【スターダム】オーストリアから来日6年目、個展を開くほどの絵心持つテクラの「ちょっと変わった人生」
2018年に初来日、2019年より日本の女子プロレス団体に本格的に参戦し始めたテクラ。現在はスターダムのヒールユニットH.A.T.E.の一員として、ゴッデス・オブ・スターダム王座を獲得するなど活躍中だ。そのテクラ、美術専攻の大学を卒業しているだけあってその絵の評価も高く、個展を開くほどの腕前なのだ。
日本のアイドルカルチャーは意味がわからない
2018年に初来日、2019年より日本の女子プロレス団体に本格的に参戦し始めたテクラ。現在はスターダムのヒールユニットH.A.T.E.の一員として、ゴッデス・オブ・スターダム王座を獲得するなど活躍中だ。そのテクラ、美術専攻の大学を卒業しているだけあってその絵の評価も高く、個展を開くほどの腕前なのだ。
今年4月、3か月ほど姿を消していたテクラは「ジ・アイドルキラー」を名乗りヒールターン。大江戸隊に加入した。
「日本のアイドルカルチャー、正直意味わかんないよね(笑)。日本に来たときからずっと変だと思っていた。『ジ・アイドルキラー』には二つの意味があって、まず一つ目は文字通り「アイドルを●す」という意味。もう一つはアイドルを神格化しすぎることへの疑問。恐怖すら感じることがあるよね。まあ、あとは自分で考えてよ」
大江戸隊からH.A.T.E.へ生まれ変わった今、テクラは渡辺桃とゴッデス王座を保持している。そしてもう一人、重要なパートナーが登場した。
「桃は何でもできる。オールマイティ。試合中にいろいろなところに気を配っていて、フォローしてくれるパーフェクトなパートナーだよ。そして、(10.2後楽園大会に乱入した)クラーク・コナーズね。なつぽいにはずっとリベンジしたいと思っていて、どうしようかずっと計画を練っていた。数か月前からね。で、ヒールではないテクニカルなテクラで通すと思わせておいてね。桃にも『手を出すな!』なんて言いながら(笑)。そこからのコナーズのスピアだよ。サプライズプランを出したんだけど、結果的には(10.5ドルフィンズアリーナ大会で)なつぽいに腕を壊された。このストーリーはまだ続くよ」
11月17日、大阪で開催される新日本プロレスとスターダムの合同興行『Historic X-over Ⅱ』では、テクラとコナーズが組み、タイチ&なつぽいとのミックスドマッチに臨む。
「タイチの入場もアイドルっぽいよね?(正確にはビジュアルバンド)正直、ダサい(笑)。『ジ・アイドルキラー』としては、タイチもなつぽいも同時につぶせるチャンスだね」
今年7月に生まれたH.A.T.E.には、テクラのほかにも多彩な人材が揃っている。
「H.A.T.E.にはいろいろなユニットのエッセンスが入っているんだ。素晴らしいリーダーの(刀羅)ナツコがいて、オールラウンダーの桃と上谷(沙弥)が持つQueen‘s Questのフィーリングもある。テクラが持ち込んだドンナ・デル・モンドもミックスされている。そしてサイコパスな小波はGod’Eyeの強さを持ち込んだ。吏南と琉悪夏は近々トップ選手になっているだろうし、H.A.T.E.は最高のユニットだよ」
プロレスラーでプロアーティスト、それがテクラ
テクラは日本で個展を開くほどの絵の腕前の持ち主だ。すでに今後の予定も決まっているという。
「2年前にオーストリア大使館で個展を開いたんだ。大学時代は芸術から離れたいと思ったこともあったけど、描きたいという欲が数年単位で出てくるね。プロレスラーなのに絵を描いているというのは、ちょっと変わった人生かもしれない。絵のインスピレーションは、いろいろな場所から来ていて、面白い映画、面白いジョーク、そしてプロレス。(筆者「テクラさんの絵は一目でわかります」)そういう意見はめちゃくちゃ嬉しいね」
そのテクラの制作手法はどんなものなのだろうか。
「バイオレンス(笑)。大きな絵は床に置いて、体全体を使って描いていく。うまくいかなければクラッシュしちゃう(笑)。プロフェッショナルレスラーで、プロフェッショナルアーティスト。それがテクラなんだよ」