佐藤勝利、手塚治虫名作漫画のドラマ化主演「幸運すぎる」 泣きそうになった共演者からのサプライズ

timeleszの佐藤勝利(28)がMBS/TBSドラマイズム『アポロの歌』(2月18日スタート、MBS火曜深夜0時59分、TBS火曜深夜1時28分)に主演する。故・手塚治虫さんの同名漫画が原作で、愛を知らずに育った青年が、さまざまな時代や状況下で転生を繰り返しながら、真実の愛を追い求める物語だ。

ドラマ『アポロの歌』で主演を務めるtimeleszの佐藤勝利
ドラマ『アポロの歌』で主演を務めるtimeleszの佐藤勝利

さまざまな世界に転生し、愛を求める主人公「チャレンジングな役にワクワク感」

 timeleszの佐藤勝利(28)がMBS/TBSドラマイズム『アポロの歌』(2月18日スタート、MBS火曜深夜0時59分、TBS火曜深夜1時28分)に主演する。故・手塚治虫さんの同名漫画が原作で、愛を知らずに育った青年が、さまざまな時代や状況下で転生を繰り返しながら、真実の愛を追い求める物語だ。(取材・文=平辻哲也)

「アポロの歌」は手塚さんの代表作の一つで、愛の本質を問う深いテーマ性を持った作品と今も高く評価されている。1970年に週刊少年キングで連載されたが、性描写や暴力描写も多く、当時センセーショナルに受け止められていた。

 主人公・近石昭吾は複雑な家庭環境で育ち、愛に対して歪んだ認識を持っている青年。動物でも人間でも愛し合う姿を見ると、憎しみを感じて攻撃してしまう。昭吾は、現代の日本、合成人が人間を支配する世界など様々な世界で転生を繰り返す中、様々な形の愛を経験すると同時に愛の残酷さや悲しさにも直面していく。昭吾のビジュアルは佐藤に似ている。

「自分が手塚作品をできるんだ。幸運すぎるなと思いました。そのうれしさの反面、どう演じていけばいいのかと思いましたが、こんなチャレンジングで不思議な世界に飛び込めるのはワクワク感がありました」と振り返る。

 ドラマの脚本・演出は、映画監督の二宮健氏(32)。これまで桜井ユキ主演の映画『THE LIMIT OF SLEEPING BEAUTY 』(17)、門脇麦主演の『チワワちゃん』(19)、北村匠海主演『とんかつDJアゲ太郎』 (20)、永瀬廉主演『真夜中乙女戦争』(22)などを手掛けてきた。

「僕は年上の方と仕事やることが多かったのですが、監督は自分の年齢と近い。人としても素敵な方でした。映像や音楽の話もしましたが、その造詣が深いと思いました。監督はiPhoneで物語を書いてしまうような人で、どこか常識破りの感覚もあって、普通では理解されないような設定や展開も監督ならではの自然さがありました。だから、その物語を読み解ければ、昭吾の動き、セリフになると思いました」

 昭吾はトラウマを抱えたダークな面を持っている。役作りで意識したことはなにか。

「いろんな世界を転生していきますが、昭吾だけは地続きになっているので、その世界で起こる愛をどう受け止めるのかは悩みました。自分なりに理解するためにグラフを作ったりしました。これは僕にしか分からないと思いますが、整理する時間にもなりました」

 昭吾にとってミューズのような存在ひろみを演じたのは、25年後期のNHK連続テレビ小説『ばけばけ』のヒロインを務める若手実力派・高石あかり(22)。さまざまな時代に転生していくため、衣装もたくさん出てくる。

「衣装合わせはかなりの日数がかかりました。僕は同じ人物ですが、髪型も変わっていきます。(たくさんの役を演じ分ける高石)あかりちゃんはずっと衣装合わせしていましたね。撮影の順番はバラバラだったので、髪を汚したり、きれいにしたりとチェンジが大変だったのですが、皆さんプロだから、すごくスムーズでした。僕は待っているだけですが、変わっていくのを見ているのが楽しかったです」

助けられた高石の演技「昭吾としての深みになりました」

 高石の演技には、いろんな場面で助けられたという。

「あかりちゃんは、ひろみとして毎回いろんな感情をぶつけてくるので、それを自然と受け止めれば、昭吾としての深みになりました。僕の誕生日(10月30日)の次の日に、みんなが寄せ書きをした台本をプレゼント書いてくれました。あの日がクランクアップだったら、絶対に泣いていました。そばで見ていた監督からは『絶対に泣くと思ったのに』と言われましたが、少し冷静になってしまったんです」と笑った。

 手塚さんの名作を50年の時を経てドラマ化した『アポロの歌』に「手塚プロさんが共同でストーリー開発しているので、漫画をご存じの方も、現代版の解釈、ドラマの面白さを感じてもらえればうれしいです」とアピールした。

□佐藤勝利(さとう・しょうり) 1996年10月30日生まれ、東京都出身。2010年に事務所に入所し、翌年Sexy ZoneとしてCDデビュー。俳優としても活躍しており、ドラマ「49」「Missデビル 人事の悪魔・椿眞子」「ブラック校則」「赤いナースコール」などに出演。映画「ハルチカ」「ブラック校則」では主演を務めた。舞台経験も豊富で、「JOHNNYS’ World」「JOHNNY’S ALL STARS ISLAND」「ブライトン・ビーチ回顧録」などに出演。24年4月、グループ名がSexy Zoneからtimeleszに改名した。

Hair and make up 朝岡美妃(Nestation)

※高石あかりの「高」の正式表記ははしごだか

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