AJスタイルズ「日本のプロレス界の宝物と戦えるのは本当に楽しみ」 リスペクトする丸藤正道戦へ【インタビュー】

まさに奇跡のマッチメイクといっていいだろう。明日7月13日に日本武道館で開催されるプロレスリング・ノアの『ABEMA presents DESTINATION 2024』。そのダブルメインイベント1で丸藤正道と対戦するのが、WWEスーパースターのAJスタイルズだ。8年ぶりに日本の団体の試合に参戦するAJスタイルズに、丸藤戦への抱負と今後のWWEでの展望を聴いた。

明日の丸藤戦へ向けて闘志満々だ【写真:橋場了吾】
明日の丸藤戦へ向けて闘志満々だ【写真:橋場了吾】

最大限のリスペクトがあってもゴングが鳴れば倒しに行く

 まさに奇跡のマッチメイクといっていいだろう。明日7月13日に日本武道館で開催されるプロレスリング・ノアの『ABEMA presents DESTINATION 2024』。そのダブルメインイベント1で丸藤正道と対戦するのが、WWEスーパースターのAJスタイルズだ。8年ぶりに日本の団体の試合に参戦するAJスタイルズに、丸藤戦への抱負と今後のWWEでの展望を聴いた。(取材・文=橋場了吾)

 AJスタイルズといえば、若かりし頃から「日本のプロレスに適応できる素晴らしいレスラー」としての評価が高かった。実際、AJが日本のプロレスに興味を持ったのはいつからだったのだろうか。

「プロレスを始めた頃(1999年)には、もう日本のプロレスに興味がありました。全日本、新日本、みちのくプロレス……集められるものは集められるだけVHSで見ていましたよ(笑)。丸藤選手のことも、もちろん知っていました」

 その丸藤のデビューは1998年。AJとはほぼ同時期のキャリアを過ごしてきたもの同士にあたる。

「丸藤選手は若くしてデビュー(18歳)したんですね……すごいなあ。キャリアが近いもの同士だからこそできる、すごい試合になると思いますよ。丸藤選手は、三沢(光晴)選手、小橋(建太)選手、そしてKENTA選手と凄い試合をしてきた、日本のプロレス界にとって宝物のような選手です。思い出に残る試合をたくさんしてきた選手と戦えることは、楽しみですね」

 インタビュー前に行われた記者会見で、AJは丸藤を絶賛。そのように最大限のリスペクトをしている相手と戦うというのは、どういう気持ちなのだろうか。

「イージーですよ(笑)。ゴングが鳴ればスイッチが入るんです。それはプロのレスラーとして当たり前のことですから、簡単なことです。フェノメナール・フォアアーム、スタイルズクラッシュ、カーフキラー……あらゆるフィニッシャーを使って倒しに行きますよ。ピンフォールでも、ギブアップでも、狙えるときに狙っていきます」

笑顔を交えながらインタビューに応じたAJスタイルズ【写真:橋場了吾】
笑顔を交えながらインタビューに応じたAJスタイルズ【写真:橋場了吾】

中邑とは良好な関係、アンダーテイカーの引退試合の相手になれたのは光栄

 AJは2016年にWWEに参戦。同時期に中邑真輔も新日本プロレスから移籍を果たした。その後、一緒にコロナ渦を乗り越えてきた。その中で行われたジ・アンダーテイカーとのボーンヤードマッチ(2020年のレッスルマニア36)は、無観客・リング外での試合だったこともあり大きな話題となった。

「真輔とは良好な関係ですよ。レスラーとしての価値観が似ているのは大きいですね。アメリカでもよく話をします。アンダーテイカーとの試合は……普段とは明らかに違う試合形式だったので、非常に不安でした。でもやってみたら、評価も高かったですし良かったです。結果的に、アンダーテイカーの引退試合の相手となったのは、これ以上ない光栄なことですね」

 ここ数か月は、“引退詐欺”を敢行してまで統一WWE王者のコーディ・ローデスとPLEで2回対戦し、いずれも敗れてしまった。

「(引退詐欺で)いろいろな人に迷惑をかけてしまったので……(苦笑)。アイクイットマッチはリスクのある戦いでしたから、どん底からはい上がっていくというのはなかなか難しいですが、自分としてもどう上がっていくか考えていかないとダメですね」

 最後に、スタイルズクラッシュの使い手が増えていることについても聴いてみた。

「(日本語で)ドウゾドウゾ! スタイルズクラッシュを使ってくれると、ファンが「あ! AJ!」って思い出してくれるじゃないですか。なので、どんどん使ってください。僕もうれしいのでね(笑)」

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