くまもと復興映画祭が閉幕 行定勲監督「ほかの監督たちが作った映画で人々を喜ばせるのは素敵なこと」

熊本県出身の行定勲監督(56)がディレクターを務める「くまもと復興映画祭」のクロージングセレモニーが1日夜、熊本県熊本市の熊本城ホール シビックホールで行われ、永瀬正敏、浅野忠信、石井岳龍監督、池松壮亮、熊本県出身の高良健吾らが壇上に集結した。

「くまもと復興映画祭」が閉幕【写真:ENCOUNT編集部】
「くまもと復興映画祭」が閉幕【写真:ENCOUNT編集部】

永瀬正敏は夢プランも口に「10年後くらいにまた」

 熊本県出身の行定勲監督(56)がディレクターを務める「くまもと復興映画祭」のクロージングセレモニーが1日夜、熊本県熊本市の熊本城ホール シビックホールで行われ、永瀬正敏、浅野忠信、石井岳龍監督、池松壮亮、熊本県出身の高良健吾らが壇上に集結した。

『ぼくのお日さま』の池松は「毎年1回、映画好きの方、映画人が集まって、物語を持ち寄って、共にあるんだと確認できる素晴らしい場だなと思いました。また来られるように頑張ります。来られなかった奥山大史監督は28歳、主演の越山敬達、中西希亜良もすごい才能です」と不在の若い才能を紹介することを忘れなかった。

 プライベートでも大きな変化もあった新婚の高良は「僕は今年、本当にゆっくりしていたので、映画は3、4本しか見ていなかったのですが、今回、映画祭で皆さんと映画を共有して、改めて映画が好きだなと再認識できました。それはみなさんのおかげ。来年、皆さんとお会いできたら嬉しいです」。

『箱男』で参加の浅野はXに熊本滞在の様子を報告。「熊本城に行かせていただき、すごいいい空気と風と光を感じました。町を歩いていても、皆さんがすごい優しく、声をかけてくれ、とってもいい町だなという風に本当に思いました。お昼もすごく美味しいお料理をいただいて、僕が楽しませなきゃいけないのに、楽しませてもらってしまった」と笑みが絶えなかった。

 永瀬は「映画祭はみなさんが来てくれないと成り立たない。10年後くらいにまた呼んでいただければ。せっかく監督も2人もいらっしゃいますし、一部が行定監督、二部が石井岳龍監督で、僕ら俳優が出て、ここで上映できたらいいと思います」と夢プランを話すと、盛大な拍手も起こった。

 石井監督も「こういう方たちが私たちの映画を見てくれている。こういう方たちに映画をきちんと届けなきゃいけないと再確認でき、とても素敵な2日間でした。実はバックヤードもとても楽しくて、初対面の池松さん、藤井道人監督ともお話できて、出会いの場でした。こんな素敵な映画祭は本当にないので、本当に深く感謝しています」とあいさつ。

 最後に行定監督は「観客のみなさんの表情が何よりのプレゼントでした。尊敬する石井監督が『楽しい』とまで言ってくれた。最高です。それでいて、僕の作品は上映されないので、こんな気楽なことはない。ほかの監督たちが作った映画で人々を喜ばせるのは素敵なことだなと思いました。僕は、配信が悪いと思っていない。やっぱり、広がるのは配信です。僕も世界同時配信と言われた時はものすごく嬉しかったし、コンゴ共和国からメールが来たこともあります。それでも、映画は大きなホールで見ると、音の圧も違うので、波動を感じることもできます。石井監督の『箱男』も配信で見てしまうと、同じような感動は得られない。ぜひ映画館で映画を見てください」と締めくくった。

トップページに戻る

あなたの“気になる”を教えてください