新日本が10月14日、両国国技館にて秋のビッグマッチ『KING OF PRO-WRESTLING 2024』を開催。今年はG1クライマックス優勝者のザック・セイバーJr.が、来年1月4日の東京ドーム大会を待たずにIWGP世界ヘビー級王者・内藤哲也に挑戦するとあって注目を集めていた大会だが、全9試合がラインナップされた。第1試合では、CMLLの超大物ミスティコが高橋ヒロムとのスペシャルシングルマッチに臨んだ。

　過去、ミスティコと高橋ヒロムは2度シングルで対戦し、ミスティコの1勝1引き分けとヒロムは勝ち星を挙げていない。前哨戦ではミスティコのマスクをはぎ、にわかにカベジュラ・コントラ・マスカラ（敗者が髪を刈られるかマスクを取られる）の雰囲気が漂っていたものの、スペシャルシングルマッチとして行われた。

　まずは荘厳なテーマ曲が流れる中、“銀と金の王”ことミスティコが入場。2004年にミスティコが産み落とされてから20年ということで、新日本から記念の盾が渡される。後に入場したヒロムは、前哨戦で奪い取ったミスティコのマスクを持参した自動調理器から取り出す。

　ブブゼラの音が鳴り響く中、ヒロムとミスティコはルチャリブレの軽快な技の応酬を展開。ミスティコは早くも浮遊感のあるトペを披露、対するヒロムは最近多用しているアーム式足4の字固めで応戦する。ヒロムはしつこくミスティコの足を攻撃、絶対的フィニッシャーのラ・ミスティカを封じる作戦に出た。

　しかしミスティコは、ティヘラやトルニージョなど空中戦でペースを握り返す。対するヒロムは投げっぱなしジャーマンで反撃するも、ミスティコはスパニッシュフライで逆襲し、ヒロムを追い詰めていく。カナディアン・デストロイヤーからラ・ミスティカを狙うもヒロムが見切る。2度目のラ・ミスティカも見切ると、ひざを殺してからのステップオーバーしたアーム式足4の字固めでついにタップを奪った。敗れたミスティコは、握手を交わしながらもカベジュラ・コントラ・マスカラ戦をアピール。

　バックステージでヒロムは、ミスティコからギブアップを奪ったフィニッシャーの名前を「M・T・H……マキシマム ザ ホールディング（ダイスケはん命名）」と発表。ミスティコに対しては「日本で再戦したいだろうが、来年のCMLLのアレナ・メヒコで行われるアニベルサリオ（CMLL年間最大のビッグショー）以外での再戦は受け付けない」と宣言し、2025年はメキシコへ遠征することもほのめかした。