『虎に翼』“2人”の熱演にネット感動「涙止まらなかった」 約2分ワンカット、劇中歌も「引き込まれた」
俳優の伊藤沙莉が、主人公・寅子を演じるNHK連続テレビ小説『虎に翼』(月~土曜午前8時)。第114回が5日に放送され、「原爆裁判」の原告のひとり、吉田ミキ(入山法子)が広島から上京してくる様子が描かれた。
第114回で原告の吉田ミキが上京
俳優の伊藤沙莉が、主人公・寅子を演じるNHK連続テレビ小説『虎に翼』(月~土曜午前8時)。第114回が5日に放送され、「原爆裁判」の原告のひとり、吉田ミキ(入山法子)が広島から上京してくる様子が描かれた。
(※以下、ドラマの内容に関する記述があります)
轟(戸塚純貴)とよね(土居志央梨)の法律事務所を訪れた吉田。轟が事務所を出た後、よねと二人きりになると、「あなた、きれいね。凛としている」と声をかけて、「私、美人コンテストで優勝したこともあるの」と自身の過去について語り始めた。
「自分で言っちゃうけど、誰もが振り返るほどの美人だった。今日、上野駅で降り立ったとき、それを思い出したわ。振り返る人の顔つきは違ったけれどね。そういうかわいそうな私がしゃべれば、同情を買えるってことでしょ? でも、他の誰かにこの役を押し付けるのは気が引けるし、仕方ないわ」
そこで視線を正面に向け、涙をこらえながら「差別されない……どういう意味なのかしらね」と壁に記された憲法14条の条文を見つめて呟いた。
よねは「やめましょう。無理することはない」と話し、「たとえ裁判で勝ったとしても、苦しみに見合う報酬は得られない」「声を上げた女に、この社会は容赦なく石を投げてくる。傷つかないなんて無理だ。だからこそ、せめて心から納得して、自分で決めた選択でなければ」と思いを伝えた。
これを聞いた吉田は「でも私、聞いてほしいのよ。こんなに苦しくて、つらいって……」と胸の内を明かし、「ごめんなさい……ごめんなさい……」と涙した。
その後、口頭弁論での当事者尋問は取りやめとなり、原告代理人の轟が代読することに。入山の陳述書には、被ばくしたことで、出産した娘に乳もやれず、3度目の流産の後、夫が家を出たことなどが記されていた。
吉田が自らの過去を語り始め、条文が映し出されるまで約2分にわたり1カットで続いた、入山と土居の熱演。また、優三(仲野太賀)が出征するシーンでも使われた劇中歌『You are so amazing』も流れていた。
吉田とよねのシーンにSNSでは、「胸が痛い」「切ない」「手を止めて見入ってしまった」「吉田さんの手紙、涙止まらなかった」「いちばん引き込まれた回かもしれない」「みんなの表情に涙が止まらん」「入山法子さん、さすがでした」「入山法子さんのお芝居、素晴らしかった」などと感動の声が多く上がった。