水川あさみ、TBS7月期連ドラで主演 共演に玉山鉄二&櫻井翔「いいハーモニーを生んでいけたら」
俳優の水川あさみがTBS系7月期の連続ドラマ『笑うマトリョーシカ』(金曜午後10時)で主演を務めることが3日、分かった。また、謎多き秘書役に玉山鉄二、物語を司る若き政治家役に櫻井翔が出演することが発表された。
早見和真氏の同名小説『笑うマトリョーシカ』が原作
俳優の水川あさみがTBS系7月期の連続ドラマ『笑うマトリョーシカ』(金曜午後10時)で主演を務めることが3日、分かった。また、謎多き秘書役に玉山鉄二、物語を司る若き政治家役に櫻井翔が出演することが発表された。
本作は、日本推理作家協会賞や山本周五郎賞など数々の受賞歴を持つ早見和真氏が2021年に発表した同名小説が原作。誰もが持つ欲や野望に迫ったヒューマン政治サスペンスであり、若き政治家と有能な秘書の奇妙な関係、栄光の裏で起きた数々の不審死……そしてそれを追う新聞記者の強い執念と“人間という迷宮”を描くスリリングなエンターテインメント作品となる。
主演を務める水川のTBS連続ドラマへの出演は、16年の金曜ドラマ『わたしを離さないで』以来8年ぶりとなる。水川が演じるのは、主人公の新聞記者・道上香苗(みちうえ・かなえ、38)。異様なまでの探求心で元は社会部の敏腕記者だったものの、あるスクープをきっかけに社会部を外され、文芸部に異動させられてしまう。そんなある日、未来の総理候補ともいわれる若き人気政治家・清家一郎を取材。しかし道上は、清家とその秘書の関係性に違和感を覚える。そんな中、同じく新聞記者だった父が、長年追っていた事件の取材中に突如事故死してしまう。その不審な死と、父が死の直前まで取材していた“ある事件”の背景に浮上した人物。それは清家の秘書だった。やがて道上は、「政治家・清家一郎」をめぐる欲望の渦に巻き込まれていくことに。
政治家・清家の政務秘書官・鈴木俊哉(すずき・としや/43)を演じるのは、今年1月期の日曜劇場『さよならマエストロ』での気弱で優しいファゴット奏者役の好演も記憶に新しい玉山。清家の政治活動を長年支えている有能な秘書・鈴木。実は清家とは高校時代からの付き合いで、当時から彼に政治家の素質を見出していた。そして現在は、政務秘書官として清家を総理大臣へ導くことにすべてを捧げている。しかし奇妙なことに、清家が出版した自叙伝には最も近い人物であるはずの鈴木の名前が一切出てこないのだ。それには、誰にも知られていない鈴木の“ある過去”が関係していた。
そして、物語を司る若き政治家・清家一郎(せいけ・いちろう/43)役には、櫻井が決定。TBS連続ドラマへのレギュラー出演は、10年の日曜劇場『特上カバチ!!』以来14年ぶりとなる櫻井が、本作で初の政治家役に挑む。43歳の若さで厚生労働大臣として初入閣した清家は、印象的な笑顔と保守派の政治家が多い中で珍しいリベラルな言動で国民から抜群の人気を誇る未来の総理候補だ。
原作・早見和真氏「放送を心待ちにしています」
水川、プロデューサー、原作者のコメントは以下の通り。
○水川あさみ
「原作を読ませていただいて、人の“業”や他人には見せたくない人間の側面にある“謎”の部分が描かれているところに興味をもちました。私が演じる道上は、行動力があり、不器用なくらいまっすぐな女性です。好奇心が強く気になったことは突き止めずにはいられない性分。人として面白いなと思いました。新聞記者という設定に捉われすぎずに、そういう彼女の人間性に深くフォーカスして演じていきたいです。また玉山さん、櫻井さんという共演経験もあってよく知ったお二人と、いいハーモニーを生んでいけたらと思っています。さまざまな謎が絡み合う中で、道上は視聴者の皆さんと同じ視点で進んでいきます。一つ一つ謎を見極めながら、没頭していく道上の生々しさが見てくださる方にも伝わればいいなと思います」
○プロデューサー・橋本芙美氏
「いつも接している人が本当はどんな人なのか、ひいては自分って本当はどんな人間なのか。早見和真先生の原作小説『笑うマトリョーシカ』を読んで、そんなことを考えるようになりました。今回の金曜ドラマは、『人間の本性』に迫り、その『人間』のこわさ、おもしろさ、かなしさをこれでもかというほど詰め込んでいきます。
舞台は政治ですが、決して堅くも暗くもなく、いくつもの謎と欲望が絡みあうサスペンス要素と、家族の歴史、親子の繋がり、友情といったヒューマン要素を色濃く含んだエンターテインメント作品です。あえて言葉にしますが、『誰もが楽しめる、ヒューマン政治サスペンス』です。早見先生の、人間の深部に迫る傑作小説をベースに、早見先生と打ち合わせもさせていただきながら作り上げた脚本は今までになくスリリングで、そしてその魅力的な登場人物たちを、水川あさみさん、玉山鉄二さん、櫻井翔さんというこの上なくワクワクする最高のキャストの皆様が演じてくださることが今からとても楽しみです! マトリョーシカを1つ1つ開けていった芯の部分で、最後に笑っているのは誰か!? ジェットコースターに乗っているような感覚で毎週金曜の夜を楽しんでいただけたらうれしいです。暑い夏に負けないように、スタッフ&キャスト一同、みんなで頑張りますので応援の程、よろしくお願いいたします!」
○原作・早見和真氏
「自分にとっての『おもしろい』とは何か? 自分はこれまでどんな作品を『おもしろい』と感じ、打ちひしがれてきたのか? 『笑うマトリョーシカ』はそういったことをはじめて分析し、噛み砕き、逆算して書き上げた物語です。同じものを書けと言われても二度と書けない気がします。似たようなニュアンスでも難しいかもしれません。行き当たりばったりとは言いませんが、ずっとギリギリの綱渡りを続けているような執筆期間でした。僕にとって一番おもしろいものは『人間』であり、『人間の業』以外にありません。では、その『業』とは何なのか。最後の最後まで『おもしろい』に全神経を注いだ作品です。それが映像でどう表現されているのか、放送を心待ちにしています」