俳優の松坂桃李が主演を務めるTBS系日曜劇場『御上先生』（日曜午後9時）が19日にスタートした。第1話では早くも、回想シーンで登場する青年について考察が行われている (以下、ドラマの内容に関する記載があります)。

　同作は『ドラゴン桜』（2021年）、『マイファミリー』(22年)、『VIVANT』(23年)、『アンチヒーロー』(24年)など同局の「日曜劇場」で話題になった作品を担当してきた飯田和孝プロデューサーが手掛ける完全オリジナルストーリー。未来を夢見る子どもたちが、汚い大人たちの権力によって犠牲になっている現実と、そんな現実に一人の官僚教師と令和の高校生たちが共に立ち向かっていく、“教育のあるべき真の姿”を描く大逆転教育再生ストーリー。

（※以下、ドラマの内容に関する記述があります）

　東大卒でエリート文科省官僚の御上孝（みかみ・たかし／松坂）は、新たに設立された“官僚派遣制度”によって、県内トップの東大合格者を誇る私立隣徳学院に赴任する。しかしそれは、エリート官僚にくだされた実質の左遷人事。御上は文科省から民間研究機関への天下りをあっせんしていることを誰かにリークされ、隣徳学院で教師をすることになったのだ。御上は、狭き門をくぐり共にしのぎを削って来た同期・槙野恭介（岡田将生）がリークしたと思っている。文科省を立ち去る際、街の雑踏の中に御上を見つめる制服姿の青年が立っていた。しかし青年の姿はすぐに消えた。

　御上は自宅で、荷ほどきの際に学生時代の写真を見つけた。そこには学生服姿の自分と、雑踏の中にいた青年が写っている。その青年は「Personal is political」という言葉が好きだった。御上は、学生時代に2人でお弁当を食べながらこの言葉について話したことを思い出す。青年は、「Personal is political。個人的なことは、政治的なこと。そういう言葉があんだよ」と語る。御上が「どういうこと？」と聞き返すと、「個人が抱える生きづらさは、個人でなんとかしろってなりがちだけど、実は社会的な問題。つまり、政治が解決すべき問題だって意味なんだよね」と説明する。「うーん、意味は分かるけど」と御上が語ると、青年は「まだ孝に難しいよな。でも、僕はすごく大切にしてる言葉なんだよね。ま、いつか孝にも分かると思う」と伝え、御上の頭をくしゃくしゃと撫でた。

　ドラマ終盤、御上が担任を務める3年2組の生徒で報道部の神崎拓斗（奥平大兼）が、御上の天下りあっせんと左遷に関する記事を校内新聞に掲載する。神崎は過去にも教師同士の不倫を暴き、記事にしている。御上は文科省内で斡旋をリークされ、ほとぼりがさめるまで隣徳学院に派遣された事実を認めた。しかし天下りの斡旋に関しては否定する。さらに神崎が書いた不倫記事により、女性教師の生活が一変したことを突きつける。男性教師は系列の学習塾に左遷されただけだったが、女性教師は自主退職後に離婚していた。「キミが叩き壊した人生の話だよ」と告げると、神崎は「不倫するような教師の人生とかどうでもいいから！」と苛立つ。

　御上は神崎に「Personal is political。個人的なことは、政治的なこと」と、青年の言葉を伝える。神崎が「その言葉なら知ってるよ」と更に苛立つと、「ならどうして、ただゴシップを垂れ流した。そこに想像力を使わなかった」と問い詰めた。教室を去る御上がふと廊下を見ると、そこには制服を着た青年が立っていた。

　回想シーンや現在のシーンで度々登場する謎の青年は、公式サイトのキャストや相関図にも役名が書かれていない。SNS上では、「御上先生にしか見えない、見つめ合う学ランの男子学生。役名はまだ不明…」「回想で出てくる爆イケメロ少年が誰なのか知りたい」「現れて消えた学ランの青年と御上先生とはどういう関係…？」と、気になる視聴者が続出。また「お弁当の中身が同じっぽかったので兄弟かな？」「御上先生の親友かと思ったけどお兄ちゃんかな？　お弁当箱と水筒が同じだね」と、お弁当のシーンから友人関係ではなく兄弟ではないかと考察する視聴者も見られた。