『相棒』の犯人好演で「縁がつながった」 24歳・木村葉月、今度は不倫ドラマで魔性の女

俳優・木村葉月(24)が、8月2日から配信が始まったFODとBUMPによる共同制作ドラマ『30歳目前、人生設計狂いました』に出演し、主人公の婚約者を奪おうとする魔性の女ぶりで存在感を示している。昨年は「夢だった」というテレビ朝日系連続ドラマ『相棒』にも出演。「性格の悪い役ばかり回ってきます」と苦笑いしながらも、「25歳までに売れたい」といったビジョンを話した。

『30歳目前、人生設計狂いました』で存在感を見せている木村葉月【写真:冨田味我】
『30歳目前、人生設計狂いました』で存在感を見せている木村葉月【写真:冨田味我】

FODとBUMPで同時配信『30歳目前、人生設計狂いました』に出演

 俳優・木村葉月(24)が、8月2日から配信が始まったFODとBUMPによる共同制作ドラマ『30歳目前、人生設計狂いました』に出演し、主人公の婚約者を奪おうとする魔性の女ぶりで存在感を示している。昨年は「夢だった」というテレビ朝日系連続ドラマ『相棒』にも出演。「性格の悪い役ばかり回ってきます」と苦笑いしながらも、「25歳までに売れたい」といったビジョンを話した。(取材・文=大宮高史)

――『30歳目前、人生設計狂いました』では、木村さんは石川恋さん演じる矢崎莉乃の婚約者・江原遼を奪おうとする佐藤彩を演じています。

「『こんなに悪い女がいるか』と思えるほどのひどい性格の女性ですね。見た方が彩を嫌いになればなるほど、石川さんの莉乃も引き立つので、『いかに視聴者をイライラさせて嫌われるか』をテーマに表情から作っていきました。初登場の場面から、悪い女性に見られるように振り切っています」

――同作はBUMPとFODでの同時配信。2つのプラットフォームで補完しあって、一つのストーリーを作り上げています。

「BUMPは短い動画でどんどん話が続いていく構成が面白いです。彩はBUMPで見ると、ものすごく嫌な女性に見えますが、FODでは視点を変えて彩の家庭環境が描いてあって、いわゆる毒親との関係などを知ると、彩にも同情してもらえるのかなと。私はこれまでもなぜか性格の悪い役が多く回ってきていまして(苦笑)、小柄なので、私より体の大きないじめられっ子に対して、すごみを見せるところでよく苦労していました。でも、今回の彩はちょっと救いもある女の子です。性格はゆがんでいるけれど、共感してほしい二面性を注目していただけたらと思います」

――「二面性」といえば、今日の衣装もフェミニンでドラマでのイメージとかなり違います。

「こんなかわいい衣装を着ることもなかなかないですね(笑)。普段はラフなアイテムばかりで、キャップやビッグサイズのTシャツやジーンズで過ごしています」

――現場で、石川さんとのエピソードはありますか。

「ドラマの中ではバチバチでしたが、現場では仲良くしてくださいました。2人で『あれ、ムカつく!(笑)』なんてくだけた言葉も飛び出していました。MBTI診断(16タイプ診断・16パーソナリティー診断)の話題でも盛り上がっていました」

――ちなみに、木村さんのMBTIの結果は。

「“広報運動家タイプ”だそうです。その通りだなと思いました。考えるより先に行動しますし、オーディションなどでも全く緊張しないほうです」

――今作では、「女の消費期限は24歳」「25過ぎたら市場価値はダダ下がり」といった彩のセリフがあります。こういった価値観について、木村さんが思うところは。

「年齢で区切る概念自体がなかったので驚きました。『25歳までにもっと売れたいな』と漠然と思っていましたが、恋愛や結婚に関しては25歳や30歳を過ぎたら価値が落ちるなんて考えたこともなくて。4歳でキッズモデルのお仕事を始めてからずっと芸能界にいるからかもしれません。彩や莉乃の焦りに共感してもらえるように演じつつ、最後には古い考えから解放されて、スカっとした気持ちになってもらえる結末です。私も通して脚本を読んで莉乃のことが好きになれました」

