座り方や荷物の置き場所、ベビーカーの扱いなど、度々議論となる電車内での乗車マナー。電車内で見かけた男性の“ある座り方”について、疑問をつづった投稿がネット上で物議を呼んでいる。イラストつきで問題提起を行ったイラストレーターの小塚類子（@ruikozuka）さんに、投稿に込めた意図を聞いた。

「電車で足を広げて座る男性がしばしば話題に上がりますが、お尻を前にずらして座り膝が大きく前に出ている人も（やはりほとんど男性）迷惑なのでやめて欲しいです。昨日、図の状態で前の人の荷物が座ってる男性に当たってしまい男性が舌打ちしてました。気の毒」

　今月23日、電車内の迷惑な座り方について苦言をつづった投稿には、ロングシートに浅く腰をかけ座る男性と、向かい合う形でつり革につかまって立つ女性の位置関係を分かりやすく図解したイラストが添えられている。

　当時の状況について「平日午後9時ごろの総武線でそこそこ混雑しており、席を選べる状態ではありませんでした。足が前に出ている人の前に立った女性はつり革もつかみづらそうでした。ほんのちょっと女性の荷物が男性の足に当たっただけで舌打ちされていたので、怖いな、と思いました」と投稿者。

　投稿には「これまじで迷惑だからやめてほしい」「正しく座れないなら立ってて欲しい。邪魔でしかない」「そうまでして脚を長く見せたいのか？」といった共感の声や、「注意しようと思っても怖くてできない」「にらんだり足を踏んづけたりして反撃している」といった対応策を議論する声、「女にもこういう人はいっぱいいる」「わざわざ男性と書く時点で性差別だ」といった男性からの反発など、さまざまな反応が寄せられている。

　一連の反響を受け、投稿者は「公共交通機関でのマナーについてはSNSでよく話題になりますが、個人的には日常の小さな怒りや不快感だけでなく、社会の大きな問題にももっと目を向けてほしい気もします。日常のちょっとしたあつれきが大きな分断や混乱を招くこともあるので、今回の投稿を目にした皆さんが少しでもそれぞれの立場で相手を思いやるきっかけになったならいいです」と話している。