ジブリ作品で最も“イケメン”なのは誰? タイプの違う3人の魅力と人気の理由

スタジオジブリ作品に登場するキャラクターには、心身ともに“イケメン”な人物が多く、男女問わず多くの視聴者の心をつかんでいる。中でも視聴者からの人気が高いキャラクターの魅力や人気の理由について、ファンの視点から深堀りしてみよう。

『千と千尋の神隠し』ハク【画像:(C)2001 Hayao Miyazaki/Studio Ghibli, NDDTM】
『千と千尋の神隠し』ハク【画像:(C)2001 Hayao Miyazaki/Studio Ghibli, NDDTM】

魅力にあふれる、個性豊かなイケメンキャラクターたち

 スタジオジブリ作品に登場するキャラクターには、心身ともに“イケメン”な人物が多く、男女問わず多くの視聴者の心をつかんでいる。中でも視聴者からの人気が高いキャラクターの魅力や人気の理由について、ファンの視点から深堀りしてみよう。

 まずは2001年に公開された『千と千尋の神隠し』から、ふしぎな世界に迷い込んでしまった主人公・千尋を助ける謎の少年・ハクの魅力を紹介する。ハクの魅力のひとつといえばビジュアルの良さだろう。中性的な顔立ちに切りそろえられた髪、美しい瞳は見ているだけでうっとりしてしまう。

 さらに、千尋のピンチにどこからともなく駆けつけてくれる存在であり、心が弱った時に優しい言葉をかけたり、さりげなく「壁ドン」したりと、少女漫画のヒーロー的要素が詰まっているキャラクターなのだ。

 また、彼の正体は川の神「ニギハヤミコハクヌシ」であり、龍の姿に変身することもできる。龍になったハクもまた美しくかっこ良い。物語のラストでは、ハクは元の世界に帰っていく千尋と別れることになるのだが、最終的にふたりが別の道を歩むことになるという終わり方も、切なく胸をときめかせる展開だといえるだろう。

 ジブリ作品のイケメンキャラといえば、1997年に公開された『もののけ姫』に登場する主人公・アシタカも欠かせない。彼は蝦夷(えみし)と呼ばれる一族の跡目を継ぐ若者だったが、突如村を襲ったタタリ神によって腕に呪いを受けてしまう。呪いを受けてもなお村の人々を守るため、タタリ神に弓を射かけるアシタカの横顔にときめいた視聴者は筆者だけではないはずだ。

 その後、アシタカは呪いを解く手掛かりを得るために、タタリ神がやってきた西の地方へと旅立つことになる。旅の最中で描かれるアシタカは、余計な口はきかず寡黙(かもく)だが、長となるべくして育てられてきたからか品がある。旅の果てにたどり着いたタタラ場の人びととも、さわやかなコミュニケーションをとっている様子も印象的だ。

 そんなアシタカは、人間でありながら山犬に育てられた少女・サンと出会ったことで、自然を破壊する人間たちと、それを憎み人間を滅ぼそうとする自然界との板挟みになってしまう。しかし、それぞれ両方の気持ちを理解しようとし、ともに生きる道がないか思い悩むという優しさを持っている。強くて優しい、それがアシタカの「イケメンキャラ」たるゆえんだろう。

 最後に紹介するイケメンキャラは、95年に公開された『耳をすませば』で、主人公・月島雫の恋の相手となる天沢聖司である。聖司はクールな感じの美少年だが、将来はヴァイオリン職人になりたいという情熱を持っており、さらにヴァイオリンを演奏することもできる。もしも学生時代の同級生が聖司のような男の子なら、誰もが恋に落ちてしまいそうだ。

 自分の夢に対しては真っすぐでひたむきな聖司だが、恋愛のことになると不器用な一面が見られるのも魅力的である。登場当初は雫のことをからかったり、皮肉を言ったりして、雫に腹を立てられていた。

 そのほか、甘いルックスとキザなふるまいが乙女心をくすぐる『ハウルの動く城』のハウル、抜群の行動力と勇敢な心を持つ『天空の城ラピュタ』のパズーなど、ジブリ作品の男性キャラには心も外見も“イケメン”である人物が多い。彼らが男女問わず愛されるのは、内面の魅力も関係しているのではないだろうか。

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