『VIVANT』は「テレビの復権」 福田監督が業界人にエール「面白いものを作っていきましょう」

10月28日、都内で「東京ドラマアウォード 2024」授賞式が開催。連続ドラマ部門のグランプリは、『VIVANT』(TBS)となり、福澤克雄監督、飯田和孝プロデューサーが登壇した。

授賞式に出席した福澤克雄監督【写真:ENCOUNT編集部】
授賞式に出席した福澤克雄監督【写真:ENCOUNT編集部】

「東京ドラマアウォード 2024」授賞式が開催

 10月28日、都内で「東京ドラマアウォード 2024」授賞式が開催。連続ドラマ部門のグランプリは、『VIVANT』(TBS)となり、福澤克雄監督、飯田和孝プロデューサーが登壇した。

 飯田プロデューサーは出演者やその家族、関係者らに感謝を述べ、「本当に予算がかかっている作品です。この前、社内である偉い人としゃべっていたらクレーンという特殊でお金がかかる機材があるのですが『クレーンも使い続けないと使えなくなる』と。つまり、お金も使い続けないと使い方がわからなくなる。私が入社してから、TBSはさまざまな大型番組を作ってきた。その歴史の継承があって『VIVANT』を作るスタッフが成長してきたと思う」と語った。

 福田監督は「私からは一言、本当に当たってよかった」と笑顔でコメント。「これが当たらなかったら、いい作品作ったねと言ってくれるけど、結局当たらなかったらめたくそ言われる世界。なので当たって、このような賞をいただけたと報告ができてうれしいです」と喜んだ。

 続けて「この作品は映画を越えようとは一切思っていない。とにかくテレビの復権。どうにか面白いものを作ればテレビを見てくれるってことが証明できた。最終回のリアル視聴3300万人と出ましたので、結局面白いものを作れば(結果が)出る。だからみなさん、面白いものを作っていきましょう!」と業界人にエールを送った。

 昨年7月から9月に放送された連続ドラマ『VIVANT』。ハイクオリティーな映像美に加え、堺演じる主人公・乃木憂助と彼を取り巻く公安、さらに「別班」という謎の組織が複雑に絡み合った重厚なストーリーが回を追うごとに話題を呼び、放送直後に伏線を考察する投稿がSNS上を飛び交うなど、社会現象にもなった。

 今年で17回目となる「東京ドラマアウォード」は、作品の質の高さだけではなく、“市場性”や“商業性”にスポットを当て、“世界に見せたい日本のドラマ”というコンセプトのもと、世界水準で海外に売れる可能性が高い優秀なテレビドラマを選出・表彰する。対象となる作品は昨年7月1日から今年6月30日に放送された作品。

「東京ドラマアウォード2024」受賞作品・受賞者一覧

■作品賞
<連続ドラマ部門>
グランプリ…『VIVANT』(TBS)
優秀賞…『舟を編む ~私、辞書つくります~』(NHK)/『燕は戻ってこない』(NHK)/『不適切にもほどがある!』(TBS)/『アンメット ある脳外科医の日記』(関西テレビ)

<単発ドラマ部門>
グランプリ…『デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士』(NHK)
優秀賞…『未解決事件 File.10 下山事件』(NHK)/『侵入者たちの晩餐』(NHK)/『ブラック・ジャック』(テレビ朝日)/『生きとし生けるもの』(テレビ東京)/『PICU 小児集中治療室 スペシャル 2024』(フジテレビ)

<ローカル・ドラマ部門>
『京都のお引越し』(朝日放送テレビ)/『琉球歴史ドラマ 阿麻和利 THE LAST HERO』(琉球放送)

■個人賞
主演男優賞…草彅剛(デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士)
主演女優賞…石橋静河(燕は戻ってこない)
助演男優賞…若葉竜也(アンメット ある脳外科医の日記』)
助演女優賞…内田有紀(燕は戻ってこない)
脚本賞…宮藤官九郎(不適切にもほどがある!)
演出賞…金子文紀(不適切にもほどがある!)

主題歌賞…Creepy Nuts「二度寝」(不適切にもほどがある!)

特別賞…脚本家・山田太一

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