Zeebra、音羽屋の歴史をラップで語る 神田明神で平将門に「神からの言葉を聞いてくれ!」
ラッパーのZeebraが31日、東京・千代田区の神田明神で行われた『八代目尾上菊五郎襲名披露・六代目尾上菊之助襲名披露』のお練りに登場。境内でパフォーマンスを行い、歌舞伎俳優の尾上菊之助と尾上丑之助の門出を祝った。

菊五郎とZeebraの母が交流 菊之助も「弟さんとはよく遊んでいた」
ラッパーのZeebraが31日、東京・千代田区の神田明神で行われた『八代目尾上菊五郎襲名披露・六代目尾上菊之助襲名披露』のお練りに登場。境内でパフォーマンスを行い、歌舞伎俳優の尾上菊之助と尾上丑之助の門出を祝った。
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菊之助と丑之助は、歌舞伎座の5月、6月公演で八代目尾上菊五郎、六代目菊之助を名乗る。菊之助の父で現在の七代目尾上菊五郎は、引き続き七代目尾上菊五郎を名乗る。今後、音羽屋では七代目菊五郎、八代目菊五郎と親子で菊五郎を名乗り活動していく。
この日は音羽屋とゆかりのある、1300年の歴史を有する“江戸総鎮守”の神田明神でお練りが行われた。同所が平将門命を祭っていることから、Zeebraが平将門に扮し、江戸時代から続く音羽の歴史を口上した。Zeebraはリズムにのりながら、「神からの言葉を聞いてくれ! そう、松竹創業130周年のメモリアルイヤーの今年、尾上菊之助と尾上丑之助の倅が、それぞれ八代目尾上菊五郎、六代目尾上菊之助を襲名! そして今日は、尾上菊五郎の家・音羽屋の二代の神田明神での襲名披露! ここで俺は、菊五郎の歴史を語る。聞いてくれるよな! 東西everyone!」とラップ調で呼びかけた。
さらに音羽屋の歴史をラップのリズムと和太鼓にのせて語り始めると、「七代目は昭和、平成、令和の三代を駆け抜ける。皆の記憶に残る、男も女も時代も世話物も、当たり役がいっぱいだ! 歌舞伎の新しい風を吹かした、まさに歌舞伎のブリリアントスター! それが七代目だ」と、七代目菊五郎についてもラップで説明した。御神殿でパフォーマンスを見ていた七代目菊五郎は、「軽妙な語り口で、Zeebraさんが紹介をしてくださいました。本当に面白かったです」とパフォーマンスを評価した。
囲み取材に応じた菊之助は、今回のラップとのコラボについて「私の父から、『お練りに来てくださった皆様に、音羽屋のことやお練りの説明をどなたかにしていただいたらどうか』と提案がございました」と明かし、友人でクリエイティブディレクターの小橋賢児氏にアドバイザーに入ってもらったと説明。「小橋くんから、『ラップで音羽屋の歴史やお練りについて語っていただいたらどうかな』とご提案をいただいて、それから事が進みました」と経緯を語った。実は菊五郎とZeebraの母が昔から交流があったといい、「私も、記憶が定かではないんですが、小さい頃にZeebraさんとお会いしたことがあったんです。Zeebraさんの弟さんとはよく遊んでいたんですけれど」と振り返り、「時を経て、この襲名のお練りにZeebraさんに来ていただいて、音羽屋の歴史を語っていただきました」と語った。
「ただ目立ちたいとか派手だからということではなく、“ノリ”というのも歌舞伎から発生した言葉ですし、韻を踏むのも歌舞伎のセリフによくあることです。伝統と現代のラップという、意味のある掛け合わせをさせていただいた」と語り、「お客さんに楽しんでいただけたことが、今回とても良かったのではないのかなと思っています」と喜んだ。
