勝村政信、『ドクターX』と『ドクターY』で演じ分け「結構しています」 若い俳優との共演は“刺激”
俳優の勝村政信が主演を務めるテレビ朝日の大人気スピンオフドラマ『ドクターY~外科医・加地秀樹~』。約3年ぶり、第7弾となる放送が今年も決定した。人気の秘訣や、撮影現場の雰囲気などを聞いた。
第7弾となる放送
俳優の勝村政信が主演を務めるテレビ朝日の大人気スピンオフドラマ『ドクターY~外科医・加地秀樹~』。約3年ぶり、第7弾となる放送が今年も決定した。人気の秘訣や、撮影現場の雰囲気などを聞いた。
同ドラマは、2016年に誕生して以来、毎年着実にシリーズを重ね、19年の第4弾からは地上波のプライム帯で放送される2時間スペシャルドラマへと進化。毎年恒例の人気シリーズとなっている。勝村は、群れを好み、金を愛し、腹腔鏡のスキルと要領の良さだけを武器に突き進む外科医・加地秀樹を演じている。
今回は特別出演として、『ドクターX』主要キャラクターの大門未知子役・米倉涼子、城之内博美役の内田有紀、神原晶役の岸部一徳らが勢ぞろい。また、スチューデントドクターとして、なにわ男子・西畑大吾が出演する。
――『ドクターY』が今年で9年目。第7弾となります。
勝村「そんな長く続いていたんですね。気づきませんでした。よく続けさせていただけたという感じです」
――人気の秘訣はどういうところだと思いますか。
「『ドクターX』のおかげじゃないですか(笑)。『ドクターY』はコメディーが強くなっていますから、大きな違いというのはそのあたりだと思います」
――『ドクターX』と『ドクターY』で演じ分けはしていますか。
「結構しています。真面目になりすぎないように、しょうもないことをなるべく入れ込もうとしています。例えば砂浜で歩きましょうかみたいなところにわざとサザエを置いて、そこでつまずくとか。そういうことを何気なくやったりしています」
――アドリブも多いのでしょうか。
「アドリブは基本的にはないですね。だから、動きに関してとか、予想を裏切るようなことを入れましょうかみたいな。そういう話し合いを監督としています」
――今回のストーリーで加地先生がギャンブルに走るシーンもありました。
「人のお金ですからね。そういうことをやるつもりはなかったと思いますが、小心者ですから。そういうシチュエーションに負けてしまったんでしょうね。絶対、普段はギャンブルやらない人だと思うんです。本当は、そこそこお金は持っていると思うんですが、食べに行くお店は安い居酒屋だったりする。蛭間院長は銀座の高級な肉やお寿司食べたりと、そこの差異をあえて出しているんだと思います。僕らはそういうところに行っても確実に割り勘だろうし、高いところだと自分では払わない人だと思います」
――若い俳優さんたちの共演はどんな刺激になっていますか。
「全てにおいて刺激になってます。こういうドラマに参加してくださる俳優さんたちは、本当に選ばれた人たち。能力も高いし、僕らが若い頃とは全く違います。SNSもあるし、僕らってポラロイドみたいな写真撮ったら現像して出るまで時間かかる。でも今は、みんな子どもの頃からそういうのに慣れているから、カメラの前で緊張することもない。若い人たちと一緒にいると感性も違うし、勉強になることばかりです。だからいいものは全て盗もうとしています」
――特別出演として『ドクターX』大門未知子役の米倉涼子、城之内博美役の内田有紀、神原晶役の岸部一徳らが勢ぞろい。共演した感想は。
「おかしいんですよ。スピンオフって主役の人出ないんですよ。例えると母艦があるから飛行機って飛べるじゃないですか。『ドクターY』って母艦(ドクターX)に甘えてできたドラマ。その母艦がなくてどうするんだって怒ったことがありましたから」
――撮影現場の雰囲気は変わるのでしょうか。
「立ち位置としては大門未知子さんなんですけど、責任を負わなくていいじゃないですか。彼女は常に大きな責任を負ってますから。『ドクターY』のときは、彼女もふざけようとしてますね。だから米倉さんも楽しそうです。『ドクターY』は肩の荷を下ろせて出演できるのかなと思っています」
――『ドクターX』はファイナルが発表されました。今後の『ドクターY』についてのお考えは。
「全くわかりません。でも、みんなでご飯食べてる時に『ドクターX』があるんだったら『ドクターY』とか『ドクターZ』があってもいいんじゃないみたいな軽い飲み屋の会話で始まりました。これ終わるのかと言われたら、始まった感もなかった。米倉さんも言っていましたが『みんな(役が)体の中に入っている』。加地秀樹というのも僕の中にも一部として組み込まれているので、終わる、終わらない感覚がないです。終わりと言っても、よく商店街で閉店セールを10年以上やってるみたいな感じなんじゃないですか」
――医療ドラマに長年出演していて、従事者に対するイメージがご自身の中で変化したことはありますか。
「まるで違いますね。もう自分の中では医者だと思ってますから。3回ぐらい、このドラマが始まってから事故みたいな出来事に遭遇したことがあります。おばあちゃんと車の接触事故。それ以外にも、いまは施設がなくなりましたが、東急本店の地下で親子連れのお子さんが高熱で急に倒れた場面に遭遇して、自分の服を脱いで下に敷いたり。お母さん興奮して叫んでたからお母さんを落ち着かせたり、自分で救急車に電話して状況を説明したりしていました。あとは、日射病で倒れたおじいちゃんがいて、水とポカリスエットを少しずつ口の中に含ませたり。昔だったらパニックを起こしていると思うんですが、長年、医者役をやっているからか、そういうことが実際にあっても落ち着いて対応できるようになりました」