MEGUMI、カンヌで500人規模パーティーを主催する理由「日本映画の内向きなイメージを壊して」

俳優・プロデューサーのMEGUMI(42)が5月17日、第77回カンヌ国際映画祭(5月14日~25日)を開催中の仏カンヌで、日本映画の魅力を発信し、海外の交流を目的にしたパーティー「JAPAN NIGHT」を開催する。食事500人分を用意する大規模なもの。MEGUMIがその招待ゲスト、思いを明かした。

映画やドラマなどのプロデュースも手掛けてきたMEGUMI【写真:矢口亨】
映画やドラマなどのプロデュースも手掛けてきたMEGUMI【写真:矢口亨】

今後の継続が目標「小さな一歩ですが、そういう刺激を続けて与え続けていけたら」

 俳優・プロデューサーのMEGUMI(42)が5月17日、第77回カンヌ国際映画祭(5月14日~25日)を開催中の仏カンヌで、日本映画の魅力を発信し、海外の交流を目的にしたパーティー「JAPAN NIGHT」を開催する。食事500人分を用意する大規模なもの。MEGUMIがその招待ゲスト、思いを明かした。(取材・文=平辻哲也)

 タレント、俳優、美容、金沢の古民家パンケーキカフェ『Cafe たもん』のオーナーを務めるなどマルチな活躍を見せるMEGUMI。2022年には深川麻衣主演のドラマ『完全に詰んだイチ子はもうカリスマになるしかないの』(テレビ東京)、23年には西田尚美、香音主演の『くすぶり女とすん止め女』(テレビ東京)、斎藤工主演の映画『零落』(23年/竹中直人監督)をプロデュースしている。

「我々の仕事は受け身ですが、コロナ禍のロックダウンの時に仕事がなくなって、このまま受け身でいるのはダメだ、自分たちで発信しないといけないと思ったのがきっかけでした。かといって、メイク動画をアップしたり、TikTokで自撮りしたものを上げるのは照れくさいし、企画を立ち上げ、プロデュースをするうちに、いろんな人が集まり、作品になっていきました」

 そんな中、親しいプロデューサーから、カンヌ国際映画祭では映画関係者が出会い、国を超えてコラボしているという話を聞き、22年5月にカンヌ映画祭を見に行った。

「呼ばれたわけでもなかったのですが、思い切って行ってみたんです。海外の映画会社は盛大なパーティーをやっているのに、日本映画はあまり世界に紹介されていないと感じて『いつかできたら』とふと思ったんです」

 会場は100年以上の歴史を持つ5つ星ホテル「ホテル マルティネス カンヌ」。映画祭会期中は世界のスター、セレブが集まることで知られる。国や企業でもなく、プロデューサーがホストを務める形で主催するのは、おそらく初めてだろう。パーティーでは500人分の食事を用意。もてなしながら、内外の映画人に招待し、日本の映画の今を紹介し、海外との交流の場にしたいという。

「今回カンヌにノミネートされた5作品をお祝いし紹介してさまざまな方に伝える俳優業とプロデュース業をおやりになっている俳優さん、映画監督に来てもらって、内向きだと思われている日本映画のイメージをぶち壊してもらいたいです。それから、企業の方たちにも参加していただき、映画界ともお近づきになってほしいと思っています」

パーティー開催への思い、今後の目標とは【写真:矢口亨】
パーティー開催への思い、今後の目標とは【写真:矢口亨】

 日本からは、高橋一生主演の『blank13』(17年)、窪田正孝主演の『スイート・マイホーム』(23年)といった監督作もある斎藤工(42)、『淵に立つ』(16年)の深田晃司監督(44)、吉岡里帆主演の『アイスクリームフィーバー』(23年)を監督したアートディレクターの千原徹也監督(48)、チェイス&ステイタスやKing Gnuのミュージックビデオを手掛ける英ロンドン在住の映像ディレクター、木村太一氏(36)、映像産業振興機構(VIPO)の海外展開促進プログラム「Spotlight Asia」に参加する5人が出席予定と明かす。

 パーティーでは国内外で活躍する俳優によるスピーチや、映画監督のプレゼンテーションほか、最新設備を搭載したプロジェクションマッピングによる空間演出とともに、音楽や食、ドリンクと五感で「日本映画・日本文化」を感じてもらえる工夫を凝らす。

「映画の世界は、お酒を飲んで仲良くなることが多く、日本から20時間くらいかけて来ていただくので、気分も高揚していると思うので、何か特別なものが生まれるんじゃないかと思います。そこで感じ取ったものを日本に持って帰っていただければ。海外の方にはフィルムメーカー、プロデューサーに一斉にメールでご案内するつもりですが、どれだけの方が来てくれるか。直前になってみないと分からないんで」

 海外プロモーションを計画していたスポンサー企業が出資してくれそうだが、相当な費用がかかったのではないか。

「ユーロ高なので、大変でした。映画界もお金が潤沢にある訳ではないから企業の方々に来ていただいて、今後はぜひ協力してもらいと思っています。こちらが大きな目的でもありますね(笑)。スタッフが頑張ってくれていますが、ワクワクみたいなものが感じられるというのはこの年になってうれしいなとは思います。これが1回では終わったら意味がない。小さな一歩ですが、そういう刺激を続けて与え続けていけたらいいなと思っています」

 自身も世界にアピールしたいプロデュース作の企画もあるが、パーティーでは主催者に徹し、世界最高峰の映画祭であるカンヌから世界へ、日本映画の魅力を売り込んでいく。

□MEGUMI(めぐみ)1981年9月25日、岡山県出身。俳優として第62回ブルーリボン賞助演女優賞を受賞。近年は映像の企画、プロデュースを行なっている。プロデューサー作にドラマ『完全に詰んだイチ子はもうカリスマになるしかないの』(22年/テレビ東京)、ドラマ『くすぶり女とすん止め女』(23年/テレビ東京)、映画『零落』(23年/竹中直人監督)、ショートムービー『LAYES』(22年/内山拓也監督)などがある。23年より、BABEL LABELにプロデューサーとして所属。現在、テレビ朝日『東京タワー』(土曜午後11時)に出演中。

○スタイリスト:斉藤くみ
○ヘアメイク:加藤恵
○衣装クレジット
ブラウス、パンツ:DEPAREILLE
ピアス、ゴールドリング:affect

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