三谷幸喜、最新映画は“長澤まさみのための映画を”が出発点 10年前から評価「力のある女優さん」
映画『スオミの話をしよう』(9月13日公開)の完成報告会が29日、都内で行われ、主演を務めた長澤まさみ、脚本・監督を担当した三谷幸喜らが出席した。
映画『スオミの話をしよう』の完成報告会
映画『スオミの話をしよう』(9月13日公開)の完成報告会が29日、都内で行われ、主演を務めた長澤まさみ、脚本・監督を担当した三谷幸喜らが出席した。
本作は三谷にとって『記憶にございません!』以来5年ぶり、9作目となる映画最新作品。大富豪の妻・スオミが行方不明となり、大豪邸に集結したスオミを愛した一癖も二癖もある5人の男たち。しかし、彼らが語るスオミは見た目も性格も、まるで別人。スオミとは一体、何者なのか……。三谷によるミステリー・コメディーが展開していく。
主演の長澤と三谷は、映画では初タッグ。三谷は映画の構想時期について聞かれると「大河ドラマ『鎌倉殿の13人』をやっているとき長澤さんにナレーションをやってもらった。それで何度か会う機会があって、そういえば彼女とはまだ映画をやっていないなって。彼女は10年前、舞台を一緒にやってから本当に力のある女優さんだなと思っていた。どんどんスキルを上げてこられて、この人のために映画を作りたいなって。この人が今の段階で1番輝いているそんな映画できないだろうか、と思ったのが出発点」と明かす。
それを聞いた長澤は「恐れ多いです」と恐縮しつつ、「10年前三谷さんの舞台に出演したとき、もっと仕事したいなって。物足りなさを感じていたのでうれしかったです」と喜んだ。
長澤が演じたのは1人の女性でありながら多面的な部分がある人物。約5パターンあったが、三谷は「5役ではなく、たった1人の女性なので難しかったと思う」とした。長澤も「難しかった。どう作ればいいのか、毎日監督にヒントをもらいながら演じていた」と回想。夫役を演じた西島秀俊、松坂桃李、瀬戸康史、遠藤憲一、小林隆、坂東彌十郎らとの共演で「独特な魅力を持っている方と向き合えているだけで違う自分が生まれていたんだろうなと思う。相手があって自分が作られると感じた。和気あいあいとみなさんと演じられた」とスオミという役を振り返った。