伊東四朗、86歳にして初の新橋演舞場 三宅裕司「伊東さんが大きな劇場が出るのはおそらく最後」

熱海五郎一座『スマイル フォーエバー~ちょいワル淑女と愛の魔法』の取材会およびフォトコールが31日、都内で行われ、座長の三宅裕司をはじめ、本作のゲストとなる伊東四朗、松下由樹らが出席した。

取材会に参加した伊東四朗【写真:ENCOUNT編集部】
取材会に参加した伊東四朗【写真:ENCOUNT編集部】

「こんな出番のある芝居初めて」と本音

 熱海五郎一座『スマイル フォーエバー~ちょいワル淑女と愛の魔法』の取材会およびフォトコールが31日、都内で行われ、座長の三宅裕司をはじめ、本作のゲストとなる伊東四朗、松下由樹らが出席した。

 2004年、伊東が“東京の笑い”を継承しようと立ち上げられた「伊東四朗一座」。その2年後、伊東の思いを継いで旗揚げしたのが「熱海五郎一座」となる。「熱海五郎一座」の前身となる「伊東四朗一座」誕生から20年となる今年、伊東が舞台に復帰し、「熱海五郎一座」に初参加する。

 伊東は本作の出演について「ほっとしますね。何年一緒にやってきたのでしょうか。それだけでもほっとする。古巣に帰ってきたような気がしまして、とてもうれしい」といい、また86歳にして自身初となる新橋演舞場に立つが「大感激。若い頃にさんざん通った場所。何回来たか分からないくらい」と感慨深く話した。

 伊東との共演に「熱海五郎一座」のメンバーも喜んでいる。渡辺正行が「大先輩とご一緒できるのはとても幸せ。本番中もいろんなことを勉強したい」、小倉久寛も「伊東さんと絡むシーンは大事に大事にしていきたい」。ラサール石井は「伊東さんは最初から最後まで出ずっぱり。大変そうけど稽古中、どんどん元気になって10歳くらい若くなった。喜劇役者のアドレナリンはすごい。千秋楽の頃には30歳くらいになっているのでは」と板の上で躍動する大先輩の姿を目に焼き付けていた。

 演出を担当する三宅は「伊東さんにどのくらいご足労いただくのか考えるのに苦労した。あまり動かずに、でもたくさん出てほしい。できるだけ負担が少ないよう工夫をした」と語る。座組最年長にして、出演シーンが多い伊東は「こんな出番のある芝居初めて。どこをやっているのか、よく分からない」とぼやきながら、初日を前に「とっても心配、心配の連続でございます」と本音を打ち明けた。

 また、三宅は「伊東さんが大きな劇場に出られるのはおそらく最後。小さい劇場はまだまだ出られるとは思うけど、大きな劇場は最後かも。見逃したら損。日本人なら見ておいたほうがいい」とカメラに向かって力説。伊東も「今回の芝居の出来によっては身の振り方を考えたい。それだけに楽しみなのか、怖いのか、そのへんが微妙なところ」と不安をこぼしつつ、「みなさんにパワーを見せつけてやろうという意気込みです」と気合を入れた。

 本作は6月2日から27日まで東京・新橋演舞場にて上演される。

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