【RIZIN】「うちのジムに来たら世界チャンピオンになれる」パッキャオも認めた安保の拳
プロボクシングの元世界6階級王者マニー・パッキャオ(45=フィリピン)と元K-1 WORLD GPスーパーライト級王者・安保瑠輝也(28=MFL team CLUB es)の試合は引き分けに終わった。
昨夜の試合は引き分けに終わった
格闘技イベント「Yogibo presents 超RIZIN.3」(28日、さいたまスーパーアリーナスタジアムバージョン/ABEMA PPV ONLINE LIVEで全試合生中継)第10試合、RIZINスタンディングバウト特別ルール 69キロ 3分×3R
プロボクシングの元世界6階級王者マニー・パッキャオ(45=フィリピン)と元K-1 WORLD GPスーパーライト級王者・安保瑠輝也(28=MFL team CLUB es)の試合は引き分けに終わった。
「勝つつもりでいて、倒すことはできなかったけど、先生とやってきたボクシングを3分3ラウンドで出して証明できたかなと今素直にホッとしています」。師匠と慕う専属ボクシングトレーナーの中尾剛之氏とともに作り上げてきたボクシングを、レジェンド相手に見せつけるには十分過ぎる内容だった。
「戦わせてもらったときに、本当にこの歓声の多さとか、素直に安保瑠輝也を応援してくれる人が増えたなっていう風に思っていて、めちゃくちゃ今、うれしいっていう気持ちです」。4万8117人の観衆はパッキャオを追い込む安保の姿に熱狂した。
試合前の下馬評では安保の敗戦を予想する声が大多数だった。
「ほとんどのボクシングをやってきた人たちは安保瑠輝也は1ラウンドで倒されるし、パンチは一発も当たらんし、一発殴られたらその時点で終わると言われてましたけど、それはもう絶対に覆してやろうと心に決めていた」
当初のパッキャオの対戦相手であった鈴木千裕の負傷により、今回のチャンスが巡ってきた。自分の未来を変える戦いと自負し、世界6階級制覇のレジェンドとの一戦を前にしてもひるむ姿勢は一度も見せなかった。リミットの69キロに仕上げるため1か月で12キロの過酷な減量を成功させ、並々ならぬ思いを持って試合に臨んだ。
パッキャオに対しては常に敬意とリスペクトを口にしていた。実際に戦ってみてのイメージについて問われると、
「イメージと違ったところは特になくて、特別めちゃくちゃパンチが重かったわけでもないし、想定通りかなって印象でした」。と素直に明かした。
今後については、「自分がまずワクワクすることに挑戦していきながら、みんなが楽しんでくれるようなことをやっていく。自分なりにこの競技で世界チャンピオンに絶対になるっていうのは決めてるんで、それを今から模索していこうかなっていう状況ですね」
試合後の総括会見でRIZINの榊原信行社長は、パッキャオが「安保は本当に強い。うちのジムに来てトレーニングしたら世界チャンピオンになれる」と語っていたことを明かした。
「さいたまスーパーアリーナの天井に稲妻を落とす」。昨夜の熱戦は、自身が語っていた言葉の近い将来の実現を予感させた。