俳優の山本美月と栗山千明が共演する実写ドラマ『おとなになっても』が、4月26日からHuluで独占配信されることが発表された。

　講談社の漫画雑誌「Kiss」にて、2019年5月号から23年10月号まで連載されていた志村貴子氏の漫画作品『おとなになっても』がついに実写ドラマ化となる。

　原作者の志村氏は、現在連載中の『ハツコイノツギ』や『どうにかなる日々』『青い花』『こいいじ』など多くのヒット作品を生み出してきた。同性同士の恋愛、少年少女の複雑な心情を大胆かつ繊細に描き、多くの読者から注目の人気作家だ。

　原作では、さまざまな登場人物たちの群像劇の中で「おとなの女性同士の恋愛」をメインテーマに据え、既婚者の綾乃と朱里の恋模様が描かれている。加えて、結婚や義理の親との関係、職場でのしがらみなど、“おとな”に成長する過程で多くの人々が経験したことのあるほろ苦い事柄や、読み進めるうちにドキッと核心を突かれるせりふにハマる読者が続出している。

　山本は2023年5月の出産以降初の単独主演となり、主人公・大久保綾乃を演じる。2011年に俳優デビューし、映画『聖☆おにいさん　ホーリーメンVS悪魔軍団』（24）など話題作に出演。綾乃は小学校教師で、真面目ながらも意外な大胆さを持つキャラクター。原作ファンを公言する山本は、「一ファンとして絶対に、世界観を壊さず、実写化する意味のある素敵な作品にしたい」と語った。

　山本と初共演の栗山は、綾乃と恋に落ちる平山朱里を演じる。03年『キル・ビル Vol.1』でハリウッドデビューを果たし、シリアスからコメディーまで幅広い演技で知られる。朱里はダイニングバーで働く女性で、マイペースな綾乃に翻弄されながらも、自らの愛に真剣に向き合う役どころ。栗山は「朱里があまりにも魅力的なので、私が演じさせていただいて良いのか、とても恐縮に、そして光栄に思う」とコメントした。

　また、2人の関係性を繊細に映し出した特報映像も公開。綾乃が「あんなふうに気持ちが揺れ動いたのは初めてで……」と胸の内を吐露するシーンや、朱里が「オメーは人妻だろ！」とツッコミを入れる場面が収められており、彼女たちの恋の行方に期待が高まる。

　原作者の志村貴子氏は、「これまでにも実写化企画のお話はあったのですが実現したのは今作が初めてなのでなかなか実感がわきませんでした。今も正直『本当に？』という気持ちはあります。夢のようです」と驚きを語る。原作に忠実に再現しつつも絶妙なアレンジが施されたドラマ版に、原作ファンからの注目も集まりそうだ。