ロス移住の菅久瑛麻アナ、山火事の現場で目にした警告看板…「水道水を飲むな」の理由とは
昨夏から、31歳のフリーアナウンサーが米ロサンゼルス(LA)で暮らしている。富山、埼玉のテレビ局でキャリアを積んだ菅久瑛麻(すがひさ・えま)。彼女は現地の大学院に留学した夫をサポートし、自身も語学学校に通っている。1度、仕事に区切りをつけての移住ゆえにともに無収入。果たして、日本では考えられない程の物価高にある米国でやっていけるか……。そんな不安もある中で感じた驚き、戸惑い、感動をつづる不定期コラム「フリーアナ・菅久瑛麻、物価高にあ然…初めての米国生活」。第9回のテーマは「鎮火しない山火事」。
菅久瑛麻アナのコラム連載第9回
昨夏から、31歳のフリーアナウンサーが米ロサンゼルス(LA)で暮らしている。富山、埼玉のテレビ局でキャリアを積んだ菅久瑛麻(すがひさ・えま)。彼女は現地の大学院に留学した夫をサポートし、自身も語学学校に通っている。1度、仕事に区切りをつけての移住ゆえにともに無収入。果たして、日本では考えられない程の物価高にある米国でやっていけるか……。そんな不安もある中で感じた驚き、戸惑い、感動をつづる不定期コラム「フリーアナ・菅久瑛麻、物価高にあ然…初めての米国生活」。第9回のテーマは「鎮火しない山火事」。
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1月7日にロサンゼルスで発生した山火事ですが、約1か月たった現在も影響が出ています。延焼は食い止められているものの、同22日にはキャスティークで新たな山火事が発生する事態にもなっています。
カリフォルニア州消防局によると、高級住宅地として知られるパシフィック・パリセーズは、先月26日の時点で鎮火率90%。同31日には100%になりましたが、同日までに6837棟の建物が全焼し、1017棟が損傷と発表されています。同24日、トランプ大統領が視察に訪れ、「本当に信じられない」と感想を漏らしたそうです。ちなみにこの地区で続いた通行止めは、米国時間の明日2日午前8時、車線の1車線規制と速度制限があるものの、修理や公共事業を継続するために必要な車両に限って解除するそうです。
微粒子対応マスクをつけても感じる「焼け焦げた臭い」
私も同25日、現場に行きました。警察や消防車、軍隊の車両があちこちに停まっており、ものものしい雰囲気でした。そして、通行止めになっていない道を通ると、目に入ったのは「DO NOT DRINK THE TAP WATER(水道水を飲むな)」と書かれた警告看板でした。火事で水が汚染され、飲水、料理に使うことは禁止。そして、「住民はペットボトルの水を使うように」とも書かれています。
燃えてしまった数々の家を見ていくと、いずれも外壁以外の内部は全て焼けて崩れ落ちており、あまりの悲惨さに言葉を失いました。そして、漂う焼け焦げた臭い。私は微粒子対応マスクのN95をつけていましたが、それでも臭いを感じました。
そのような状況の住宅街では、火事場ドロボウから治安を守るために警察などがパトロールを続けています。同26日、ロサンゼルスではこの冬初の本格的な雨が降り、27日にも続きました。この雨により、山火事で焼けた地域では洪水や土砂崩れの危険性が高まりました。あらためて感じる自然の脅威。今後も火災や気象の最新情報に注意しつつ、この街で過ごしていきます。
□菅久瑛麻(すがひさ・えま) 1993年10月7日、ドイツ生まれ。白百合女子大文学部英語英文学科卒。2016年4月、富山県のチューリップテレビにアナウンサーとして入社。情報番組、報道番組のMCなどを担当し、20年3月末に退職。フリーアナウンサーに転身し、同年4月から23年3月まで、テレビ埼玉で情報番組のMCなどを担当。資格は温泉ソムリエ、食生活アドバイザー、防災士、証券外務員二種、MBAなど。162センチ。