俳優の板垣李光人が27日、都内で行われた映画『八犬伝』公開記念舞台あいさつに出席した。

　山田風太郎さんの小説『八犬伝 上・下』の実写映画化。里見家の呪いを解くため、八つの珠に引き寄せられた八人の剣士たちの運命をアクションとVFXで描いた「八犬伝」＝【虚】の世界と、物語を生み出した馬琴の感動の実話【実】の2つのパートを交錯して描く。

　板垣が演じた八犬士の一人、犬坂毛野は「女装しての舞のシーンがあって」といい、自宅で舞の練習を積んでいたことを振り返った。「神楽鈴という鈴を持って踊るのですが、持ち方や手の先の美しさが大事。隣の人から変な儀式を行っていないかと思われてないか心配で。鈴が結構響くので、ちょっと心配だった」とびくびくしながら練習していたという。結果、「特にチラシとか入っていなくて大丈夫だった」と安どの表情だった。

　公開1日目、2日目ともにNo.1となる勢いで、物語を生み出した作家・滝沢馬琴を演じた役所広司は「公開が始まってNo.1の映画にあんまり出たことないので感動しています。三日天下にならないように、みなさんのお力をお借りしないとさらなるヒットにならないと思います」と呼びかけた。

　滝沢馬琴の友人・葛飾北斎を演じた内野聖陽は「役所さんとは同じ干支で12年違う大先輩。ところが、北斎は馬琴よりも年上の設定なのでどうしようかと。ついつい敬語が出てしまうし、腰が低くなりがち。なるべくそうならないように頑張った」と回想。続けて「役所さんがフランクに接してくれたので自由に造形できた。なので感謝している」と頭を下げると、「こちらこそ」と感謝を伝えあっていた。

　舞台あいさつにはそのほか、渡邊圭祐、鈴木仁、水上恒司、栗山千明、曽利文彦監督も参加した。