「無事見つかって良かったです。私も以前、青のMR2に乗っていました。本当に楽しい車ですので、これからもいろんなところに出かけて楽しんでください」「本当に良かった! 盗んだやつは大切な物を一時でも失う地獄の様な苦しみを本気で味わって欲しい!」など、安堵(あんど)の声であふれている。心配を重ねた同じMR2オーナーからも真摯(しんし)なメッセージが多く届いている。
自動車やバイクの盗難は全国で後を絶たない。周囲のコインパーキングを見て回るなど被害者自身が必死の捜索に乗り出すケースも多いが、発見に至るケースは少ない。車両盗難は、オーナーや家族の人生の思い出をも奪い去る卑劣な犯行だ。国による対策強化が求められており、社会全体の防犯対策は急務だ。
けんとさんは「Xでの投稿がなければ私の車両が見つかっていなかったかもしれないので、今回の件で改めてSNSのすごさを感じました。さまざまな方がXやインスタグラムで協力していただき、拡散してもらい、発見に至りましたので、この場を借りて皆様にお礼申し上げます。今の心境としましては感謝と安心に尽きます」と、感謝の言葉を述べる。
個人での防犯対策にも触れ、「車両盗難は発見の確率がとても低いものですので、今回のようにSNSでの拡散やさまざまな方への協力依頼などに、より少しでも発見確率を上げることが大切だと思いました。そして旧車のセキュリティー面の甘さを身に染みて感じましたので、いろいろな工夫が必要であると感じました。この年代の車をお持ちの方で記事を読まれた方には改めて盗難防止策を施してもらえると幸いです。私のような思いはしていただきたくはないので……」とメッセージを寄せた。
