俳優の松たか子が28日、都内で行われたオリジナル劇場公開作品『ファーストキス 1ST KISS』（2月7日に全国公開）の公開直前イベントに登壇。SixTONESの松村北斗、メガホンをとった塚原あゆ子監督と本作にまつわるトークを繰り広げた。

　本作は、映画『怪物』でカンヌ国際映画祭脚本賞を受賞した坂元裕二氏と、数々の大ヒット作を生み出してきた塚原監督が初タッグ。普通の人生では起こり得ない奇跡を軸に、時にコミカルに、時に涙を誘いながら、世界中のあらゆる人たちが恋愛観・結婚観を深く揺さぶられるラブストーリーが描かれた。

　事故で夫を亡くし、夫と出会う直前の日にタイムトラベルをする主人公・硯カンナ役の松は、現在と過去を演じたことを振り返り、「監督やスタッフの方にイメージを作ってもらって、そこにハマっただけ。私自身はやりたい放題というか、思ったままやっただけで本当にすいません」と苦笑。カンナの夫・硯駈を演じた松村は、「すごく躍動的にシーンをやられるから、僕は魅力だと思うので、本人が言いたいことは分かります」と笑顔で“やりたい放題”を肯定した。

　松は「やりたい放題くらいのパワーがないと受け止めづらいお話というか、ありえないことも出てくるので、それを混ぜて皆さんに届けるには、あまり寄り添いすぎてもなんかなーと思って、そこら辺はやりたい放題暴れさせてもらいました」と説明。松村は松との共演について、「松さんと夫婦をやるというのは難しいことではあると思う。そこを超えるのは自分の力だけではできない。お芝居以外の時間もそうですが、松さんが普段どう接してくれたかが大きかった。そこからシーンに入って、そのまま連れて行ってくれたシーンはたくさんありました」と回想した。

　一方、松は松村との共演について、「結果的に年下の俳優さんの方が先輩たちよりも気を使う。こぼさないように、いっぱい気を使ってくださっていたのは感じていて、それは助かっていました」と言及。撮影現場での振る舞いを振り返り、「こんなにおしゃべりする方とは思わなくて、私はおしゃべり得意ではないので、気を使ってしゃべってくれていたんだなと思って、ありがとうございます」と感謝した。

　作品の公開へ向けては、「切ないお話に感じるかもしれませんが、私は幸せな話だと思います。それをひとかけらでも感じていただけたら幸いです」とメッセージを送った。