太陽とシスコムーン、25周年イヤーを完走 今後も活動継続「まだまだやれる!また会いましょう」
ハロー!プロジェクト創設期のグループ・太陽とシスコムーンが15日、東京・新宿ReNYでデビュー25周年のフィナーレを飾る「25周年スペシャルライブ!~令和でLa Ta Ta~『iridescant』」を昼と夜の2公演行った。バンド演奏とともにメンバーの信田美帆、稲葉貴子、小湊美和の3人が力強いボーカルとキレのあるダンスで満員の観客を魅了した。(本多RuRuは海外在住のため今回は不参加)。ENCOUNTは終演後のメンバー3人を直撃。アニバーサリーイヤーを終えた心境や今後について語った。

「25周年スペシャルライブ!~令和でLa Ta Ta~」ライブレポート
ハロー!プロジェクト創設期のグループ・太陽とシスコムーンが15日、東京・新宿ReNYでデビュー25周年のフィナーレを飾る「25周年スペシャルライブ!~令和でLa Ta Ta~『iridescant』」を昼と夜の2公演行った。バンド演奏とともにメンバーの信田美帆、稲葉貴子、小湊美和の3人が力強いボーカルとキレのあるダンスで満員の観客を魅了した。(本多RuRuは海外在住のため今回は不参加)。ENCOUNTは終演後のメンバー3人を直撃。アニバーサリーイヤーを終えた心境や今後について語った。
太陽とシスコムーンは1999年、テレビ東京系『ASAYAN』の番組企画「つんくプロデュース芸能人新ユニットオーディション」から生まれた4人組女性ボーカルグループ。同年4月に1stシングル『月と太陽』でデビューし、年末の「第41回日本レコード大賞」では新人賞を受賞した。ファンや関係者の間では楽曲のクオリティーが高いことでも知られ、プロデューサーだったつんく♂も自身のブログで「彼女たちのサウンズは当時の僕の『音楽制作の力』すべてを注ぎこんでつくりあげてました」と語っている。
ところが翌年3月にグループ名をT&Cボンバーに改名した後、10月に解散し、活動は短命に終わった。そして8年後の2009年、10周年を機に再結成を果たすと、その後は節目となる年に活動を行っている。
昨年4月に25周年を迎えると稲葉、小湊、信田の3人が、解散後初となる新曲をリリースし、全国4会場8公演を回るライブツアーを敢行。さらに6月には全楽曲がサブスクリプションで解禁となり、そのニュースはSNSでもトレンド入りするなど話題になった。
そんな記念すべき1年のフィナーレを飾るスペシャルライブを15日に開催した。
夜公演は午後7時にスタート。20周年のライブ以来となる5年ぶりのバンドセット(ギター、ベース、ドラム、キーボード)で、おそろいの衣装を着た3人がステージに現れると1曲目の『宇宙でLaTa Ta』でスタート。総立ちの観客が色鮮やかなペンライトを振って声援を送った。続けて『HEY!真昼の蜃気楼』『月と太陽』を披露。この日の会場はステージが広く、3人は歌だけでなく、ダンスパフォーマンスも思い切り楽しんだ。
歌い終わると笑顔の3人が「我々が、せーの! 太陽とシスコムーンです!」とあいさつ。ここでバンドメンバーが1人ずつ太陽とシスコムーンのいいところを挙げていく。「抜群の切れ味」「リハ中から本番までずっと面白い」「楽屋とステージの表情が全く変わらない」「こんなに歌って踊れる人たちを見たことがない」など絶賛コメントが次々と飛び出すと3人もうれしそうな表情を浮かべた。
ここから中盤戦へ。昨年4月に25周年を記念してリリースした新曲『ディスコ・クレオパトラ feat. 稲葉貴子・小湊美和・信田美帆 a.k.a. CISCO3』(team445名義)では切れ味のあるダンスを披露した。
そのままソロコーナーに突入し、小湊が透明感のあるかわいらしい歌声で『またやっちゃった~渋谷でALLの日~』を歌い、稲葉は『愛の回数』でエモーショナルなボーカルとダンスで魅了。そして信田は力強く艶のある声で『Office Love』をパフォーマンスし、3人の個性が際立つステージを見せた。

