パチンコに必勝法はある? 賛否分かれる「オカルト」の存在、SNS上で出回る攻略情報

パチンコ市場は年々縮小傾向にあるものの、依然として多くの遊技人口を抱え、市場規模は15兆円を超えるとも言われている。スマパチやスマスロなど新たな機種の登場により、内部仕様もますます複雑化しているのが現状だ。専門誌の情報、ネットに出回るうわさ、自身の経験則……。ユーザーによって心の拠り所はさまざまだ。長年にわたり専門誌のライターとして活動を続けている濱マモルが、今回は中でも賛否が分かれるテーマ「オカルト」について語る。

パチンコファンの間でも賛否分かれる「オカルト」(写真はイメージ)【写真:写真AC】
パチンコファンの間でも賛否分かれる「オカルト」(写真はイメージ)【写真:写真AC】

オカルトは「心の拠りどころ」

 パチンコ市場は年々縮小傾向にあるものの、依然として多くの遊技人口を抱え、市場規模は15兆円を超えるとも言われている。スマパチやスマスロなど新たな機種の登場により、内部仕様もますます複雑化しているのが現状だ。専門誌の情報、ネットに出回るうわさ、自身の経験則……。ユーザーによって心の拠り所はさまざまだ。長年にわたり専門誌のライターとして活動を続けている濱マモルが、今回は中でも賛否が分かれるテーマ「オカルト」について語る。(文=濱マモル)

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 オカルトを肯定するか否か。パチンコ・パチスロ好きは、この2つに大別できる。

 中学生時代から、かれこれ35年以上『月刊ムー』を愛読しているからではないが、個人的には肯定派だ。たとえば、「ハナハナ」シリーズであれば87G、「ジャグラー」シリーズであれば55Gを連チャンゾーンと仮定し、そのゾーンを超えた場合はしばし休ませる。かつてデジパチ「ダービー」にあった「ボンカレー打法」のようなもので、休息をはさむことで流れが変わると信じている。

 オカルトといっても、その種類はさまざまだ。「この演出の後は当たりやすい」「リーチ中に台のカギ穴を触れば当たりやすい」など、人によって注目ポイントはあれこれあるだろうが、基本的にパチンコは完全確率。ギャンブル好きで有名なピン芸人の岡野陽一さんがやっていた、ビニール袋に319枚の紙を入れて、1枚だけある当たり以外を引いた場合は捨てずに元に戻して再度引く……といったネタのように、常に一定の確率で抽選されているわけだから、状況によって大当り確率が変化することはない。

 それなのにオカルトを信じてしまうのは、経験による裏付け。冷静に考えれば、そりゃあ台を休ませた後の数十ゲームで大当りを引けることは確率上、さほど珍しくはないが、そういった都合の良い事象は脳に刻み込まれるわけで、要するに、心の拠りどころなのである。

 とはいえ、オカルト否定派の気持ちも分かる。パチンコ・パチスロで最も重要なのは、調整と設定。良台に巡り合えれば、時間の許す限りブン回すことで勝率は高まるわけで、トイレに行く時間がもったいないからと、極力、水分を取らないガチプロもいるほどだ。

 もちろん、どちらが良い悪いという話ではない。肯定派は独自の理論で楽しめばいいし、否定派はストイックに勝利を追求すればいい。パチンコ・パチスロは、人それぞれの視点で一喜一憂できる。それが魅力のひとつともいえるし、オカルトが生まれるマシンは、それだけ多くのファンに愛されている証でもある。

 ただ昨今、SNSなどを通じて簡単に情報を発信できるようになり、巷には有料の攻略法や詐欺noteなどが多く出回っている。その大半が“ガセネタ”なので、無駄なお金を使わないように要注意だ。

□濱マモル(はま・まもる)フリーライター。1976年2月4日、神奈川県横浜市出身。大学卒業後、レコード会社勤務を経て、2002年に攻略誌「パチスロ必勝ガイド」でライターとしてのキャリアをスタート。パチンコ・パチスロやギャンブル系を中心に、音楽・野球・街情報など、幅広い分野で執筆する。趣味は飲酒、特技は料理。バンドマンとしての顔も持つ。

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