俳優の板谷由夏が26日、NHKの大河ドラマ『光る君へ』（日曜午後8時）で演じる高階貴子への思いを、同ドラマの公式HPの人気企画「君かたり」で語った。同企画は注目シーンなどを撮り終えたキャストが現場で撮影シーンや演じる人物への思いを語る企画。この日放送された第21回では、長徳の変の処分が決まり大宰府に流される長男の伊周について行こうとするが引き離される母・貴子のシーンが描かれた。

「まさかあそこで引き離されるとは思わなかったので悲しかったですね。悲しいというか、なんか『何なのこれー』という感じでした（笑）」

　伊周への思いはどうか。

「よくよく考えると、もしかしたら子離れできていなかったのかもしれなくて。特に伊周だけじゃないですか、ああいう態度をとるの、長男に。そう考えると伊周だけ特別扱いしていたのかなって。みんなのことを多分ちゃんと育てていたつもりだったのに、もしかしたらすごい伊周に依存していたのかな、貴子さん、て思いますね。お母さんがあの年になってついて行くのは相当伊周のことを愛していたんだろうなとは思いますね」

　あらためて伊周と共に大宰府へ向かうシーンに言及。

「『私があなたに全部背負わせていたのよね』というせりふがありましたが、あれも結構、自分勝手なせりふだなと。私は言いながら『いやいやいやお母さん、それ今言う？』みたいな。私は同じ母親としては急に貴子さんが弱くなっちゃったというか。『もっとしっかりしてよ貴子さん』と、このシーンに関しては思いました。本当に救いがない、あきらめたというか。本来の貴子像とはちょっと違う気がしましたね、このシーンは」

　出家した娘の定子に対してはどうだろう。

「なんか井浦新さんの顔が浮かんだんですけど、守り切れませんでした、すみませんと思いました（笑）。本当に守りきれなかったなと思って、それは母としてダメでしたね。残念でしたけど。ああ、私のせいで皆がこうなったと、きっと思っただろうなと思いますね」