愛車が自宅で盗難、オーナー怒り「本当に許せません」 壊された家族の夢…犯行直前に不審車両を目撃
また1台、大切にしていた愛車が何者かに盗まれた。被害を訴えたのは、千葉県印西市のしめじろう(@shimeji_Hunt3R)さん。14日の深夜から15日の明け方にかけての間に愛車がこつ然と姿を消した。「警察からは何の情報提供もありません」と途方に暮れるオーナーに、詳しい状況を聞いた。
車重は約250キロ…どうやって持ち出したのか? 複数犯の可能性を指摘
また1台、大切にしていた愛車が何者かに盗まれた。被害を訴えたのは、千葉県印西市のしめじろう(@shimeji_Hunt3R)さん。14日の深夜から15日の明け方にかけての間に愛車がこつ然と姿を消した。「警察からは何の情報提供もありません」と途方に暮れるオーナーに、詳しい状況を聞いた。(取材・文=水沼一夫)
25歳人気女優のクルマ愛…免許はマニュアル取得、愛車はSUV(JAF Mate Onlineへ)
「10/14 深夜帯自宅から2016年式赤のアフリカツインが盗難されました。ナンバーは習志野 な 7570、ヨシムラのチタンスリッポンサイレンサー、ツアラテックのガード、フォグランプ等カスタム多数です。画像は自宅ではありませんが仕様は同じです」
15日、Xにて4枚の写真と「#拡散希望」「#盗難」「#アフリカツイン」のハッシュタグを添えて盗難被害を告発。「マジか許せん」「え…ご近所さんのこんな事態に心が痛い」「アドベンチャーバイクも狙われるようになったのか…」「監視カメラ等の確認も含めて拡散お願い致します」「早く見つかることをお祈りしております!!」など多くの声が寄せられた。
バイクは2016年式のホンダ・CRF1000L。「アフリカツイン」の愛称で知られている。約1年前、オフロードバイク仲間の友人の紹介で90万円ほどで購入した。
「中古ですが、国内大型アドベンチャーバイクでは人気があり、年式と比較して比較的高値で取引されるバイクです」
そんな愛車に窃盗犯の魔の手が忍び寄ったのは、14日の深夜から15日の明け方だった。
「月曜日(15日)は祝日であったにもかかわらず、早朝帯に複数人で持ち去ったものと考えられます。朝7時に起きたらバイクカバーは切られ、こつ然と姿を消していました。車重は約250キロ、ハンドルロックもしていますので1人では持ち上げられません。後輪を持ち、下がって方向転換を何回か繰り返し道路に出し、積載車等で丸ごと持ち去ったと思われます。盗難場所からすぐの1階に妻が子どもと共に寝ていましたが気づかなかったゆえ、迅速かつ騒音も最低限のプロの犯行であると思われます」と分析している。
盗難対策はいとも簡単に破られた。バイクカバーのほか、前輪に太いチェーンロック、そしてハンドルロックを装着していたが、十分でなかったと受け止めている。
「普段はもう1台所有しているバイクの後輪とつないでいたのですが、当日はたまたまつないでいなかったためそのスキを狙われたものと思われます。GPSは搭載されておらず、追跡ができない状態です。カメラもなく、絶望的です」。なすすべのない状況に天を仰いだ。
現場の砂に犯人の足跡か 前日に自宅前で不審車両と遭遇「違和感を感じた」
警察には通報済みだ。
「被害届はすぐに提出しました。軽い事情聴取後、事件番号を発行いただきました。私の居住地域周辺では車、原付の盗難はあれど、1000ccクラスの大型バイクの盗難は多くないそうです。警察に最初電話した際は排気量を3度も聞かれました」
盗難は発生から3日が勝負と言われている。ヤードなどで解体され、バラバラになってしまう可能性があるからだ。懸命の捜索活動を続けているものの、手がかりはまだ見つかっていない。
「警察からは何の情報提供もありません。現場に落ちていた砂に犯人のものと思わしき足跡がついていて、それを警察にお伝えしましたが、何の反応もありませんでした。また前日夕方に不審車両を目撃しており、家の前でゆっくり徐行後停止、少しバックして停止後再発進して家の前を通り過ぎていきました。前席には2人組が乗車し自宅側に顔を向けており、徐行の際外で芝刈りをしていた私と一瞬目が合った気がします。おそらく犯人グループの一味の計画実行直前の下見であった可能性が高いと思われます。私の居住地域のナンバーではなく、かつ型落ちのトヨタクラウンであったため見たその時から違和感を感じていました。この件は現場の警察官に直接伝え、後から電話にて担当刑事にも伝えました」
高価なバイクの盗難とはいえ、適用されるのは万引きと同じ窃盗罪。警察の反応も本腰を入れていないように感じた。
一方で、頼りになるのが、付近の防犯カメラの映像だが……。
「現場近くの保育園に道路が映っていそうなカメラが2台あることを確認したため、直接保育園にお伺いし、警察から捜査協力依頼があった際は映像の提供をいただけるようお願いさせていただきました。ただ、100万円に満たず人の命が奪われてない事件、どこまでこの事件に時間を割いていただけるか分からないと考えています。周囲にヤードも多く、協力業者によって囲われてしまえば発見の可能性は一気に低くなります。GPSがあったとしても警察の方々が捜索に出てくれるという保証もありませんので」。愛車の行方を思い、焦りが募っている。
心に深い傷…「仕事も全く手につきません」 危険な窃盗団との遭遇に不安も
しめじろうさんにとって、このバイクはかねて購入を希望していた憧れのバイクだった。
「友人からを声をかけられた時、昔から乗りたいバイクであったため息子が小さい中なんとか妻を説得し購入、大事に乗ってきました。4歳の息子もバイクに乗っており、日頃から当該車両にまたがったりして遊んでいたため、将来はお父さんのバイクに乗りたい! と楽しそうに意気込んでいて、私も大きくなったら乗せてあげるよ! などと話して楽しみにしていました」
国内のラリーイベントやオーナーミーティング、北海道ツーリング、夫婦タンデムでの旅行……。やりたいことは山ほどあった。
7月に転倒し、数十万をかけて9月末に修理完了したばかり。無念さがこみ上げる。
「被害額は大きくないかもしれませんが、子ども2人を育てる家庭ではもう1台ポンっと簡単に買える金額ではありません。バイクへのカスタムを通じて愛着もあり、とてもではないですが同じものをまた買おうと思えるメンタルにはならず仕事も全く手につきません。毎日家を出る時、家に帰る時自分のバイクがないこと、盗まれたことを痛感し気持ちを落ち込ませる毎日です」
自力での捜索は限界がある。
「犯人は本当に許せません。窃盗団が絡んでいる場合、自分ができることに限りがありますので、目撃情報などがあれば印西警察署刑事課までどんな情報でも良いので情報提供をお願いできればと思います」と呼びかけた。