『第103回全国高校サッカー選手権大会』大会の顔に日本代表・上田綺世 歴代応援リーダーに小野伸二、長友佑都ら

茨城・鹿島学園高3年次に選手権全国大会で2得点を記録、2022年のカタールW杯に出場し、現在は日本代表のエースストライカーとして活躍中の上田綺世(オランダ・フェイエノールト)が12月28日に開幕する日本テレビ系『第103回全国高校サッカー選手権大会』の応援リーダーを務めることが20日、発表された。

第103回全国高校サッカー選手権大会の“応援リーダー”に就任した上田綺世【写真:(C)日本テレビ】
第103回全国高校サッカー選手権大会の“応援リーダー”に就任した上田綺世【写真:(C)日本テレビ】

日本代表のエースストライカーとして活躍中

 茨城・鹿島学園高3年次に選手権全国大会で2得点を記録、2022年のカタールW杯に出場し、現在は日本代表のエースストライカーとして活躍中の上田綺世(オランダ・フェイエノールト)が12月28日に開幕する日本テレビ系『第103回全国高校サッカー選手権大会』の応援リーダーを務めることが20日、発表された。

 上田は、鹿島学園高時代、第95回全国高校サッカー選手権大会の全国大会で2得点を挙げる活躍を見せると、法政大に進学。Jリーグの舞台へと駆け上がった。

 鹿島アントラーズのエースとして頭角を現すと、その後、活躍の舞台をヨーロッパへと移し、最初に渡ったベルギーリーグでは、海外挑戦1年目で、得点ランク2位の22ゴールを記録。現在はオランダの名門、フェイエノールトで活躍している。

 日本代表としては、2022年のFIFAワールドカップカタール大会に出場。カタールW杯以降の第2次森保監督体制では、チーム最多の12得点を挙げて、日本代表のエースストライカーとして攻撃をけん引する存在となった。

 今大会は、高校時代での経験、努力をきっかけにJリーグ、欧州リーグ、そして日本代表へと大きく羽ばたいた上田。大会の顔で、高校生たちの目標となる「応援リーダー」を務めることが決定した。

 第103回全国高校サッカー選手権大会は、12月28日に開幕。2025年1月13日に決勝戦が行われる予定。

上田綺世、高校時代は「サッカーと向き合って練習に励んでいました」

 以下、コメント全文。

〇上田綺世

――高校3年間を振り返って。

「『自分がどういう選手になりたいか』をイメージして、『点を取るために』ということを常に意識して、サッカーと向き合って練習に励んでいました。『点を取る』というところに、しっかりアプローチできた3年間だったと思います。最終的に選手権で自分たちが目標としていた結果は得られなかったですが、個人のキャリアとして最も意味のあった3年間だったと思いますし、選手としてのベースはその3年間で培ったと断言できます。ここで身につけたサッカーへの向き合い方、チームメイト、監督、コーチ、スタッフとの関わり方は、その後の人生において大きな糧になっています」

――鹿島学園・鈴木雅人監督から影響を受けたこと。

「僕の中で一番心に残っているのは『勝負は一瞬』という言葉です。当時、守備もろくにせず、点を取ることだけを考えていたわがままな選手だったんですが、それでも監督はそこを咎める訳でもなく、『勝負は一瞬だから、その一瞬を掴むために常に準備しなければいけないし、お前がその一瞬をものにできるかどうかは結局自分次第』という言葉をもらっていました。当時、その言葉の意味、大切さは十分に理解できていなかったのですが、キャリア積んで今その意味が少しずつ分かってきて、「『自分がシュートをあのシーンで決めていれば』と、後悔するのも一瞬ですし、何かを手にするのも一瞬で、その一瞬のために長い時間をかけて準備することの価値の大きさを実感しています。今では、この言葉を心の中に常に持ってプレーしています」

――上田選手にとって全国高校サッカー選手権とは。

「選手権は僕の高校時代そのもので、進路のために頑張る選手もいるし、プロを目指している選手もいれば、サッカーを続けない選手もいますが、その先に見据える未来は違っても、選手権は全員共通で目指して頑張るものです。高校の最後、自分たちの3年間の全てをぶつける機会は選手権しかないので、ここまでの自分たちの努力や頑張りに報いたいと思ってみんなプレーしていますし、選手としてもチームとしても選手権で結果を残すことを目標に掲げてくるので、特に最後の高校3年生の選手権は特別な思いがありました。実際に全国大会に出場した際は、入場の時にひざが震えるくらい、ものすごく緊張したことを覚えています」

