日向坂46加藤史帆、かつては“鉄仮面”女子「アイドルになって変われました」 初主演でラブコメ主人公に共感

日向坂46の加藤史帆が、7月4日から放送中のMBSドラマ特区『彩香ちゃんは弘子先輩に恋してる』で連続ドラマ初主演を務めている。同作は同じ会社に勤める先輩と後輩によるガールズラブコメで、先輩社員の鹿納弘子(森カンナ)を慕うキュートな後輩社員・兎田彩香として愛きょうを振りまく。「似ているところも正反対なところもあります」という彩香の役作り、日向坂46での日々で思うことなどを加藤が語った。

『彩香ちゃんは弘子先輩に恋してる』への抱負を語った加藤史帆【写真:冨田味我】
『彩香ちゃんは弘子先輩に恋してる』への抱負を語った加藤史帆【写真:冨田味我】

デビュー8年、「お芝居をやりたい」と思って1年

 日向坂46の加藤史帆が、7月4日から放送中のMBSドラマ特区『彩香ちゃんは弘子先輩に恋してる』で連続ドラマ初主演を務めている。同作は同じ会社に勤める先輩と後輩によるガールズラブコメで、先輩社員の鹿納弘子(森カンナ)を慕うキュートな後輩社員・兎田彩香として愛きょうを振りまく。「似ているところも正反対なところもあります」という彩香の役作り、日向坂46での日々で思うことなどを加藤が語った。(取材・文=大宮高史)

――『彩香ちゃんは弘子先輩に恋してる』の原作マンガを読んだ印象はいかがですか。

「ガールズラブを描いた作品なので、ドキドキしつつ面白く読みました。彩香ちゃんと弘子先輩のすれ違いも愛おしくて、何度も『ふふっ』と笑ってしまいました。彩香ちゃんはかわいいのはもちろんなんですが、表情が豊かで自分の気持ちに素直な子で。私の感情表現って“無表情が笑顔か”のように両極端なので、彼女のために表情筋を鍛えていこうと思います」

――彩香は、会社の先輩の弘子に本気で恋をしていきますが、加藤さんと似ていると思うところは。

「似ているところは多いですね。50%……いやもっと、72%くらいで(笑)。彩香ちゃんは弘子先輩に恋する前は、『鉄仮面』なんてあだ名がつくくらいぶっきらぼうな若手社員だったんですが、アイドルになる前の私も真顔で笑顔を見せない子でした。ただ、根本的な性格は正反対で、彩香ちゃんはピュアでアグレッシブ。ぐいぐい弘子先輩にアタックしていくし、百面相でキラキラしているので、ライブの時のように体で表現していかないといけないなと思っています」

――原作を読むと、確かに登場人物たちがとても感情豊かで、にぎやかな雰囲気の作品です。

「彩香ちゃんと弘子先輩が『物理的に』接近してドキドキするシーンもあれば、ギャグタッチで面白いシーンもあります。表情に緩急をつけて、ギャップを楽しんでもらえればなと。私、8年もアイドルをやっているのに、飾らないでいると彩香ちゃんのキラキラ感に負けてしまいそうなので、“キュンとなってしまいそうな女の子らしさ”に振り切ったお芝居を目指していきます」

――弘子役の森カンナさんと会っての印象は。

「本読みで初めてお会いした時、背が高くてさっそうとして、『格好いい方だな』という第一印象があったところに『しくよろ~』ってあいさつしてくれて、内面とのギャップにやられました。私はよく『変わってる』と言われてしまうので、カンナさんの前ではしっかりしていようとしましたが、カンナさんが優しすぎて、3秒くらいでフニャフニャした素の私が出てしましいました。しかも、口下手な私を現場でよくフォローしてくださって、弘子先輩さながらに頼もしい方です」

――そんな風に彩香らしさもありつつ、加藤さんの近況には弘子の要素もあるように思えます。例えば日向坂46の四期生で、加藤さんを熱烈に推してきたという小西夏菜実さんが加入してきたり。

「なるほど! ありがとうございます。でも、小西さんも彩香ちゃんほどグイグイくるタイプではないんです。お互いに大好きなのに、会話になるとその好きの感情を出しきれないところは、似たもの同士ですね。弘子先輩が2人いるような」

