俳優の瀬戸康史が29日、都内で行われた映画『スオミの話をしよう』（9月13日公開）の完成披露舞台あいさつに長澤まさみ、西島秀俊、松坂桃李、遠藤憲一、小林隆、坂東彌十郎、戸塚純貴、宮澤エマ、三谷幸喜監督とともに参加した。

　三谷が脚本・監督を務めた本作は、『記憶にございません！』以来5年ぶり、9作目となる映画最新作品。大富豪の妻・スオミが行方不明となり、大豪邸に集結したスオミを愛した一癖も二癖もある5人の男たち。しかし、彼らが語るスオミは見た目も性格も、まるで別人。スオミとは一体、何者なのか……。三谷によるミステリー・コメディーが展開される。

　瀬戸は、スオミの4番目の夫・草野の有能な部下・小磯杜夫を演じた。これまでNHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』や舞台『笑の大学』などの三谷作品に参加してきたが、映画では初となる。

　本作でワイヤーアクションに初挑戦したという瀬戸は「これだけアクションできるんだぁ」ってなんとも言えない顔で回想。西島は「（瀬戸が挑んだワイヤーアクションは）たぶん世界でやったことがないよね。あの飛び……あれはないと思う」と語ると、ほかの共演者も「かなり浮いていた」「速度もすごい」「風圧がね」と次々に驚きの声をあげた。瀬戸は「あれは興奮しました」と振り返った。

　約1年前に撮影していた本作が、この日初めて一般客にお披露目される。長澤の才能を評価し、“この人のために映画を作りたい”と思ったところが本作の出発点と話した三谷。「やっときょうを迎えることが出来ました」としみじみで、「こんなに素敵な力のある俳優さんに集まってもらい、作品を作れて幸せ。このメンバーで劇団を作って地方を回りたい。今後僕の映画ずっとこの人たちで」と話すなど、信頼する役者たちが出演する最新作をアピールした。