NHKの2025年度後期の連続テレビ小説『ばけばけ』のヒロインを俳優・高石あかりが務めることが29日、大阪市のNHK大阪放送局で発表された。高石は、夫のラフカディオ・ハーン（小泉八雲）とともに“怪談”を愛した島根・松江の没落士族の娘・小泉セツをモデルにした松野トキを演じる。

　同作の制作統括を務める同局の橋爪國臣氏は2892人がオーディションを受け、最終選考には高石のほか、著名な俳優ら芝居力の高い9人を残したとした。高石について「最後オーディションが終わった時に、全員一致で彼女になり、もめることもなかった。そのぐらい思わせる輝きを放ってたし、（最終審査での相手役との芝居で）この子たちの会話だったらずっと見てられるなと思った」とダントツだったと評した。

　この日の会見の冒頭、呼びこまれた高石は感極まって泣きながら登場した。橋爪氏が高石の涙を見るのはこの日が3度目だったという。最終オーディションの際、スタッフと高石で約15分間、話す時間があったというが、その際も思いがあふれたという。そして、マネジャーを通じて結果を伝えた後、改めて対面した際にも涙を見せていたといい「（今日で）3回目だなと思ったんですね」と笑った。

　会見の総合テレビ『列島ニュース』での異例の全国生中継については「発表するにあたって、いろんな人に迎えてもらいたかった。BK（大阪局）の皆さんや視聴者の方もそう。局内で相談し、BKで『列島ニュース』をやってるんで、みんなで彼女を迎えてあげたいと」と経緯を説明した。

　作品は22～23歳のヒロインを長く描く予定とし、12月で22歳を迎える高石は等身大の年齢を主に演じることになるという。来年3月中旬にクランクイン予定。

※高石あかりの「高」の正式表記ははしごだか