元アイドル・広瀬晏夕がレースクイーンに異例の転身 新人時代は「足ガクガク」 自分磨きでトップクラスに

今年もモータースポーツのシーズン到来で、華やかな舞台が幕を開ける。日本最大級のカーレース「SUPER GT」(4月13~14日、岡山国際サーキットで第1戦)で今季、GT500クラスに参戦する名門レースチーム「ARTA」を力強く支えるのが、サーキット・アテンダント「ARTA GALS」だ。新加入の広瀬晏夕(あんゆ)は、キッズモデル・アイドルからレースクイーンというユニークな経歴を持つ。今季にかける意気込みや将来像を聞いた。

「ARTA GALS」広瀬晏夕が今季の意気込みを語った【写真:「ARTA GALS」提供】
「ARTA GALS」広瀬晏夕が今季の意気込みを語った【写真:「ARTA GALS」提供】

RQは活動4年目「体の自慢部分は『鎖骨』です」 ARTA GALS新加入・広瀬晏夕

 今年もモータースポーツのシーズン到来で、華やかな舞台が幕を開ける。日本最大級のカーレース「SUPER GT」(4月13~14日、岡山国際サーキットで第1戦)で今季、GT500クラスに参戦する名門レースチーム「ARTA」を力強く支えるのが、サーキット・アテンダント「ARTA GALS」だ。新加入の広瀬晏夕(あんゆ)は、キッズモデル・アイドルからレースクイーンというユニークな経歴を持つ。今季にかける意気込みや将来像を聞いた。(取材・文=吉原知也)

 早くから表舞台に立ってきた。10歳の時、キッズモデルに。「もともと4歳からクラシックバレエを習っていて、人前で何かを表現することが好きでした。小学生の時に好きなおしゃれ雑誌を読んでいてオーディションのページを見つけて、ビビッときて自分で応募しました。大好きだった洋服ブランドのイメージモデルに合格させていただいたことが芸能活動を始めるきっかけになりました。その後は雑誌やカタログで表紙を飾ったり、数々のファッションショーに出演し、トリを務めさせていただいたこともありました」。若くして順調な芸能生活を歩んできた。

 10代はアイドルグループ『東京パフォーマンスドール』のメンバーとして活躍した。グループに合格したのは13歳の時だった。「それから親元を離れ1人で上京し、合格者のメンバー全員で1年以上レッスンを重ねてメジャーデビューをしました」。人気メンバーに成長し、19歳でアイドルとしての区切りを付けた。その後一時休養し、その間に自分磨きを重ね、いろいろなジャンルのスポーツを観戦して回り、“応援すること”の楽しさを味わった。

 2020年にRIZINガールとして表舞台に復帰。21年にレースクイーンとしてデビュー。主戦場をサーキットに移して4年目を迎える。この“レースクイーン転身”について、「レースクイーンの世界では、レースクイーンを経験してから女優デビューをするといった芸能活動をされる方が多いと思います。そう考えると、私のように『芸能界からレースクイーンに転向する』という形は異例なことなのかもしれませんね」と語る。

 アイドルにはないレースクイーンの魅力はどんなところにあるのか。「アイドル時代は自分たちが主となってパフォーマンスなどの活動をしていきますが、自分のマネジメントなどは全て周りのスタッフの方に対応していただいていました。今のレースクイーンという活動ではチームが主となり、私はサポートする側になります。チームを応援する楽しさを知りました」。また、自己プロデュースに目覚めたといい、「アイドル時代、メンバーに合格した当時はまだ中学2年生で社会日常のことは何も分からず、大人だらけの芸能界に入りました。まだ子どもでしたので、SNSなどで自分で発信や発言をすることは禁止されていました。今レースクイーンになって、SNSを通して自由に発言や発信をし、自分自身をプロデュースしていくことも楽しいです。アイドル時代はCD購入時に数秒の握手会のみでしたので(笑)。応援してくださるファンの方とサーキットで直接お話しができるなど、距離が近いということもうれしいです」と実感を込める。

 レースクイーンには幼少期からあこがれを抱いていた。

「小さい頃、両親と遊びに行った富士スピードウェイで、レースクイーンのお姉さんがすてきなコスチュームを着て笑顔でドライバーさんに傘をさしていたのを見て、当時は『雨も降っていないのになぜ傘をさしてあげているんだろう』と子どもながらに思っていました(笑)。ですが、そのレースクイーンのお姉さんがとてもキラキラ輝いていたのを鮮明に覚えていました。大人になり私も挑戦してみたい! と思いました」

新人時代のマル秘エピソード「足がガクガク震えて…」

 今ではすっかり板についてきたが、新人時代はこんな爆笑エピソードが。「決勝日に(スタート位置を示す)グリッドボードを担当した時のことです。スタート位置につくためマシンが自分の目の前でピッタリと止まるのですが、レースクイーン新人の時はあまりにも猛スピードで走ってくるマシンに、このままひかれてしまうのではないかと怖くなって、足がガクガク震えていたのを覚えています(笑)。4年目の今はもちろん慣れて大丈夫ですよ!」と笑いながら振り返る。

 休日にはジムやダンスレッスンに行き、自分磨きに努めている。「体の自慢部分は『鎖骨』です(笑)。夏コスになったら自慢の鎖骨をお見せできますね(笑)。鎖骨のマッサージ、毎日のストレッチは欠かさずしています」と、早くも夏が待ち遠しいようだ。

 文字通りの実力派で、「日本レースクイーン大賞2023」では大賞を受賞(5人が選出)した。そして、今季、名門チームの一員として新たなスタートを切る。「レースクイーンとしてまだ4年目ですが、日本レースクイーン大賞をいただいたことでトップレースクイーンの自覚と自信を持っていきたいです。一番の憧れで目標としていたARTA GALSのメンバーとしてこれから活動できることがとてもうれしいです。それと同時に責任の重大さを感じ身が引き締まる思いです。これまで先輩たちが築き上げてきたARTA GALSの名に恥じぬよう、『思いやり・気遣い・優しさ』を大切に私らしく活動して、皆さんを笑顔にしていきたいです」。力強い所信表明だ。

 より広く大きい将来像を思い描いており、「ジャンル問わずスポーツ観戦が大好きなので、お休みの日にはサッカー、野球、バスケットボール、バレーボール、格闘技など現地観戦に行き、スタジアムや会場で応援しています。将来はスポーツ関連の番組のMCやリポーターをできたらいいなと思っています。もっとさまざまなことを勉強し知識を増やして、スポーツファンの懸け橋となれるような存在になれるよう、スポーツ全体を盛り上げていきたいです」。高まるスポーツ熱をさらにアツくする覚悟。きっと夢をつかみとることができるだろう。

 ARTA GALSは「Aggressive & Passion」を掲げ、美しさ・強さを表現する「BEAUTY」、姿勢や所作などを示す「PROFESSIONAL」、そして笑顔やおもてなしの「HOSPITALITY」の3つの構成要素の体現者として活動している。

 2024年シーズンは、真木しおり、はらことは、木村理恵の3人が引き続き参加。新たに広瀬、一之瀬優香、川瀬もえが加わり、6人体制でレース場を彩る。

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