松本人志との裁判終了に週刊文春の編集長「お詫びを公表したいと連絡」「被告として取下げに同意」
ダウンタウンの松本人志(61)が、自身の性加害疑惑を報じた週刊文春の記事をめぐり、発行元の文芸春秋などに5億5000万円の損害賠償と訂正記事の掲載を求めた東京地裁の訴訟について、松本側が提訴を取り下げたことが8日、分かった。松本側が声明を出した後、文春側もコメントを発表した。そして、同誌が第一報を放った昨年12月27日から、318日で松本VS文春の争いに終止符が打たれた。
昨年12月27日から318日の争いにピリオド
ダウンタウンの松本人志(61)が、自身の性加害疑惑を報じた週刊文春の記事をめぐり、発行元の文芸春秋などに5億5000万円の損害賠償と訂正記事の掲載を求めた東京地裁の訴訟について、松本側が提訴を取り下げたことが8日、分かった。松本側が声明を出した後、文春側もコメントを発表した。そして、同誌が第一報を放った昨年12月27日から、318日で松本VS文春の争いに終止符が打たれた。
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松本側は午後5時頃、声明を発表した。
「これまで、松本人志は裁判を進めるなかで、関係者と協議等を続けてまいりましたが、松本が訴えている内容等に関し、強制性の有無を直接に示す物的証拠はないこと等を含めて確認いたしました。そのうえで、裁判を進めることで、これ以上、多くの方々にご負担・ご迷惑をお掛けすることは避けたいと考え、訴えを取り下げることといたしました。松本において、かつて女性らが参加する会合に出席しておりました。参加された女性の中で不快な思いをされたり、心を痛められた方々がいらっしゃったのであれば、率直にお詫び申し上げます」
その上で「尚、相手方との間において、金銭の授受は一切ありませんし、それ以外の方々との間においても同様です。この間の一連の出来事により、長年支えていただいたファンの皆様、関係者の皆様、多くの後輩芸人の皆さんに多大なご迷惑、ご心配をおかけしたことをお詫びいたします。どうか今後とも応援して下さいますよう、よろしくお願いいたします」と呼びかけた。
松本はこの文書を自身のXにも投稿。一方、文春側は文春オンラインで、週刊文春の竹田聖編集長の名で「本日お知らせした訴訟に関しましては、原告代理人から、心を痛められた方々に対するお詫びを公表したいとの連絡があり、女性らと協議のうえ、被告として取下げに同意することにしました。なお、この取下げに際して、金銭の授受等が一切なかったことは、お知らせのとおりです」とコメントした。
一連の争いは、昨年12月27日発売の週刊文春による松本の女性への性的行為強要報道から始まった。今年1月8日には、吉本興業が松本の活動休止を発表し、松本はSNSに「事実無根なので闘いまーす」と投稿した。同月22日、松本が個人として週刊文春発行元の文芸春秋などを提訴。3月28日には東京地裁で第1回口頭弁論が行われた。
訴状の中で松本側は「客観的証拠は存在しない。『性的行為を強要した』というレッテルが貼られてしまえば、社会的評価を著しく低下させる」「客観的証拠がないのに一方的な供述を取り上げた」「番組出演を休止せざるを得ない状況になり、CMも放送中止となるなど、筆舌に尽くしがたい精神的損害を受けた」などと主張した。
文春側は提出した答弁書で「芸能界のトップに君臨する原告が複数の女性に対し、同意を得ることなく性的行為に及んだ事実を報じたもの」「社会的強者による性加害が社会問題化している社会的潮流に照らせば、記事は公益を図る目的に出たものと認められるべき」などとし、全面的に争う姿勢を示していた。
同問題を巡っては、週刊文春が松本側の弁護士による被害女性への尾行や関係者への脅迫などの行為があったと紙面で告発。同弁護士はこれに反論、週刊文春の報道について番組内で触れたテレビ各局に抗議文を出し、BPO(放送倫理・番組向上機構)への人権侵害の申し立ての意思を表明するなど、“場外戦”も起こっていた。
<松本VS文春の争い>
昨年12月27日 週刊文春が松本の女性への性的行為の強要を報道。
同日 吉本興業が、記事は客観的事実に反するとして「法的措置を検討」と抗議コメント。文春は編集長名で「記事には十分な自信」と反論した。
1月8日 吉本興業が松本の活動休止を発表。松本はXに「事実無根なので闘いまーす」と投稿した。
同22日 松本個人で週刊文春の発行元・文芸春秋と同誌の竹田聖編集長を提訴。
3月28日 第1回口頭弁論
6月5日 弁論準備手続き
8月14日 2回目の弁論準備手続きが延期
10月8日 2回目の弁論準備手続きが11月11日に決定