明大生がミスコンGP→『Abema News』学生キャスター・有賀怜香 話す力は「毎朝5時からのライブ配信で訓練」

明治大4年の有賀怜香は、高校時代からアナウンサーに憧れ、ミスコンファイナリストの姉を追ってミス・コンテスト『FRESH CAMPUS CONTEST 2021』(通称フレキャン)でグランプリを獲得した。直後にテレビ朝日学生キャスターとして、BS朝日『News Access』、『Abema News』でアナウンサーデビュー。「将来は現場を伝えられるレポーターになりたい」と海外留学で経験を積むなどしている。目標に向かって走り続ける22歳の思いとは。

BS朝日『News Access』、『Abema News』出演中の有賀怜香【写真:舛元清香】
BS朝日『News Access』、『Abema News』出演中の有賀怜香【写真:舛元清香】

『FRESH CAMPUS CONTEST 2021』グランプリ 有賀怜香

 明治大4年の有賀怜香は、高校時代からアナウンサーに憧れ、ミスコンファイナリストの姉を追ってミス・コンテスト『FRESH CAMPUS CONTEST 2021』(通称フレキャン)でグランプリを獲得した。直後にテレビ朝日学生キャスターとして、BS朝日『News Access』、『Abema News』でアナウンサーデビュー。「将来は現場を伝えられるレポーターになりたい」と海外留学で経験を積むなどしている。目標に向かって走り続ける22歳の思いとは。(取材・文=福嶋剛)

――学生キャスターとしてデビューしてもうすぐ2年です。

「だいぶ、慣れてきました。『News Access』は番組と番組の間の5分ニュースで週に1回ペースで担当しています。『Abema News』は、金、土、日の深夜から朝にかけてのニュースを読んでいます。扱うニュースは政治経済から芸能スポーツまでオールジャンルで、深夜に地震が起きたり、弾道ミサイルの情報が飛び込んできたら、ディレクターさんの指示でスタジオから速報ニュースを読みます。学生キャスターという肩書きですが、実際のお仕事は本格的なんですよ」

――アナウンサーになろうと思ったきっかけは。

「高校生の時に漠然とアナウンサーに興味を持ってテレビ朝日のアナウンススクールに通いました。やってみると面白くて、『将来はテレビ局のアナウンサーになっていろんな情報を伝えたい』と思うようになりました。小さい頃からやりたいことが見つかると、すぐに行動に移しちゃうタイプなんです」

――他にどんなことに興味がありましたか。

「中高一貫の学校に通っていた時は体育会系の吹奏楽部で打楽器を演奏していました。楽器が一通りできたので、ドラムを叩いたり、J-POP系のガールズバンドでボーカルギターを担当したり。ライブハウスで歌ったこともあります。シシドカフカさんが大好きなので、その影響で今も前髪ぱっつんなんです(笑)」

――音楽でプロを目指そうとは。

「そこまでの自信はなかったです。でも、自分で作った曲を家にあった楽器を使ってレコーディングしたこともあります」

――フレキャンに出ようと思ったきっかけは。

「ミスコンはアナウンサーの登竜門というイメージがあったので、挑戦してみようと思いました。もう1つはミスキャン(ミス中央コンテスト)でファイナリストまで進んだ姉の影響です。フレキャンは4月からスタートなんですが、私は応募締め切り前の6月からスタートして遅れを取ったので最初は『ちょっと、無理かな』って焦りました」

――実際にフレキャンをやってみて。

「グランプリを獲れる自信はなかったので、アナウンサーになるために『テレビ朝日アスク賞』というアナウンススクールに通える権利をもらえる賞だけは、『絶対に獲りたい』と目標を決めました。そのために何をやったら良いかをいろいろと考えて、ライブ配信は誰よりも一番早い朝5時から毎日『おはようございます!』で始めました」

