DEAR KISS、8年超の活動に幕 思い出深い楽曲の数々…ラストの手紙でメンバーは大号泣
5人組ダンスボーカルユニット・DEAR KISSが22日、神奈川・横浜ReNY betaでラストライブ「DEAREST DREAM #12~たくさんの愛をありがとう~」を開催し、現体制での活動に終止符を打った。
超満員の会場でDEAR KISSらしい明るい笑顔でラストを飾る
5人組ダンスボーカルユニット・DEAR KISSが22日、神奈川・横浜ReNY betaでラストライブ「DEAREST DREAM #12~たくさんの愛をありがとう~」を開催し、現体制での活動に終止符を打った。
DEAR KISSは、2016年4月に結成されたダンスボーカルユニット。数々のメンバーの加入や脱退を繰り返し、23年3月から現在の5人体制での活動を続けていたが、24年9月に11月22日をもって、現体制での活動の終了を発表していた。
ラストライブとなったこの日。平日の夕方5時30分開演というスケジュールではあったが、最後の姿を目に焼き付けようと多数のファンが会場に押しかけ、5人の登場を前に超満員の会場は熱気に包まれた。
オープニング映像が流れ、5人がステージに登場すると、『Perfect Love』『After the rain』『SHOOTING STAR』と2016年にリリースしたアルバム『DEAREST DREAM』からDEAR KISSらしいダンサンブルなナンバーを3曲続けた。
その後のブロックでは、16年にののこの加入時に初披露した楽曲『シェキナ』、20年に加わった山田まひろの初お披露目時の楽曲『スパークルグリッター』、メジャーデビュー曲『ダンスはキスのように、キスはダンスのように』、そして、桜庭かすみと花山瑠理が加入してからの楽曲『シェイクスピアを演じたくなくて』と思い出深い曲たちをパフォーマンスした。
続いては一転して、『Sweet kiss』『バンビ』『Moon End Lover』としっとりとした楽曲を披露。これまでの思いを込めながら歌い上げ、その後のMCでは、はやくも次がラストブロックとなることが告げられた。
そして、『Step and Shout』『ずっきゅんらぶ』『REIMEI』『ハーメルンの夕暮れ×Love or Hate』とライブで盛り上がる鉄板曲たちを続けざまに披露。『BOOM BOOM カーニバル』で本編を締めた。
メンバーの再登場を待ちわびる中、フロアのLIPS(=ファンの総称)からは、5人それぞれへ感謝の思いが込められた“表彰状”が読み上げられた。その後、「DEAR KISS」のコールが巻き起こり、熱気が最高潮に達する中、5人が再登場した。
ファンへの感謝を込めながら『SHA-NA-NA』を歌い上げると、メンバーはそれぞれ用意してきた手紙を順番に読み上げていった。花山、桜庭は涙ながらにファンやメンバーへの感謝の思いを伝えると、山田は笑顔でDEAR KISSというグループへの思いやファンへの愛を笑顔で読み上げた。
“初期メンバー”として活動を続けたののこは、手紙を読みながら涙腺が崩壊。涙を拭いながら、「超有名なアイドルにはなれなかったけど、また生まれ変わってもこの人生を選びたい」とDEAR KISSとして、そしてこれまでのアイドル活動を全うしたことを伝えた。
最後は、プレイングマネジャーとしてグループを裏側からも支え続けた四島早紀だ。これまでのライブでも涙を流すことなく、笑顔を守り抜いてきた四島だったが、最後の手紙では、思いがあふれ、号泣。ファンへの感謝、15年以上のアイドル人生で病欠することのない“鉄人”に産んでくれた母親への感謝を伝え、最後には苦楽を共にしたメンバーへ「ありがとう」と真っすぐな言葉で伝えた。
そのまま舞台上を降りた5人だったが、しんみりとした空気に物足りなさの残る“LIPS”からは、熱いアンコールが巻き起こった。熱い思いに応える形で再登場した5人は、現体制のDEAR KISSラスト曲として、ライブタイトルにも含まれている『Dearest』を選択。DEAR KISSらしい明るい笑顔で約8年の歴史にピリオドを打った。
メンバーの加入や脱退、メジャーデビューや海外遠征など、8年間の活動の中で数え切れない苦楽を経験してきたDEAR KISS。ののこが手紙で伝えたように、思い描いていた“有名なアイドル”にはなれなかったのかもしれない。しかし、5人がひたむきにアイドル人生を全うした姿は、確かにファンの心に刻まれたことだろう。
舞台を降りる直前にののこが語った「生まれ変わっても5人でDEAR KISSやろうね」という言葉。そして、それにうなずくメンバーの表情こそが、悔いのないDEAR KISSとしての活動期間だったことを物語っていた。