仲野太賀、若手監督らのキラキラとした表情に感銘「やっぱり映画ってすてきだな」

俳優の仲野太賀が20日、都内で行われた自主映画コンペティション「PFFアワード2024」表彰式に出席。同アワードに入選した若手監督たちにメッセージを送った。

表彰式に出席した仲野太賀【写真:ENCOUNT編集部】
表彰式に出席した仲野太賀【写真:ENCOUNT編集部】

自主映画コンペティション「PFFアワード2024」表彰式

 俳優の仲野太賀が20日、都内で行われた自主映画コンペティション「PFFアワード2024」表彰式に出席。同アワードに入選した若手監督たちにメッセージを送った。

 同アワードは、これまでに、黒沢清、塚本晋也、佐藤信介、李相日、荻上直子、石井裕也、早川千絵、山中瑶子監督など180人を超えるプロの映画監督を輩出し、映画監督への登竜門とも呼ばれている。本年は692本の応募から入選を果たした19作品が映画祭「第46回ぴあフィルムフェスティバル2024」で上映され、この日の授賞式にて各賞が発表された。

 『I AM NOT INVISIBLE』でグランプリを受賞した川島佑喜さんは「映画を見ている間だけ忘れられる社会や現実や、自分自身のつらいことや嫌なところ、許せないことなどから逃げる先として映画に助けられてきたのですが、今回の作品で私は初めて、そこから逃げるのではなく、立ち向かって向き合うということを見つけたと思っています」と語り、「これからもいろんなことを考え続け、答えが出ないかもしれないし、(答えが)ないかもしれないことについてたくさん考えて、考え続けていきたいと思います。精進してまいります」と力強く語った。

 そして、同アワードの総評で、最終審査員を務めたクリエイティブ・ディレクターの高崎卓馬氏や、作家の小林エリカ氏らが、過去に同アワードに応募するも落とされたことを明かして笑いを誘ったが、同じく最終審査員を務めた俳優の仲野も「私も過去にPFFのスカラシップで作る映画のオーディションに落ちたことがあります。あのときの悔しい気持ちをずっと胸に俳優人生をなんとか頑張って、今日という日があるのかなと思っております」と恨み節を交えてコメントして会場を沸かせつつ、「憧れる監督がPFF出身の方ばかりで、僕にとっても憧れのPFFの場所に来られたことが感慨深く思っております」としみじみ。

 また、入選を果たした19作品をゆっくり見たという仲野は「それぞれ個性が強くて、映画に対する情熱と愛と、なんとかして自分の表現を貫きたいという気持ちを感じて、見ているだけでパワーをもらえる作品ばかりでしたし、今日の表彰式で監督さんたちのキラキラした表情を見ていると、やっぱり映画ってすてきだなと改めて思いました」と目を輝かせ、「みんなに賞をあげたいくらいの気持ちでいっぱいだったんですけど、審査する時間もすごく楽しかったです。いつかどこかの映画の現場でみなさんとご一緒できる日を楽しみにしています」とメッセージを送った。

 グランプリを受賞した川島佑喜さんには賞金100万円が贈られ、『I AM NOT INVISIBLE』は10月28日より開催される『第37回東京国際映画祭』にて特別上映される。

■「PFF アワード2024」各賞

※年齢、職業(学校名)は応募時のもの

●グランプリ
『I AM NOT INVISIBLE』(24分)
監督:川島佑喜(21歳/東京都出身/武蔵野美術大学 造形構想学部 映像学科)

●準グランプリ
『秋の風吹く』(63分)
監督:稲川悠司(26歳/愛知県出身/フリーター)

●審査員特別賞
『これらが全て Fantasy だったあの頃。』(72分)
監督:林真子(27歳/兵庫県出身/会社員)

『END of DINOSAURS』(28分)
監督:Kako Annika Esashi(26歳/アメリカ出身/国連職員)

『松坂さん』(39分)
監督:畔柳太陽(25歳/愛知県出身/フリーター)

●エンタテインメント賞(ホリプロ賞)
『さよならピーチ』(124分)
監督:遠藤愛海(22歳/静岡県出身/京都芸術大学 芸術学部 映画学科)

●映画ファン賞(ぴあニスト賞)
『ちあきの変拍子』(31分)
監督:白岩周也、福留莉玖(18歳、17歳/鳥取県出身/米子工業高等専門学校 放送部)

●観客賞
『あなたの代わりのあなた展』(18分)
監督:山田遊(28歳/東京都出身/劇団主宰)

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