芸能界でのキャリアは長いが、俳優業での役柄も広がってきた【写真:冨田味我】
芸能界でのキャリアは長いが、俳優業での役柄も広がってきた【写真:冨田味我】

キッズモデルからの芸能活動「黒歴史も(笑)」

――昨年11月に、テレビ朝日系『相棒』season22の第7話に出演していました。今でもXの投稿のトップが、その時のオフショットです。

「私も家族も好きで見ていたドラマなので、家族にも喜んでもらえたことが思い出です。普段は緊張しないのに、『相棒』の現場ではずっとかしこまってしまいました。でも、水谷豊さんも寺脇康文さんも優しい方でした」

――『相棒』では、ロックバンドのメンバーを殺害してしまうマネジャー役。初出演が犯人の役でした。

「根っからの悪人ではなくて、かわいそうと思ってもらえる脚本だったので、結構、視聴者の方から同情されていて、私も相棒ファンとして『哀しいストーリーだ』と彼女に共感してしまいました」

――その回の権野元監督が、『30歳目前、人生設計狂いました』の監督ですね。

「そうなんです。この作品に出演できたのも相棒と権野監督のおかげです。監督から『こういう嫌な女、できる?』と誘われたのが、佐藤彩の役でした。縁がつながりましたし、例によって悪女の役だったので(笑)、張り切って臨みました」

――8月11日には、劇中の彩と同じ24歳になりました。勝負の25歳まであと1年です。

「気が付けばあと1年、ヤバいです(苦笑)。今が頑張り時だなと実感します。アイドルにグラビア、お芝居……といろんな回り道をしてきて、振り返ると恥ずかしくなるような黒歴史もありましたが、お仕事を増やすだけでなく、現場ごとにしっかり足跡を残して、次につなげていきたいです」

――俳優業で、これから演じてみたい役は。

「コメディーで、人を笑わせてみたいです。笑わせることって、泣かせるのと同じくらいハードルが高いと思います。シリアスな作風の作品ばかり出ていたので、明るいドラマで私の陽気なところもお見せしたいです」

――YouTubeのニッポンジャーナルでも、毎週水曜にMCで出演しています。先日は放送中にも岸田首相の自民党総裁選不出馬のニュースが飛び込んでいました。

「ニュースが楽しくなりました。リアルタイムでどんどんいろんなニュースが飛び込んで来るので、私にとってはすべてが目新しいです。出演が始まってから時事問題を勉強するようになって、政治家や専門家の皆さんのすごさも感じています」

――何にでもチャレンジできるところも、木村さんの持ち味のようですね。

「この世界に飛び込んだ始まりは、親戚に勧められてのキッズモデルでした。それからずっと(芸能活動を)続けられたのは、どんなお仕事も好きになれたからだと思います。今回、不倫劇も初めて経験しました。YouTubeのBUMPのアカウントで彩のショート動画を見られるのですが、あおりテロップがついていて自分の役ながら笑ってしまいます。インパクトもあるので、ぜひ、見てください」

□木村葉月(きむら・はづき) 2000年8月11日、茨城県生まれ。4歳からキッズモデルを務め、7歳から子役として活動。15年4月から17年1月まで、アイドルグループ・少女隊(2代目)のメンバー。17年9月から19年12月までは、ガールズユニットの『FLOWLIGHT』として活動。俳優業では、21年のAbemaTV『ブラックシンデレラ』、22年のテレビ朝日系『六本木クラス』などに出演。23年は主演映画『学園探偵薔薇戦士 放課後探偵始動~顔の無い乙女を探せ~』が公開された。152センチ。

<番組概要>
■タイトル:『30歳目前、人生設計狂いました』(BUMP版:30話/FOD版:1話)
■出演:石川恋/永田崇人/木村葉月/佐久間悠/増田有華/赤間麻里子 ほか

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