――ファンのみなさんも早朝から視聴していたのですか。

「そうなんです。みなさん一緒に早起きして応援してくださったんです。SNSも同時に投稿して、毎日頑張りました。歌うことも好きなので朝は元気な曲を歌って、夜の12時くらいには子守歌っぽい曲を歌いました。他にもファンのコメントにお返事したり、今日のニュースの話をしたり、出来るだけ素の状態でフリートークをしようと心がけました」

――ファンとの会話で大切にしたことは。

「日々のニュースの話題になると、知らないこともたくさんあるので、その場でメモして配信が終わってからちゃんと調べた上で、翌日、みなさんにお話をしたり、詳しいファンの方から配信中に教えてもらったり、知らないことをちゃんと解決するコミュニケーションをしっかり取っていました。結果として何時間もフリートークをしたことが『話す力』の訓練になったと思います」

「将来はレポーターとして世界の現状を伝えたい」【写真:舛元清香】
「将来はレポーターとして世界の現状を伝えたい」【写真:舛元清香】

傷つくコメントが届いた時に励ましてくれた姉「大丈夫」

――大変だったことは。

「毎回完ぺきに準備をして臨もうと思い過ぎてしまい、途中で辛くなり、朝4時に家の前の公園で『もう、無理かも』って泣いたこともありました。そんな時はいつも家族に励ましてもらいました。また、姉がミスコンの経験者だったことも心強くて、傷つくようなコメントが届いたら『全く問題ないから大丈夫』と言ってくれて、どうやって対応したらいいのか教えてもらいました」

――グランプリを獲った瞬間を振り返って。

「本当に信じられなかったです。正直、ファイナルに近付くに連れて自信がなくなっていたんですが、目標だった『テレビ朝日アスク賞』が獲れたことで、ホッとしました。まさかグランプリをいただけるなんてビックリしました」

――アナウンサーの道が開きました。

「フレキャンがきっかけでドラマに出演する経験もしました。でも、やっぱり自分が惹かれるのはアナウンサーだと気がついて、『世の中で起きていることを自分の言葉で伝えたい』という気持ちが大きくなり、受賞後すぐにテレビ朝日のオーディションを受けました」

――学生キャスターとして初めて本番を迎えた感想は。

「もう、ドキドキでした。初めてスタジオに入った日にソウル梨泰院の事故が起きて、初日から緊急対応になりました。隣には先輩のキャスターがいたんですが、何度もリハーサルして練習してきたのに番組が始まる3秒前にマイクの音量を上げるのを忘れて、舞い上がっていました。その日は、深夜から朝方までずっと事故の状況を伝え、緊張もあって体力的に大変でしたが、初回の出演でいきなり『世の中に伝えること』を体感しました」

――憧れだったキャスターをやってみて。

「スタジオでニュースを伝えるだけじゃなく、『レポーターとして現場に出たい』と思うようになりました。それで留学をしようと決めて大学を1年留年することを決めました。最初はイギリスに1か月だけ留学したんですが、やっぱり、学校に通うだけじゃ分からないことばかりなので、次に去年の秋から今年の4月まで半年間、カナダのイエローナイフでオーロラのツアーガイドをやってみました。海外に行ってみて、あらためて『自分で見て感じたことを人に伝える方が合っているな』って感じました」

――有賀さんにとってのミスコンとは。

「私の将来の扉を開いてくれたのがフレキャンです。ミスコンでは『いかに自分を伝えるか』がテーマでしたが、学生キャスターを経験して『社会に何を伝えるか』が私のテーマになりました。実はこの秋にも海外に行こうと思っています。世界にも日本にも伝えるべきものがたくさんあるので、もっともっと勉強したいと思っています」

□有賀怜香(ありが・れいか) 2002年06月30日、東京都生まれ。明治大1年時、『FRESH CAMPUS CONTEST 2021』でグランプリ受賞。22年、テレビ朝日学生キャスターとしてBS朝日『News Access』、『Abema News』を担当。特技はドラムとピアノ。

次のページへ (2/3) 【写真】有賀怜香のインタビューショット
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