K-1で起きた前代未聞の反則合戦 当事者がラフファイト回顧「ジャッジやみんなが彼を助けた」

K-1創始者で2023年、アドバイザーとしてK-1の現場に復帰した石井和義正道会館館長(71)が10月5日に行われる「K-1 WORLD GP 2024 無差別級アジア予選」に出場する“全身ヒール”シナ・カリミアン(36=イラン)の元を訪れた。

ラフファイトの末、レフェリーをKOしてしまったシナ・カリミアン(右)【写真:山口比佐夫】
ラフファイトの末、レフェリーをKOしてしまったシナ・カリミアン(右)【写真:山口比佐夫】

10月5日に「K-1 WORLD GP 2024 無差別級アジア予選」が開催

 K-1創始者で2023年、アドバイザーとしてK-1の現場に復帰した石井和義正道会館館長(71)が10月5日に行われる「K-1 WORLD GP 2024 無差別級アジア予選」に出場する“全身ヒール”シナ・カリミアン(36=イラン)の元を訪れた。

 カリミアンは約1年前に戦ったクラウディオ・イストラテ(イタリア)と再戦する。判定負けを喫したその試合はラフファイトに。両者、前代未聞の反則合戦となっていた。

 石井館長はそんなカリミアンについて「めちゃくちゃいい素質を持っているんだけども、それが全然使われていない。身体能力半分くらいしか使えていないなと思います。逆に言えばきちっとトレーニングして、きちっと発散すれば今の倍くらい強くなるんじゃないかなと思います」と期待を寄せる。

 練習中のカリミアンを見た瞬間に修正点を見つけた。ミット打ちの距離が近すぎるということ。相手の攻撃が届かない距離からステップインして打つように指示した。またスパーリング中にも一度止めさせ、ローキックの狙う場所を変えるように指示していた。そして最後に「負けず嫌いなところ、プライドが高いところ、力んでいるところ」が「昔のアンディ・フグみたい」と表現していた。

 練習後の対談では1年前のイストラテ戦の話題に。反則合戦となっていたがカリミアンは「リング上で私をもてあそんだ。彼はまともに戦いたくなかったから、時間稼ぎをしたんだ。さらにジャッジやみんなが彼を助けた。フェアファイトで来たらフェアファイトで戦うつもりだった」と当時について明かした。

 石井館長はその試合について「相手(イストラテ)が先にやってるんですよね。シナが悪人になってて。シナは真面目なんですよ。真面目な分だけ相手にやられたら怒るんですよ」と振り返り、カリミアンに対し「それを自分自身をコントロールヨアセルフしなきゃ」と提案していた。

次のページへ (2/2) 【動画】71歳石井館長のローキックを受けた現役外国人ファイターの様子
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