小泉進次郎氏、「私自身が出る杭」と“独自表現”で熱弁 9候補で唯一選択的夫婦別姓に言及
自民党総裁選(27日投開票)に出馬した9候補が19日、東京・秋葉原で行われた街頭演説会に臨んだ。小泉進次郎元環境大臣は8番目に登壇。次の世代のための政策について、声を張り上げて熱弁をふるった。
秋葉原での街頭演説会に登壇
自民党総裁選(27日投開票)に出馬した9候補が19日、東京・秋葉原で行われた街頭演説会に臨んだ。小泉進次郎元環境大臣は8番目に登壇。次の世代のための政策について、声を張り上げて熱弁をふるった。
冒頭、前日18日に中国・深センで10歳の日本人学校の男子児童が襲撃され死亡した事件に触れ、「日本の警察で当たり前のことが、中国の警察では当たり前ではないようです。自分の子どもが失われたような気持ちになっているのは、私だけではないはずです。中国にはただちに説明を求め、厳正なる対処を求めたい」と深い哀悼と中国政府への抗議の意を示した。
今回、自身が立候補した理由について「今の政治では、次の世代に間に合わないと思ったからです。自分が2児の父親として、この子たちが大人になる20年後に本当に間に合うのか。それが私をここに立たせた思いです」と語った。
公約として、まずは経済政策について言及。「経済が良くなったと、誰にとっても分かりやすい経済政策、物価高に対する経済政策で賃上げを実現する。全国の地方経済にも物価高のしわ寄せが来ています。私が生まれる前、40年前のルール、何も雇用の保証がないまま、失業のリスクが高いままのルールです。多様な選択肢のある、新しいルールのある労働事業政策をやらなければなりません。これを批判されるからと言ってやらずに来たから、先進国の中で日本だけ賃金が上がらないままなんです。私はこれをやります。次の世代に間に合う改革をやらなければなりません!」と訴えた。
また、「私は選択的夫婦別姓の導入を訴えています。私は今のままの同姓を続けたいという方はそのまま進めていただく選択肢を守ります。一方で、少数であったとしても別姓を選びたいという選択肢も新たに設けます。それが今の世の中の方の権利を本当に奪うのか。私は国民の選択のもとで議論を進めたい」と、9人の候補の中で唯一選択的夫婦別姓制度に言及。あらためて議論の必要性を語った。
さらに、「これまで『愛国心』という言葉を使うと、いろんな意味を持ちかねないと避けられてきた。もうそんな時代じゃありません。私は愛国心がある。生まれ育った町や地域に支えられて今の私があります。東日本大震災のとき、日本各地の人が自分の地域のことのように思い、身を切られるような苦しみがあったのは愛国心があるからです。そんな包容力のある自民党に立て直したい」と熱い思いを口にした。
最後に、「次世代のことを語るとき、若い人はリスクを取ってでもチャレンジしろと言われる。しかしこのネット社会では、人と違うことをすればたたかれる。委縮しがちな世の中で、素直な気持ちより誰かの視線を気にしていたら、新しいイノベーションは生まれません。今回、私自身が出るくいかもしれませんが、出るくいを打つのではなく、出るくいを伸ばす。圧倒的なスピードで次の時代を作っていきます」と結んだ。
今回の総裁選では、過去最多となる9人が出馬表明。小泉氏の他、高市早苗経済安全保障担当相、小林鷹之前経済安全保障担当相、林芳正官房長官、上川陽子外相、加藤勝信元官房長官、河野太郎デジタル相、石破茂元幹事長、茂木敏充幹事長が立候補している。