フジ社長会見をNHKが批判「映像の撮影も許されず」 専門家も厳しく指摘「後ろ向きな姿勢。褒められたことではない」
タレント中居正広の女性との「性的トラブル」を巡り、フジテレビが17日、港浩一社長らが出席して緊急記者会見をした。各テレビ局がこの情報を伝えたが、『NHKニュース7』は専門家の意見を交えてフジテレビの対応を批判的に報じた。
『NHKニュース7』で「社長は多くの質問に回答を控えた」
タレント・中居正広の女性との「性的トラブル」を巡り、フジテレビが17日、港浩一社長らが出席して緊急記者会見をした。各テレビ局がこの情報を伝えたが、『NHKニュース7』は専門家の意見を交えてフジテレビの対応を批判的に報じた。
まず、今回の会見について「フジテレビは新聞社などが加盟する記者クラブの要請に基づいて開催したとしています」と説明した。事実、会見の主催者は、大手新聞社、スポーツ新聞社、通信社が加盟する「ラジオ・テレビ記者会」で、非加盟社の参加はNG。NHK、民放も非加盟だが、民放各局が記者クラブ側と交渉した結果、NHKと民放各社は質問のできない「オブザーバー」として1人の参加が認められた背景があった。
そして、会見場に入って取材したNHK記者が「港社長はプライバシーの保護や今後の調査対象であることを理由に多くの質問に対して回答を控えました。また、映像の撮影は認められず、記者の側から『オープンな会見とは言えず、非常に残念だ』と苦言を呈す場面もありました」と伝えた。
そして、アナウンサーが「NHKや民放各社が『会見の模様を映像で撮影したい』と要請しましたが、認められませんでした」と伝え、現実に同番組では港社長らの静止画を使って放送。その上で「フジテレビは『会見の内容は会見が全て終了してから報道するように』と求めていました」と明かした。
また、番組としてメディア論が専門の同志社女子大・影山貴彦教授をインタビュー。同教授の「(フジテレビの)後ろ向きな姿勢、消極的な姿勢は変わっていないという印象です。(今回の問題を)中途半端に乗り越えようということがあるとしたら、それは決して褒められたことではありません。徹底的に膿を出す。これに尽きると思います」とする見解を紹介した。