パンサー尾形の弟子で元よしもと芸人、タイでミシュラン・ビブグルマン獲得
元芸人の井上虫歯二本がオーナーシェフを務めるタイ・バンコクのラーメン店「No Name Noodle」がタイ版のミシュランガイド2025でビブグルマンの評価を得て掲載されることが10日、発表された。
ルールは「人に頼らない」
元芸人の井上虫歯二本がオーナーシェフを務めるタイ・バンコクのラーメン店「No Name Noodle」がタイ版のミシュランガイド2025でビブグルマンの評価を得て掲載されることが10日、発表された。
ビブグルマンは「良質な食材で丁寧に仕上げており、価格以上の満足感が得られる料理」が評価の対象となっている。
井上は「10年前の35歳 吉本芸人だった僕は地元福岡で凱旋ライブをやりました。初めての単独ライブ 小学校の友達や幼なじみ 高校の先生などを100人以上呼びました。嬉しかったのは病院で寝たきりだったおじいちゃんも応援にかけつけてくれたという事です。大きな拍手で幕を開けた初めての凱旋単独ライブ ウケたのは最初に井上虫歯二本という名前を言った時だけでした。おじいちゃんは終始『何を言ってるか聞こえない』と言ってたそうです。それはそれでラッキーだったかもしれません」と思い出を振り返った。
「その後師匠であるパンサー尾形さんの元へいきエンターテイメントの世界からラーメンエンターテイメント 麺タメの世界で勝負したいと告げました。すぐに日本各地でラーメンの勉強し麺も自分で作れるようになりました。初めて作った麺を尾形さんの家に持っていき感想を聞きたかったのですがあいさん(奥さん)が作った唐揚げが美味しいとしか言わなかった事を覚えています。あれから10年ラーメンに没頭し場所をタイに変えバンコクで勝負しています。そしてこの度 ミシュランビブグルマンという大変嬉しい賞を受賞する事ができました。私はここに来るまでパンサー尾形師匠をはじめ神田にある三馬路のシェフ福岡にある月光軒のシェフ沖縄にいるシェフなど厳しい先生に恵まれてここまで来ることができました」と感謝を伝えた。
「私はタイでラーメン屋をやるにあたり先生たちに教えてもらったことを守りひとつのルールを決めていました。それは『人に頼らない』という事です。何でも自分で責任をもってやることに重きを置いてきました。そしてオープンから3年 こんな僕をたくさんの人が支えてくれていることに気づきました。ひとりの道を選んだと思っていたのに私には素晴らしい仲間がいます。芸人から始まったこのラーメンエンターテイメント麺タメの道はこれからこの仲間たちとどこまで行けるのかチャレンジしたいと思います。受賞後すぐに尾形さんにメッセージを送った返事が『マッキーのコンサート行こうぜ』って返ってきた時 自分はまだまだだなと思いました。次は、星を目指して頑張ります」と意気込んだ。
井上虫歯二本は、1979年1月20日生まれ。福岡県北九州市出身。東京NSC14期生を経て、2009年~17年まで吉本興業に所属。10年にお笑いトリオ・パンサーの尾形貴弘の弟子として活動していた。お笑いの活動と並行して居酒屋の店長も務め、14年から「麺ターティナー」を目指し、ラーメン修行を開始。19年にタイ・バンコクでラーメン店をオープン。オーナーシェフを務める「No Name Noodle」はタイで最も予約の難しい店の一つとされる人気店となっている。12月7日にはタイ3店舗目となる新店舗「tsukesoba SENSE」をオープンした。