「今日は感謝の言葉しか思い浮かびません」
ソロコーナーが終わるとスローナンバー2曲をしっとりと歌い上げた。『愛する人へ』は今回参加できなかった本多RuRuのソロ曲。続けてR&Bナンバーの『Everyday Everywhere』へ。25年たった今だから表現できる歌とダンス――。あらためて太陽とシスコムーンのポテンシャルの高さをファンに示した。
後半戦に入ると「まだまだ盛り上がれますかー」という小湊の声に、観客も大歓声で応えた。
ドラムのキックに合わせて観客が手拍子でリズムを取ると、太陽とシスコムーンバージョンの『ズルい女』へ。そのままノンストップで『ガタメキラ』、『ENDLESS LOVE~I Love You More~』のディスコサウンドで踊りまくり本編が終了した。
アンコールの声が響きわたり、再び3人がステージに上がった。
小湊が「みんなのコールを聞きながらノリノリで着替えてきました(笑)」と話すと、ファンも大盛り上がり。続けて「今日は感謝の言葉しか言えてないですけど、だって感謝しか思い浮かばないんです。本当にありがとうございます」とあいさつ。
そして小湊が信田にマイクを振ると、信田は照れながら「みなさん楽しんでくれましたか。私たちもめちゃくちゃ楽しかったです。25年前、太陽とシスコムーンは私にとっての青春だったんです。でもあっという間にそれが終わってしまったんですが、こうやって周年を続けることで今もなお新しいページの青春を刻ませてもらっています。みなさんありがとうございました! また会いましょう!」。そう話すと、この日一番の温かい拍手に包まれた。
アンコールは『YES!しあわせ』『Magic of Love』の2曲で幕を閉じた。ところが、メンバーが去ってもアンコールの拍手が止まない。そこでまた3人がステージに戻り、ファンに感謝を伝え、最後は全員で記念写真を撮り、25周年イヤーが終了した。

25周年を終えた稲葉、信田、小湊の3人がファンにメッセージ
コンサートを終えたばかりの3人がENCOUNTに今の心境を語ってくれた。
稲葉「最初は『バンドでライブがやりたいね』って話からスタートした25周年でしたが、まさか、初のアイドルフェスや3人で舞台に出演するなど、想像もしなかった1年を過ごせたので幸せでした。太陽とシスコムーンは、私にとって『夢を実現させてくれる存在』です。尊敬し合えるメンバーなのでいつまでも何でもできそうな気がするんです。今も一緒にいられることがすごく幸せで、今回も『まだまだできる』という自信や希望を与えてくれました」
信田「今回、(稲葉と小湊の)2人が支えてくれたから無事に完走することができたので何より2人には感謝しています。私は体操をやっていたのでみなさんからすると体操選手時代が青春だと思うかもしれませんが、競技生活を引退して、自分の足で歩き始めた時、本当に自分がやりたかったことをやろうと思ってつかみ取ったのが歌であり、太陽とシスコムーンでした。だから私にとっての太陽とシスコムーンは青春そのものなんです」
小湊「終わってみるとあっという間の1年でしたね。20周年の時には『もう踊らなくてもいいかな』って言っていたんですけど、踊っちゃいましたし(笑)。だから『まだまだやれる』って思えた1年でもありました。調子に乗ってアイドルフェスにも出させていただき、これからも『いい加減にしろ』と周りに言われるまでは続けていきます。私にとって太陽とシスコムーンは、『ここでしか見られない景色』です。今回も3人の色が混ざり合って1人じゃ見られない景色を見させていただきました。そんなメンバーと一緒にいられることが幸せですし感謝しています」