森カンナとW主演で、オフィスガールズラブコメに挑む【写真:冨田味我】
森カンナとW主演で、オフィスガールズラブコメに挑む【写真:冨田味我】

母に背中を押され…けやき坂46オーディションに応募

――彩香は私服もバリエーションがあるので、スーツからカジュアルまでバラエティー豊かなファッションが見られそうです。

「ミニスカートやオフショルダー、お部屋でのパジャマなど、結構攻めています。日向坂でのお仕事の時は着ないような衣装ですね。日頃の私はデニムが大好きなように、ラフな服装の方がマッチするかなと思っていまして、彩香ちゃんのファッションとは正反対かも。実は今日のようなファンシーな装いでも緊張しております」

――そんな大胆な彩香のように、人生の中で大胆に行動した思い出は。

「やっぱり、けやき坂46のオーディションに応募した時です。インターネットで応募するだけで緊張していましたし、母に応募写真を撮ってもらったりして背中を押してもらって、合格できました。でも、その時に勇気を出したからこそ今、ドラマの主演までさせていただけています。あの時の自分にお礼を言いたいです」

――ドラマ出演は、今年3月のテレビ東京系『これから配信はじめます』で脱力系ライバーのかすみを演じて以来です。

「かすみは普段通りの私に近い感覚で演じられました。かすみのお家から配信している場面も多かったので、普段からのふわふわとした、脱力的な加藤史帆に近かったのですが、彩香ちゃんは仕事も恋も全力投球の女の子ですから、自分の役ながら振り幅がすごいですね」

――加藤さんは、今年だけで既に地上波ドラマ2作に出演していますが、演技の仕事をしたいと思ったタイミングはいつ頃ですか。

「『お芝居をやりたい』と思い始めたのが去年で、まだ1年も経っていないんじゃないでしょうか。思っているだけではダメなので、スタッフさんに目標として伝えていたら、こんなにチャンスをいただけて幸せです。なかなか言えない将来の夢を明かせたり、自分では分からなかったことに気づかされるので、事務所のスタッフの皆さんとお話する時間が好きで、大切にしています」

――後輩も増え、けやき坂46でのデビューから9年目。後輩から頼られる機会も増えてきたのではないでしょうか。

「私は『グループを引っ張っていかなきゃ』という気持ちが、日向坂46として独立した時に芽生え、より自分を奮い立たせてお仕事に向かっていました。ひらがなけやき(けやき坂46)にとっての欅坂さんのような、モデルになる先輩がいなくなってしまったからです。もともとは自分からアプローチをかけるのが苦手で、最近、やっと後輩ちゃんと仲良くできるようになりました。でも、心の中では『1期生として日向坂らしさをつくっていかないと』という使命感がずっとありますし、その姿勢を(後輩たちが)慕ってくれてよかったです」

――『彩香ちゃんは弘子先輩に恋してる』も恋愛観やそれぞれの人生観が交錯し、挑み甲斐のあるドラマになりそうですね。

「私は無表情でいただけで『怒ってる』と勘違いされちゃうような子だったのですが、アイドルになれて変われました。同じように“鉄仮面”だった彩香ちゃんが変わっていった過程にも思いをはせて演じていきたいです。彼女の一本気なところを見習って、成長していきます」

□加藤史帆(かとう・しほ) 1998年2月2日、東京都生まれ。2016年5月にけやき坂46オーディションに合格。19年2月11日、グループ名がけやき坂46から日向坂46に改名してリスタート。同年4月、『CanCam』専属モデルに就任。21年に5枚目シングル『君しか勝たん』で表題曲センターに。23年6月、自身初の写真集『♯会いたい』が発売された。160.5センチ。血液型A。

【番組情報】
MBSドラマ特区『彩香ちゃんは弘子先輩に恋してる』
MBSでは、7月4日から木曜深夜0:59から放送。テレビ神奈川、チバテレ、テレ玉、とちぎテレビ、群馬テレビでも放送。TVer、MBS動画イズムでも配信。

ヘアメイク:Mao(MAXSTAR)
スタイリスト:北村おりの
衣装:ワンピース、ブーツ:RANDA イヤリング、ブレスレット:rare632

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