来年大河『べらぼう』、英語タイトルは『UNBOUND』 『麒麟がくる』ジョン・グラム氏が音楽担当
NHKは26日、2025年1月5日放送スタートの大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺(つたじゅうえいがのゆめばなし)~』の英語タイトルが『UNBOUND』に決まったことを発表した。併せて、音楽を作曲家のジョン・グラム氏が手掛け、テーマ曲をNHK交響楽団の演奏、同楽団の正指揮者・下野竜也氏が指揮することが分かった。
2025年1月5日放送スタート
NHKは26日、2025年1月5日放送スタートの大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺(つたじゅうえいがのゆめばなし)~』の英語タイトルが『UNBOUND』に決まったことを発表した。併せて、音楽を作曲家のジョン・グラム氏が手掛け、テーマ曲をNHK交響楽団の演奏、同楽団の正指揮者・下野竜也氏が指揮することが分かった。
本作は、18世紀半ばの江戸が舞台。江戸のメディア王として時代の寵児(ちょうじ)となった、横浜流星演じる主人公の“蔦重”こと蔦屋重三郎を軸にした痛快エンターテインメント。脚本は森下佳子氏が手掛ける。
NHKのドラマは、世界の多くの国で見られており、世界中の視聴者に届けられるよう、大河ドラマ『べらぼう』は英語タイトル『UNBOUND』と題し、新たなビジュアルと特報動画を作成。ドラマの主人公である蔦屋重三郎が出版した作品が今なお世界中を魅了しているように、『べらぼう』も放送に先駆け、さまざまな素材を使って国際発信を行い、作品の魅力を届けていくという。
『UNBOUND』とは「解放された」「とらわれない」という意味。身分や出自にとらわれず、慣例に縛られない“べらぼうな”生き様を見せた蔦屋重三郎を表現する言葉だ。また、「UNBOUND」には、「未製本」という意味もあり、出版業を営なみやがて浮世絵や本の文化を発展させていく蔦重をイメージさせる言葉でもある。
音楽を担当するグラム氏はこれまで、大河ドラマ『麒麟がくる』、『キングスグレイブ ファイナルファンタジーXV』などを手掛けており、「大河ドラマ『麒麟がくる』は、これまでの私の作曲人生の頂点であり、今回、再び大河ドラマの音楽を担当できることに感激しています」と心境を明かした。
続けて、「『べらぼう』のメインテーマは、二つの視点からアプローチしました。一つは、資金も社会的地位もない状態からスタートし、たゆまぬ努力とリーダーシップ、そして賢さで大成功を収めた蔦重への敬意です。もう一つは、250年以上続いた平和の中で商業が発展し、芸術も花開いた江戸文化への賛美です。浮世絵の魅力の一つは、それまで手が届かなかった美しく複雑な芸術作品が、一般の人々にも手に入るようになり、日本国内のみならず、世界中でセンセーションを巻き起こしたことだと思います。江戸時代の絶え間ない情熱的なエネルギーを込めたメインテーマは、演奏難易度が非常に高い楽曲となりましたが、マエストロ下野竜也の指揮のもと、NHK交響楽団の演奏によって感情と一体感にあふれる曲に仕上がりました。ぜひご期待ください」とアピールした。
指揮する下野氏は、「大河ドラマ『麒麟が来る』で初めて知ったジョン・グラムさん。過去、エンニオ・モリコーネさんの前例があったにせよ、海外の方がどの様に大河ドラマと歩むのだろう? と思っていましたが、最初からジョンさんの音楽に引き込まれていました。今回、ご一緒出来る事を光栄に思いつつ、それこそ、べらぼうに緊張して録音セッションに臨みました」と収録を振り返った。
その上で、「江戸時代の中でも、より絢爛豪華な文化の雰囲気とその中での様々な人間模様が目の前に広がる様な音楽を紡ぎ出された事に感服しております。ドラマと共にジョンさんの音楽を『べらぼう』をご覧になられる皆様が楽しんで下さる事をN響メンバー/スタッフと共に願っております」とコメントした。