――高校生へのメッセージに込めた思い。

「『一瞬の大切さ』を高校生の皆さんに共有出来たらと思いますし、自分のそのメッセージを見て刺激を受けて頑張ってもらえれば嬉しいです。大会が終わってからも、その言葉の意味、真意が伝わって、その先の人生に繋げてもらえたら嬉しいなという思いを込めて、このメッセージを発信したいと思っています」

〇日本テレビスポーツ局 プロデューサー山下剛司さん

「現在、『日本のエースストライカー』として、世界や欧州の舞台で活躍をされて、多くのサッカー少年たちの憧れとなっている上田選手に、今後の日本サッカーの未来を作っていく高校生たちの目標として、『応援リーダー』を担って頂きます。上田選手は、ジュニアユースから高校、大学を経てプロへと進む中で、サッカーの道を開いたという父親の存在や家族の支え、鹿島学園高校の鈴木雅人監督との出会いなど、周囲の方々の支えがあって、一瞬一瞬を無駄にせず絶え間ない努力を続けたことで、多くの困難、挫折を乗り越えてきたものと思います。今年、選手権に臨む高校生たちを、上田綺世選手が『応援リーダー』として支えて頂けたら、大きく勇気づけられるのではないか、努力を積み重ね、多くの支えのもとサッカー人生を歩んできた上田選手だからこそ伝えて頂けるメッセージがあるのではないか、その言葉の1つ1つが高校生たちにとっての成長の糧、サッカー人生の道標になるのではないかと考えています。

 高校3年間という限られた時間に全力で向き合って、大敗していてもどんな状況でも 最後までひたむきに全力を尽くすプレーや表情、これこそが102回の歴史の中で築かれた『選手権』が『選手権』であり続ける理由、最大の魅力だと感じています。103回大会の放送は高校生たちの最大の武器であり魅力でもある『全力」を前面に出し、番組キャッチフレーズは「いま、ここ、全力』を掲げます。自分の未来のためにプレーする選手、仲間やチームのためにプレーする選手、支えてくれた家族のためにプレーする選手、想いは1人1人違うかもしれませんが、高校生に共通することが、その一年、その一試合、その一瞬を大切に、全力でプレーしていることだと思います。『一瞬の勝負 一瞬の判断 全力の一瞬」 『その瞬間が未来を変える』という言葉を送っていただいた上田選手を目標にして、どんな状況でも最後まで全力を尽くし、最後までゴールへ全力で突き進む高校生たちが光り輝くように、我々放送スタッフもその一瞬を大切に全力で103回大会の放送・配信に取り組んでいきたいと思います」

〇歴代応援リーダー

第81回大会 小野伸二(当時 フェイエノールト/オランダ)
第82回大会 小野伸二(当時 フェイエノールト/オランダ)
第83回大会 平山相太(当時 筑波大※アマチュア)
第84回大会 大久保嘉人(当時 マジョルカ/スペイン)
第85回大会 中山雅史(当時 ジュビロ磐田)
第86回大会 中澤佑二(当時 横浜F・マリノス)
第87回大会 小笠原満男(当時 鹿島アントラーズ)
第88回大会 長谷部誠(当時 ヴォルフスブルク/ドイツ)
第89回大会 田中マルクス闘莉王(当時 名古屋グランパス)
第90回大会 内田篤人(当時 シャルケ/ドイツ)
第91回大会 遠藤保仁(当時 ガンバ大阪)
第92回大会 三浦知良 アトレチコ鈴鹿クラブ(当時 横浜FC)
第93回大会 川島永嗣 ジュビロ磐田(当時 スタンダール・リエージュ/ベルギー)
第94回大会 柴崎岳 鹿島アントラーズ(当時 鹿島アントラーズ)
第95回大会 岡崎慎司(当時 レスター/イングランド)
第96回大会 大迫勇也 ヴィッセル神戸(当時 ケルン/ドイツ)
第97回大会 乾貴士 清水エスパルス(当時 ベティス/スペイン)
第98回大会 長友佑都 FC東京(当時 ガラタサライ/トルコ)
第99回大会 内田篤人
第100回大会 林大地 ガンバ大阪(当時 シントトロイデン/ベルギー)、前田大然 セルティック/スコットランド、旗手怜央 セルティック/スコットランド、上田綺世 フェイエノールト/オランダ(当時 鹿島アントラーズ)
第101回大会 中村俊輔(当時 横浜FC)
第102回大会 浅野拓磨 マジョルカ/スペイン(当時 ボーフム/ドイツ)
第103回大会 上田綺世 フェイエノールト/オランダ

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